答弁本文情報
平成二十二年六月八日受領答弁第五二〇号
内閣衆質一七四第五二〇号
平成二十二年六月八日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員江渡聡徳君提出家畜伝染病「口蹄疫」への政府の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員江渡聡徳君提出家畜伝染病「口蹄疫」への政府の対応に関する質問に対する答弁書
一について
平成二十二年四月十九日午前十一時頃に、宮崎県から農林水産省に対し、同県児湯郡都農町の農場の飼養牛について、口蹄疫の疑いがある旨の連絡があった。このため、同日、当該飼養牛の検体を同県から独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所に送付させ、口蹄疫に関する遺伝子検査を行ったところ、同月二十日午前四時三十五分に、同研究所から同省に対し、同検査において陽性が確認されたとの連絡があった。同検査の結果及び同検査についての専門家の意見を踏まえ、当該飼養牛について口蹄疫の疑似患畜と確認し、その後速やかに同省の政務三役への報告が行われた。
同日における同省の政務三役の同省への登庁時刻は、それぞれ、赤松農林水産大臣(当時。以下同じ。)が午前九時、山田農林水産副大臣(当時。以下同じ。)及び舟山農林水産大臣政務官(当時)が午前八時三十分、佐々木農林水産大臣政務官(当時)が午前七時五十五分であった。なお、郡司農林水産副大臣(当時)は海外出張中であった。
赤松農林水産大臣は、海外出張前に、農林水産大臣臨時代理となった福島国務大臣(当時。以下同じ。)に対し、口蹄疫の発生及び防疫措置の状況について説明を行うとともに、同大臣との間で口蹄疫の発生状況に応じ防疫措置を的確に講ずることができるよう事前の打合せを行った。
赤松農林水産大臣は、海外に出張していた平成二十二年四月三十日から同年五月八日までの間、口蹄疫の発生及び防疫措置の状況について、毎日、農林水産省事務方から報告を受けるとともに、同省事務方に対し、食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会牛豚等疾病小委員会を開催することその他の必要な指示を行った。
鳩山内閣総理大臣(当時。以下同じ。)に対しては、平成二十二年五月六日に、農林水産省口蹄疫防疫対策本部の本部長代理である山田農林水産副大臣から、口蹄疫の発生状況及び防疫措置の状況について報告を行った。これを受け、鳩山内閣総理大臣は、引き続き関係各省で連携し防疫措置を的確に実施するよう指示した。
また、農林水産大臣臨時代理となった福島国務大臣は、同月七日の閣僚懇談会において、口蹄疫の発生状況及び防疫措置の状況について報告するとともに、関係各省と連携し、防疫措置を的確に実施すること、国民への正確な情報提供を徹底し、風評被害が広がらないよう冷静に対処したいと考えていること等について表明した。
赤松農林水産大臣は、平成二十二年四月二十日の口蹄疫の発生確認直後から、農林水産省の職員を宮崎県口蹄疫防疫対策本部に常駐させていたところである。その後口蹄疫が広範な地域に拡大するおそれが生じ、現地との連絡体制を強化する必要が生じたことから、同年五月十七日の政府の第一回口蹄疫対策本部において、赤松農林水産大臣より、山田農林水産副大臣を本部長とする現地対策本部の設置を提案した。これを受け、同日中に現地対策本部が設置された。