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令和七年四月二日提出質問第一三〇号
中国の国防七校とわが国の大学との提携に関する質問主意書
提出者 島田洋一
中国の国防七校とわが国の大学との提携に関する質問主意書
中国には、国務院下の国家国防科技工業局が直接管理し、機密度の高い武器の研究開発を担う大学が七校あり、国防七校と呼ばれている(北京航空航天大学、北京理工大学、ハルビン工業大学、ハルビン工程大学、南京航空航天大学、南京理工大学、西北工業大学)。
米国商務省の産業安全保障局は、米国の安全保障を脅かす活動に関与している可能性が高い個人や団体などのエンティティリスト(貿易制限リスト)を作成し、技術の輸出を規制しているが、国防七校全校がリストに挙げられている。
国防七校の学生が、日本の大学で、当該規制技術を用いた実験や研究を行うならば、米国の輸出規制の抜け穴となり、当該日本の大学自体がエンティティリストに挙げられかねないと考える。
わが国自体、軍事転用できる機微技術を外国人に提供することを「みなし輸出」として管理、規制していると承知している。
文部科学省が公表した、海外の大学との大学間交流協定(令和四年度実績)によると、わが国には、国防七校と提携し、留学生を受け入れている大学がある。
以上を踏まえて質問する。
一 政府は、令和四年度に国防七校からわが国の大学に何名の留学生が派遣されたか把握しているか。把握しているのであれば、各大学ごとの人数をそれぞれ可能な限り回答されたい。
二 政府は、国防七校からの留学生の研究内容については把握していないと承知するが、わが国の安全保障を脅かす技術の流出が合理的に想定されるにもかかわらず、研究内容を把握していないとする理由は何か。
三 そもそも国防七校からの留学生受入れを規制する必要はないのか、政府の見解を問う。
右質問する。