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答弁本文情報

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平成二十年六月二十七日受領
答弁第五七四号

  内閣衆質一六九第五七四号
  平成二十年六月二十七日
内閣総理大臣 福田康夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員山井和則君提出後期高齢者医療制度導入による国庫負担等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山井和則君提出後期高齢者医療制度導入による国庫負担等に関する質問に対する答弁書



一について

 後期高齢者医療制度の創設等により、医療保険者に課される拠出金の制度が平成二十年度から改正されたため、平成十九年度と平成二十年度について厳密な比較を行うことは困難であるが、七十五歳以上を対象とした拠出金という観点から比較を行うと、平成十九年度における国民健康保険(市町村が行う国民健康保険をいう。以下同じ。)が拠出する老人保健拠出金に対する国の負担は約七千九十一億円であり、平成二十年度における国民健康保険が拠出する老人保健拠出金と後期高齢者支援金に対する国の負担の合計額は約六千四百十二億円と見込まれることから、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、国の負担は、約六百八十億円減少するものと見込まれる。

二について

 一についてで述べた観点から比較を行うと、平成十九年度における国民健康保険が拠出する老人保健拠出金に対する都道府県の負担は約千百五十四億円であり、平成二十年度における国民健康保険が拠出する老人保健拠出金と後期高齢者支援金に対する都道府県の負担の合計額は約千四十四億円と見込まれることから、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、都道府県の負担は、約百十一億円減少するものと見込まれる。

三について

 一についてで述べた観点から比較を行うと、平成十九年度における政府管掌健康保険が拠出する老人保健拠出金に対する国の負担は約二千七百八十一億円であり、平成二十年度における政府管掌健康保険(平成二十年度にあっては、全国健康保険協会が管掌する健康保険を含む。以下同じ。)が拠出する老人保健拠出金と後期高齢者支援金に対する国の負担の合計額は約二千三百九十五億円と見込まれることから、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、国の負担は、約三百八十六億円減少するものと見込まれる。

四について

 一について及び三についてで算定した額を機械的に合計してお答えすると、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、国の負担は、約千六十五億円減少するものと見込まれる。

五について

 お尋ねについては、七十五歳以上の高齢者等への医療給付費に対する定率の国の負担としてお答えすると、当該国の負担は、平成十九年度において約三兆六百五十四億円であり、平成二十年度において約三兆三千七百五億円と見込まれることから、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、当該国の負担は、約三千五十億円増加するものと見込まれる。

六について

 老人保健拠出金及び後期高齢者支援金に対する国の負担並びに七十五歳以上の高齢者等への医療給付への定率の国の負担は、それぞれ性質の違うものであり、これらの合計額の変化の妥当性について評価を行うことは必ずしも適切ではないと考えているが、お尋ねに即してこれらを機械的に合計した国の負担額を算出すると、平成十九年度において約四兆五百二十七億円であり、平成二十年度において約四兆二千五百十二億円と見込まれることから、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、国の負担は約千九百八十五億円増加するものと見込まれる。また、七十五歳以上の高齢者等の老人医療費に占める国の負担の割合は、平成十九年度において約三十六・四七パーセントであり、平成二十年度において約三十五・六五パーセントであると見込まれることから、平成二十年度においては平成十九年度と比較して、約〇・八二パーセント減少するものと見込まれる。

七について

 後期高齢者医療制度の創設等により、医療保険者に課される拠出金の制度が平成二十年度から改正されたため、平成十九年度と平成二十年度について厳密な比較を行うことは困難であるが、六十五歳から七十四歳までを対象とした拠出金という観点からの比較として、平成二十年度における前期高齢者納付金及び退職者給付拠出金の合計額から平成十九年度における退職者給付拠出金の額を差し引くと、国民健康保険において約八千二百八十二億円減少し、政府管掌健康保険において約二千八百四十八億円増加し、健康保険組合において約三千百九十三億円増加し、共済組合(私立学校教職員共済制度を含む。以下同じ。)において約千百四十二億円増加するものと見込まれる。

八について

 お尋ねについては、被保険者数や保険給付費など年度によって各医療保険者における状況が異なることから、お尋ねの後期高齢者支援金と前期高齢者納付金の導入のみの影響をお答えすることは困難であるが、これまでお答えしてきたところに即して平成十九年度と平成二十年度における各医療保険者が拠出することとなる額の増減を機械的に算出すると、国民健康保険において約一兆二千六百四十八億円減少し、政府管掌健康保険において約四百九十五億円、健康保険組合において約三千九百億円、共済組合において約千二百五十億円それぞれ増加するものと見込まれる。

九について

 国民健康保険においては、八についてでお答えしたとおり、約一兆二千六百三十九億円減少するものと見込まれる。また、お尋ねの国民健康保険の保険料の負担減については、平成十九年度における国民健康保険の被保険者のうち七十五歳以上の高齢者等に係る国民健康保険の保険料(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下同じ。)の額の総額については把握していないことから、お答えすることは困難である。

十及び十二について

 平成十九年度と比較して平成二十年度の国民健康保険の保険料が下がっている自治体の有無については把握していないことから、お答えすることは困難である。

十一について

 国民健康保険の財政については、法令に基づく低所得者に対する保険料の軽減措置等に係る市町村の一般会計からの繰入れを除けば、基本的に国及び都道府県の負担と保険料により賄われる構造となっていることから、仮に国民健康保険財政全体の負担の減少に伴い、国民健康保険財政の収支が改善したとしても、直ちに市町村の負担が減少する構造とはなっていない。



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