答弁本文情報
平成二十二年四月二十日受領答弁第三七四号
内閣衆質一七四第三七四号
平成二十二年四月二十日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出キルギス共和国における政権崩壊に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出キルギス共和国における政権崩壊に関する質問に対する答弁書
一及び二について
本年四月七日、キルギスの首都ビシュケクにおいて、野党勢力など反政府デモ隊と治安部隊との間で衝突があり、治安部隊側の発砲により、八十名以上の犠牲者と千五百名以上の負傷者が発生した。また、同月八日には、野党党首が臨時政府を発足させたと承知しており、事態の推移を注視しているところである。
これらの情報については、在キルギス日本国大使館からしかるべく情勢報告はなされているが、報告の詳細を明らかにすることは、今後の情報収集活動に支障を来すおそれがあることから、お答えすることは差し控えたい。
我が国としては、憂慮の念をもって今般のキルギスにおける事態の推移を注視しており、すべての当事者が対話を通じて平和的な問題解決に当たり、一刻も早く事態が収拾し、民主主義と憲法秩序が回復されることを期待している。
お尋ねの「東洋のスイス」との形容については、どのような経緯で称し始めたのか明らかではないが、我が国としては、キルギスを含めた民主化・市場経済化の移行期にある国々に対しては、各国による民主化・市場経済化の努力を慫慂してきたところである。
キルギスは、民主化・市場経済化に向けた移行期にあり、移行の過程は必ずしも常に円滑であるとは限らないと認識している。いずれにせよ、我が国としては、一刻も早く事態が収拾し、民主主義と憲法秩序が回復されることを期待している。
我が国のキルギスに対する経済協力は、「対キルギス国別援助計画」に基づき、民主化・市場経済化促進、人間の安全保障の確立を重視して実施しており、同国の民主化・市場経済化にも一定の貢献を行ったものと考えている。