質問本文情報
令和六年五月二十二日提出質問第一〇〇号
高等教育の無償化に関する質問主意書
提出者 宮本 徹
高等教育の無償化に関する質問主意書
東京大学が授業料の値上げを検討していると報道されている。また、物価・賃金の上昇の中、私立大学でも授業料値上げが相次いでいる。これらを踏まえ、以下、質問する。
一 大学の授業料値上げが相次いでいる要因について、政府の分析を示されたい。
二 国立大学が国民の学習権の保障と、教育の機会均等において果たしている役割について、政府の認識を示されたい。
三 東京大学が授業料値上げに踏み切った場合の全国の国立大学に与える影響について、政府はどう考えるか。
四 高等教育の修学支援新制度は若干の拡充が図られているが、制度を利用する者にとっても、制度が利用できない者にとっても、授業料値上げは新たに負担をもたらすものである。大学の授業料値上げが相次いでいる現状は、わが国が批准している国際人権規約の「高等教育の漸進的無償化」に背く状況ではないか。
五 授業料値上げの状況を踏まえ、政府は、高等教育の修学支援新制度の授業料等減免の上限額を引き上げる検討を早急にすべきではないか。
六 名目賃金は上昇しているが、実質賃金は低下している現状を踏まえて、政府は修学支援新制度の対象となる所得基準を引き上げるべきではないか。また、全学生の無償化に向け、授業料等減免の対象を拡大すべきではないか。
七 授業料値上げそのものを抑制するためにも、物価・賃金の上昇を踏まえ、政府は国立大学、私立大学の助成のあり方について抜本的に拡充するべきではないか。
右質問する。