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答弁本文情報

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平成二十一年六月五日受領
答弁第四六八号

  内閣衆質一七一第四六八号
  平成二十一年六月五日
内閣総理大臣 麻生太郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員長妻昭君提出食品ロスに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長妻昭君提出食品ロスに関する質問に対する答弁書



一及び二について

 食料需給表を基に試算すると、平成十七年度において我が国では年間約九千百万トンの農林水産物等が食用に供され、一部は加工、調理等の過程を経て、国民に供給されている。一方、国民に供給された食料のうち本来食べられるにもかかわらず廃棄されているもの(以下「食品ロス」という。)は、各種統計調査等を基に試算すると約五百万トンから九百万トン発生していると推計される。
 また、食料需給表を基に試算すると、平成十七年度において我が国では約五千九百万トンの農林水産物等が食用等に供するため輸入されている。
 なお、加工、調理等の過程で、例えば皮などの通常の食習慣において廃棄される非可食部分が除かれる一方、米飯など水分が加わることにより重量が増す実態があることから、農林水産物等の供給量と食品ロスを比較することは適当ではなく、食品ロスが供給された食料の何パーセントになるか、また、何人分の食料に当たるのかについてお答えすることは困難である。

三について

 国民一人が一日当たり食事により摂取した熱量(以下「摂取熱量」という。)については、平成十八年国民健康・栄養調査に基づきアルコール飲料の摂取による熱量を除いて計算すると、千八百三十五・五キロカロリーとなる。また、国民一人に一日当たり供給された熱量(以下「供給熱量」という。)は、平成十八年度食料需給表によると、二千五百五十・五キロカロリーである。摂取熱量と供給熱量の差については、国民健康・栄養調査と食料需給表とで調査及び作成方法が異なるので単純に比較できないが、仮に両熱量の差を計算すると七百十五・〇キロカロリーとなり、供給熱量の二十八パーセントに相当する。また、この摂取熱量と供給熱量との差は、一人当たりの熱量を供給熱量で単純に計算すると約三千六百万人分に相当する。

四について

 三についてで計算した摂取熱量と供給熱量の差については、それぞれの調査及び作成方法が異なるので、この差が直ちに供給食料のうち摂取されなかった食料であるとはいえない。なお、供給食料のうち摂取されなかった食料についても、その一部が飼料等に再生利用されており、一概に我が国における食料の損失とみなすことは適切ではない。

五について

 世界の栄養不足人口については、国際連合食糧農業機関が平成二十年十二月時点の暫定推計値として公表した資料によると、約九億六千三百万人であると承知している。

六について

 食料が食べられずに廃棄されている実態を改善することは消費者と食品産業が認識を共有して取り組むべき重要な課題と認識しており、政府として国民全体に食品ロス削減の取組が広がるよう、事業者及び消費者に対する普及啓発や意見交換等に積極的に取り組んでいるところである。



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