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令和三年二月四日提出
質問第三一号

首相公邸に関する質問主意書

提出者  江田憲司




首相公邸に関する質問主意書


 菅義偉首相が就任以来、首相公邸に入居しないのは、基本的な危機管理の心構えを欠いていると言わざるを得ない。現下のコロナ禍の状況下では尚更である。よって、以下、質問する。

一 菅義偉首相が公邸に入居しない理由如何。細川政権以降、安倍晋三前首相と菅首相以外、歴代首相は危機管理上の理由等から入居している。私が首相秘書官として仕えた橋本龍太郎首相(当時)も、当然のこととして入居した。
二 一部報道によると、二〇一二年十二月の官房長官就任時も、長官公邸への入居を検討したが、夫人が難色を示したため議員宿舎に住むことにした経緯があると聞くが、入居しなかった理由如何。今回も、夫人が反対しているのが理由との報道もあるが、入居していない理由如何。
三 今の公邸を建造、設置した意義、理由を、菅首相はどう認識しているか。公邸は、燃料電池による発電・熱供給システムや、太陽光、風力発電など環境に配慮した各種最新設備を導入した住居としての機能のほか、執務室や迎賓用のスペースも備え、二十四時間の情報収集体制が整備され、首相の健康管理のための医務官も常駐することになっている。当時、新官邸・公邸の整備を推進した古川貞二郎官房副長官(事務)も、「公邸は危機管理や迎賓など公的機能も充実させてある。官邸と公邸が一体となった『新首相官邸』に整備したのだから、早いうちに入るべきだ」と指摘している。
四 菅首相は、一月二十五日の衆議院予算委員会で、「議員宿舎から公邸、官邸まですぐだ。公邸に入る考えはない」旨私に答弁したが、非常時のわずかな時間が国家の命運を左右することもある。危機はいつ何時襲ってくるかわからない。例えば、北朝鮮からのミサイルは発射から十分以内に日本に着弾し、首都直下型大地震があれば、道路が寸断され、官邸の危機管理センターに迅速に到達できない可能性もある。にもかかわらず、どうして「危機管理上万全」と言えるのか。菅首相は、官邸の二十四時間体制の危機管理センターで首相自らが陣頭指揮する必要性は認めないということか。危機管理ですら、赤坂議員宿舎からの「リモート勤務」で対処できると考えているのか。見解如何。
五 現在の公邸の建造費と年間の維持管理費を問う。多額の税金を投入している公邸に入居しないのは、税金の無駄遣いではないのか。
六 当初、菅首相は公邸に入居する予定で簡易なリフォームをしたというが、そのリフォームの内容と経費如何。
七 菅首相が毎日、官邸と赤坂宿舎間を総理車で移動することで、そのための厳重な沿道警備に人員と費用がかかり、近隣の住民や商店等に多大な迷惑をかけていることを認識しているか。
八 麻生太郎副総理兼財務大臣は、首相当時、公邸に入居したが、その理由如何。麻生氏は渋谷区に自宅があると承知しているが、渋谷なら公邸に入居し、赤坂なら入居しない理由は何か。

 右質問する。

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