答弁本文情報
平成二十三年六月二十八日受領答弁第二五八号
内閣衆質一七七第二五八号
平成二十三年六月二十八日
衆議院議長 横路孝弘 殿
衆議院議員佐藤ゆうこ君提出下水汚泥施設の放射能の調査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員佐藤ゆうこ君提出下水汚泥施設の放射能の調査に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねの「基準値」は、「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の影響を受けた廃棄物の処理処分等に関する安全確保の当面の考え方について」(平成二十三年六月三日原子力安全委員会決定)において、「周辺住民の受ける線量が年間一ミリシーベルトを超えないようにする」等としていることを踏まえ、「放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方」(平成二十三年六月十六日原子力災害対策本部決定。以下「当面の取扱いに関する考え方」という。)において、「当面、セシウム一三四及びセシウム一三七の合計の濃度が一キログラム当たり八千ベクレル以下の脱水汚泥等については、跡地を居住等の用途に供しないこととした上で、土壌層の設置、防水対策等の適切な対策を講じた埋立処分を可能とする」としたものである。
「セシウム一三四及びセシウム一三七の合計の濃度が一キログラム当たり八千ベクレル超、一キログラム当たり十万ベクレル以下の脱水汚泥等」については、当面の取扱いに関する考え方において、「個別に安全性を評価し、長期的な管理の方法を検討した上で、埋立処分することも可能とする」とするとともに、「跡地利用を居住等の用途に供しないこととした上で改めて個別の評価を要さずに管理型処分場で処分することについて、環境保全のあり方を引き続き検討する」こととしている。
政府としては、東北地方、関東地方等における終末処理場を管理する地方公共団体が、当該終末処理場の脱水汚泥等について放射性物質の測定を実施し、その結果を公表している状況については把握している。また、当面の取扱いに関する考え方において、「脱水汚泥等、焼却・溶融処理施設の排気、埋立処分場の排水等について適切かつ定期的な放射能濃度の測定を行うとともに、必要に応じて関係者が適切な対策を講じる」としているところであり、国土交通省において、終末処理場の脱水汚泥等から放射性物質が検出された旨公表している地方公共団体のうち、脱水汚泥から生じる焼却灰等の放射能濃度がセシウム一三四及びセシウム一三七の合計で一キログラム当たり百ベクレルを超える終末処理場が存在する十五都県及びその区域内の九政令指定都市に対して「「放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方」について」(平成二十三年六月十六日国都下企第五十四号国土交通省都市・地域整備局長通知又は平成二十三年六月二十二日国都下企第六十一号国土交通省都市・地域整備局長通知)を発出し、その周知を図ったところである。