質問本文情報
令和三年六月四日提出質問第一六一号
竹島問題に関する質問主意書
提出者 亀井亜紀子
竹島問題に関する質問主意書
竹島について、以下質問する。
一 公益財団法人「日本国際問題研究所」は二〇二〇年十月、島根県の竹島を日本領と記した米国政府の一九五三、五四年作製の航空図二点を、米国立公文書館で発見したと発表した。さらに本年二月、竹島を日本領と記した、一九五五年から一九九七年作製の米国政府の航空図九点が新たに見つかったと発表した。計十一点の航空図は、サンフランシスコ平和条約の起草国である米国が、起草時から一九九〇年代まで変わらない領土認識を持っていることを示しており、日本側の主張を補強する資料とすべきと考えるが、政府の見解は如何か。
二 1 韓国は竹島の占拠を正当化するため、日本海呼称問題を国際社会に提起し、戦略的に「東海」への改称や、近年は併記を訴え続けている。また韓国は、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の公式サイトの日本地図に、韓国が領有権を主張する島根県の竹島が記載されているとして日本政府に抗議し、オリンピック不参加の可能性も懸念されている。竹島は歴史的にも国際法的にも、島根県隠岐郡隠岐の島町に属する我が国固有の領土であり、日本政府は韓国に対して毅然と対応するとともに、国際社会への情報発信を強化すべきと考えるが、如何か。
2 韓国は政府系研究機関として東北アジア歴史財団を設置し、竹島問題に関して戦略的に国際社会に働きかけている為、地図の表記や日本海呼称問題について今後も提起が繰り返されると想定すべきである。日本も竹島に限らず、北方領土、尖閣諸島等、国境に関して戦略的に対応するための専門機関を設置し、調査や資料の収集、保存などを積極的に展開すべきと考えるが、政府の見解は如何か。
三 「領土・主権展示館」の設置は首都における啓発活動として評価するが、隠岐の島町は竹島問題や国境離島に関する啓発施設を町内に設置するよう政府に要望している。隠岐島への訪問者に対する情報発信は必要と考えるが、政府の見解は如何か。
四 日本の学校における歴史教育は、古代から幕末までの歴史に偏重し、明治以降の近代史の授業時間が不足している。領土問題を解決すべき次世代を育成するためには、近代史を充実させる必要があると考えるが、政府の見解は如何か。
右質問する。