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答弁本文情報

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平成十三年八月三日受領
答弁第一二九号

  内閣衆質一五一第一二九号
  平成十三年八月三日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員阿部知子君提出欧州連合のたばこ規制指令への対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員阿部知子君提出欧州連合のたばこ規制指令への対応に関する質問に対する答弁書



一について

 世界保健機関は今年の世界禁煙デーに関する公表された資料において「受動喫煙は肺がんや心臓病を含め生命を脅かすある種の健康影響と関連付けられてきている。受動喫煙は呼吸器疾患、中耳炎、喘息発作及び乳幼児突然死症候群の原因の一つとして認められてきているので、子供にとって特に迷惑なものである。たばこの煙は室内の空気汚染の重要な源泉であり、有害な環境につながり、また、目の痛み、のどの痛み、咳及び頭痛を引き起こす。」との趣旨の指摘をしている。政府としては、お尋ねの世界禁煙デーの標語は、受動喫煙をなくすための取組の推進を世界に呼び掛けているものであると理解している。
 我が国においては、厚生労働省が世界禁煙デーから始まる一週間を禁煙週間と定め、各省庁の協力を得て各種の普及啓発活動を実施しており、今年はその一環として前述の標語の趣旨を踏まえ、受動喫煙の問題を中心としたシンポジウムの開催等を行ったところである。また、平成十二年度から推進している「二十一世紀における国民健康づくり運動(健康日本二十一)」においても公共の場及び職場での分煙の徹底及び効果の高い分煙に関する知識の普及について目標を定め、その推進を図っているところである。
 また、日本たばこ産業株式会社においては、受動喫煙の健康への影響については、今後の研究課題であると考えているが、目、鼻及びのどへの刺激等を生じさせることがあり、たばこの煙やにおいを好まない人や乳幼児のような煙を避けることができない人がいるので、周囲の人への心配りなど喫煙マナーが守られるよう、啓発活動に努めているものと承知している。

二の(一)について

 お尋ねの欧州連合指令の前文(二十七)及び第七条において「ライト」、「マイルド」等の、特定のたばこ製品が他の製品よりも害が少ないということを示唆する文言をたばこ製品の包装に使用することの禁止が求められていると承知しているが、具体的にどのような商品名のたばこ製品が同指令の規制対象となるかについて、我が国政府としては同指令を解釈する権限を有していないので、お答えできない。

二の(二)について

 日本たばこ産業株式会社がお尋ねの欧州連合指令について、欧州連合の関係法令に基づきどのような対応を採るかについては、同社の経営判断にゆだねるべき問題であると考えている。

二の(三)について

 日本たばこ産業株式会社によると、ロシア及びトルコ以西のヨーロッパの独立国等における「マイルドセブン」及び「マイルドセブンライト」の商標登録の有無、登録年及び登録名(現地語)は、別表のとおりである。

三について

 日本たばこ産業株式会社から聴取したところ、欧州における同社グループのたばこ製品の二千年の売上本数は約三百七十億本であるが、お尋ねの欧州連合指令によって欧州連合諸国で販売できなくなるおそれがあると同社が考えているブランドの名称並びにその直近の年間売上本数及び売上高は、いずれも競争上の理由から、これを明らかにすることは差し控えたいとのことであった。

四について

 政府としては、「行政改革に関する第三次答申―基本答申―」(昭和五十七年七月三十日臨時行政調査会)を踏まえ、日本専売公社の民営化のための法案を国会に提出し、同法案の成立後は、国会の附帯決議の趣旨に沿って、日本たばこ産業株式会社の経営の自主性に配慮することを基本的考え方としてきたところであり、会社提出の議案のそれぞれへの賛否については、こうした経緯や基本的考え方を踏まえ、議決権を行使してきたところである。
 日本たばこ産業株式会社の第十六回定期株主総会における議決権行使についても、こうした経緯や政府の基本的考え方を踏まえ、会社提出の議案のそれぞれについて財務省において検討を行い、賛成の議決権を行使したところである。


別表(1/6)


別表(2/6)


別表(3/6)


別表(4/6)


別表(5/6)


別表(6/6)



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