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令和六年二月一日提出
質問第三四号

羽田空港航空機衝突事故に関する質問主意書

提出者  原口一博




羽田空港航空機衝突事故に関する質問主意書


 本年一月二日に、羽田空港のC滑走路上において、日本航空と海上保安庁の航空機が衝突炎上し、海上保安庁の乗員五名が死亡する大変痛ましい大事故が発生した。現在、運輸安全委員会において事故の原因究明の調査を進めていると承知しているが、事故の発生要因としては、海上保安庁の機長が、航空管制官のC滑走路への進入許可がないまま滑走路に侵入した可能性があること、航空管制官がレーダー画面上で滑走路誤進入を注意喚起するシステムにおいて、海上保安庁の航空機が滑走路に侵入したことを知らせる注意喚起の表示に気づかなかった可能性があることなど、様々な複合要因が重なって大事故が発生した可能性があるとされている。航空機の滑走路誤進入は過去にも発生しており、平成十九年では、九月から十一月の間に、伊丹空港、関西国際空港、中部国際空港で相次いで発生した。そのような状況により、国土交通省は、滑走路誤進入の発生を防止するため、平成十九年十二月に「滑走路誤進入防止対策検討会議」を設置し、平成二十年三月に、航空管制官とパイロットのコミュニケーションの齟齬の防止、視覚的な支援システムの整備等など、具体的な対策の取りまとめを行ったが、それにもかかわらず、今回の大事故が発生したことは極めて遺憾である。国土交通省は、本年一月十九日に、滑走路上における航空機等の衝突防止のためのさらなる安全・安心対策を検討するため、「羽田空港航空機衝突事故対策検討委員会」の初会合を開催したが、公共交通機関としての航空の信頼回復を図ることは大きな使命であり、今回のような大事故を発生させないためにも、早期に安全・安心な対策に取り組んでいく必要がある。
 このような状況を踏まえ、以下質問する。

一 羽田空港を管理する責任機関はどこなのか示されたい。
二 航空機同士の衝突を未然に防ぐ方法として、航空機への自動位置情報伝送・監視装置(ADS−B)の搭載が考えられる。この装置を搭載することによって、近くにいる航空機同士が自機の位置情報を送信して、お互いの位置を操縦席のディスプレイに表示できることになるため、パイロットの周辺監視が容易になり、より一層の安全性の向上に繋がることが期待される。ついては、事故を起こした海上保安庁の航空機に、この装置が搭載されていたのか伺いたい。また、欧米では搭載が義務化されているが、今回と同様な大事故を発生させないためにも、我が国において搭載を義務化するべきと考える。今後の搭載の義務化について伺いたい。
三 羽田空港において、航空機の滑走路への誤進入を防止するために、航空機が滑走路に誤進入した際にパイロットにその状況を知らせるための警告灯、又はそれに準ずるものは設置されているのか、設置されている場合、事故当時、機能していたのか、政府の把握されているところを明らかにされたい。また、機能していなかった場合、今回と同様な大事故を発生させないためにも、設置し、機能している状態にすることを義務化するべきと考える。今後の義務化について伺いたい。
 
 右質問する。

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