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令和七年十二月十二日提出質問第一八三号
テーザーガンの試験導入と地域警察官の装備資機材に関する質問主意書
提出者 松原 仁
テーザーガンの試験導入と地域警察官の装備資機材に関する質問主意書
本職は、「女性警察官の受傷事故等防止対策に関する質問主意書」(第二百六回国会質問第二号)及び「警察におけるテーザーガンの採用に関する質問主意書」(第二百十五回国会質問第四一号)を提出し、警察におけるテーザーガン導入の検討、及び地域警察の現場執行力強化を提言してきた。
一般に対象者の制圧に用いる装備として、拳銃は致死性の武器であるのに対し、圧縮窒素によって電極を飛ばして電流を流し、対象者に一時的な麻痺を起こさせるテーザーガンは低致死性の装備であり、死亡事例は極めて少なく、米国、英国等、各国の法執行機関で採用されていると承知している。その導入は必要な最小の限度において規定された手段を用いるべきと定める警察官職務執行法(昭和二十三年法律第百三十六号)、警察官が相手に向けて拳銃を撃つときは、相手以外の者に危害を及ぼし、又は損害を与えないよう、事態の急迫の程度、周囲の状況その他の事情に応じ、必要な注意を払わなければならないと定めている警察官等拳銃使用及び取扱い規範(昭和三十七年国家公安委員会規則第七号)の趣旨にも沿うと考える。
近年、凶悪事件やテロ、新型の組織犯罪が発生する中、拳銃以外の装備資機材の導入、既に導入済みの装備品の改良を検討するよう求める世論が高まっていることも踏まえ、質問する。
一 地域警察官が使用する新たな装備資機材の導入については、実際に職務執行に当たる都道府県警察の意見を聞きながら検討すべきと考えるが、政府の認識如何。
二 催涙スプレーは、拳銃と比べて非致死性装備であると考えるが、地域警察官への催涙スプレーの整備や改良の状況如何。
三 拳銃とテーザーガンの発射に関する比較をした場合、以下の項目について政府の見解如何。
1 対象の制圧に用いる武器として致死性が低いのはどちらか。
2 対象以外の者に危害を及ぼすいわゆる「流れ弾」の危険性が低いのはどちらか。
3 致死性及びいわゆる「流れ弾」のリスクの大小は、使用する警察官の精神的な負担の大小と相関関係にあると考える。テーザーガンを導入した場合、警察官が感じる精神的な負担が相対的に小さいのはどちらか。
四 テーザーガンを導入した場合、対象の制圧に使用可能な状況が拳銃のみの場合に比べて広がると考えるが、政府の見解如何。
五 都道府県警察本部の自動車警ら隊においてテーザーガンを試験導入すべきと考えるが、政府の見解如何。
右質問する。

