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令和二年四月一日提出
質問第一四九号

中華人民共和国・国家安全部にスパイ容疑で拘束されている北海道教育大学教授に関する質問主意書

提出者  屋良朝博




中華人民共和国・国家安全部にスパイ容疑で拘束されている北海道教育大学教授に関する質問主意書


 二〇二〇年三月二十六日、かねてより中国国内で消息不明となっており安否が心配されていた、北海道教育大学の袁克勤教授について、耿爽・中国外交部報道官が袁教授の拘束を初めて認めた。耿爽報道官は袁教授がスパイ容疑で取り調べを受けており、すでにすべてを自白しており、その証拠は確固たるものがあると述べ、国内外に衝撃を与えた。日本国内の報道などでは、袁教授は二〇一九年五月より、中国・長春で拘束され「スパイ容疑」で取り調べを受けており、弁護士や親族も一切、接触ができないと報じられたが、中国政府は、いままで拘束そのものも認めてこなかった。これまで中国籍で日本の大学で勤務していた教授らが中国国内で拘束された例は数多いが、通常、すぐに拘束についての情報を開示してきており、また拘束期間も最長で六か月にとどまっていた。拘束の長さ、情報開示のなさに加え、具体的な証拠も示さずスパイ罪で起訴するとの今回の中国国家安全部の行動は突出している。
 袁克勤教授は中国籍ではあるが、既に日本の永住権を取得しており、経歴を見れば、日本の一橋大学から学位を授与され、北海道教育大学ですでに二十年以上、勤務している。長年にわたり留学生を招致するなど、日中の教育及び学術交流に多大な貢献をされてきた研究者だけに今回の事態は看過されるものではないと考える。
 したがって、次の事項について質問する。

一 表記の件について、日本政府が把握している事実関係を明らかにされたい。
二 中国政府は、袁克勤教授がスパイである証拠は十分にあるとする。袁教授は日本政府のスパイとして活動してきたのか、否か。袁教授は日本のスパイである、もしくはスパイではないのか端的にお答えいただきたい。
三 袁教授が何らかのスパイ活動を行ってきた事実を日本政府は確認しているのかどうか明らかにされたい。
四 二、三のいずれも日本政府が承知していないのなら、日本政府として事実関係の照会を含め、何らかの対応を講じる必要はないのか。

 右質問する。

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