答弁本文情報
平成二十年三月四日受領答弁第一一〇号
内閣衆質一六九第一一〇号
平成二十年三月四日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についての同国国会における証言に関する第三回質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出一九九九年にキルギスで起きた日本人誘拐事件の際に支払われたとされる身代金についての同国国会における証言に関する第三回質問に対する答弁書
一及び二について
お尋ねについては、日本政府として身代金を支払ったという事実は一切なく、また、外務省において保管している文書からも、御指摘の事実は確認されておらず、さらに、アカエフ・キルギス共和国前大統領も、身代金を支払う必要はなかった事案であって、断じて払っていない旨を述べたと承知しており、先の答弁書(平成二十年二月二十二日内閣衆質一六九第八〇号)八についてでお答えしたとおり、先の質問主意書(平成二十年二月十二日提出質問第八〇号)八でお尋ねの「証言」は全く根拠がないので、現時点で、御指摘の者に確認を行うことは考えていない。
平成十一年のキルギスに対する政府開発援助供与額(支出純額)が増加しているのは、主として、平成八年六月から平成十一年五月にかけて交換公文が締結された「マナス空港近代化計画」、「ビシュケク・オシュ道路改修計画」及び「社会セクター調整計画」の円借款案件の実施が進み、資金の支出が進んだことによるものである。
当時の現地対策本部長は、三橋秀方カザフスタン国兼キルギス国駐箚特命全権大使である。
外務省において保管している文書からは、御指摘の「対策本部」において要した支出の詳細等、お尋ねの支出の詳細について確認することはできなかった。
御指摘の「証言」の議事録については、在キルギス日本国大使館よりキルギス共和国議会に対し提供を要請しているところであるが、同国議会関係者によれば、平成二十年一月三十一日、同国議会において、御指摘の人物が、オンブズマンとしての活動報告を行った後の質疑応答の中で、議員からの質問に対して、キルギスにおける日本人人質の身代金としての資金の大部分は、キルギスの官僚が分配した旨述べたと承知している。
外務本省は、平成二十年一月三十一日午後七時三十一分、在キルギス日本国大使館より、御指摘の「証言」がなされたとの報道についての報告を公電により受信した。
アカエフ・キルギス共和国前大統領も、身代金を支払う必要はなかった事案であって、断じて払っていない旨を述べたと承知しており、お尋ねについては、先の答弁書(平成二十年二月二十二日内閣衆質一六九第八〇号)八についてでお答えしたとおりである。
外務省としても、御指摘のとおりと考える。