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答弁本文情報

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平成二十九年五月二十六日受領
答弁第三二〇号

  内閣衆質一九三第三二〇号
  平成二十九年五月二十六日
内閣総理大臣臨時代理
国務大臣 麻生太郎

       衆議院議長 大島理森 殿

衆議院議員逢坂誠二君提出奥尻島から約四百五十キロのわが国の防空識別圏内に落下した北朝鮮の弾道ミサイルに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員逢坂誠二君提出奥尻島から約四百五十キロのわが国の防空識別圏内に落下した北朝鮮の弾道ミサイルに関する質問に対する答弁書



一について

 政府としては、現時点で、平成二十九年五月十四日の北朝鮮による弾道ミサイル発射により、日本国民の生命又は財産に対する被害が生じたとは承知していないが、航空機や船舶の安全確保の観点から、極めて問題のある行為であったと認識している。

二について

 政府としては、現時点で、我が国の法令に抵触するような事実があったとは承知していないが、度重なる北朝鮮による弾道ミサイルの発射は、累次の国際連合安全保障理事会(以下「安保理」という。)決議に違反するものであり、航空機や船舶の航行の安全に影響を及ぼす活動等を行う場合に事前通報を求める国際民間航空機関や国際海事機関の関連規定又は決議にも従っておらず、我が国及び我が国を含む地域の安全保障に対する重大な脅威であり、かつ、航空機や船舶の安全確保の観点から極めて問題のある行為であり、断じて容認できない。

三について

 お尋ねについては、個別具体的な事例に即して判断すべきものであり、一概にお答えすることは困難である。

四について

 平成二十九年五月十四日の北朝鮮による弾道ミサイル発射について、同月十五日付けで安保理が発出したプレス・ステートメントは、当該発射が安保理決議第千七百十八号、第千八百七十四号、第二千八十七号、第二千九十四号、第二千二百七十号及び第二千三百二十一号に違反するものである旨述べている。

五について

 お尋ねについて、政府としては、在中華人民共和国日本国大使館を通じて、北朝鮮側に対して厳重に抗議を行い、強く非難した。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。

六について

 政府としては、弾道ミサイル発射が行われ、我が国の漁船に影響があると認められる場合には、水産庁から漁業無線局を通じて漁船への情報伝達を行うなどしている。
 また、水産庁は、平素から、漁業無線局及び都道府県に対し、迅速な情報の伝達の依頼や注意事項の周知を行っている。

七について

 平成二十九年五月十四日に北朝鮮が発射した弾道ミサイルについては、現時点において詳細を分析中であるが、ロフテッド軌道を採って発射されたものと推定している。
 我が国の弾道ミサイル防衛システムの個別具体の撃破能力については、自衛隊の能力等が明らかになることにつながることから、お答えを差し控えたい。

八について

 お尋ねの「何らかの行動を起こすための法的根拠」の意味するところが必ずしも明らかではないが、我が国の防空識別圏は、我が国が、我が国周辺を飛行する航空機の識別を容易にし、もって領空侵犯に対する措置を有効に実施するため定めているものであり、御指摘の「弾道ミサイルの落下」への対応を目的とするものではない。



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