答弁本文情報
平成二十二年八月十日受領答弁第一六号
内閣衆質一七五第一六号
平成二十二年八月十日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員木村太郎君提出リンゴ葉巻萎縮病の確認に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員木村太郎君提出リンゴ葉巻萎縮病の確認に関する質問に対する答弁書
一について
リンゴ葉巻萎縮病は、平成元年、二年及び十二年に秋田県で発生が確認されていたリンゴ萎縮病と、平成二十年に長野県で発生が確認されていたリンゴさび色萎縮病が同一の症状を示すと確認されたことから、平成二十二年に日本植物病理学会において、統一した新たな病名として提案されたものであり、これまで国内で発生が確認されていた病気である。過去にこの病気が発生した事例において、大きな被害をもたらしたという報告はない。
リンゴ葉巻萎縮病は、りんごの若葉の葉巻、成葉の褐変、樹体の萎縮等の症状が認められる病気であると日本植物病理学会において報告されている。この病気の国内での発生に関しては、一についてで述べたとおり、過去にも確認されていたところである。
リンゴ葉巻萎縮病を治癒する技術は確立されていない。防除のための対策に関しては、長野県病害虫防除所によれば、りんごの樹体が除草作業等による傷口からこの病気の原因となる菌に感染するため、傷口を塗布剤でふさぐことにより感染を防止することができ、また、感染した樹体を伐採することによりまん延を防止することができるとされている。
一についてで述べたとおり、過去にリンゴ葉巻萎縮病が発生した事例において、大きな被害をもたらしたという報告はないことから、りんごの主要な産地におけるこの病気の発生状況等の情報を収集するとともに、関係者への情報提供を行っているところであり、今後とも適切に対処してまいりたい。
現在、国内産のりんごの生果実を輸出する相手国には、リンゴ葉巻萎縮病を対象とした検疫措置を要求している国はない。