答弁本文情報
令和四年四月八日受領答弁第三五号
内閣衆質二〇八第三五号
令和四年四月八日
内閣総理大臣 岸田文雄
衆議院議長 細田博之 殿
衆議院議員阿部知子君提出BWR型原発の水素爆発対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員阿部知子君提出BWR型原発の水素爆発対策に関する質問に対する答弁書
一について
お尋ねについては、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(昭和三十二年法律第百六十六号)第四十三条の三の六第一項第四号の規定に基づき定められている実用発電用原子炉及びその附属施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(平成二十五年原子力規制委員会規則第五号)等に係る適合性審査(以下「新規制基準適合性審査」という。)において同規則第五十三条の規定により「水素爆発による当該原子炉建屋等の損傷を防止するために必要な設備を設け」ることを確認することとしているとおり、「水素爆発対策の重要性」を認識している。
二の1について
御指摘の「回答」のとおりであるが、更に詳細に述べると、東京電力ホールディングス株式会社(以下「東京電力」という。)の実施した東京電力福島第一原子力発電所(以下「福島第一原発」という。)一号機に関する水素挙動解析は原子炉建屋で発生した水素爆発に係るものであり、東京電力は、福島第一原発三号機及び四号機に関する同様の解析は実施していないが、一般的な水素挙動解析は福島第一原発三号機に関しても実施していると承知している。
二の2のアについて
御指摘の「報告書」において、福島第一原発一号機の「水素の漏洩経路・着火源・爆発起点」に関して、「技術委員会」の「委員見解」として、御指摘の記載があることは承知している。
二の2のイ及び5について
原子力規制委員会においては、福島第一原発における水素爆発の発生メカニズムや発生場所等を理解することは、水素爆発による原子炉建屋等の損傷防止に係る対策を検討する上で重要であると認識しており、優先的にそれらの調査・分析に取り組んでいるところである。
二の3及び4について
福島第一原発における事故に係る東京電力の調査は東京電力が独自に行っているものであり、「どのように水素爆発が起きたのかを、東京電力は一号機では検証したのに、三、四号機では行っていないのはなぜか」とのお尋ねについては、政府としては承知しておらず、御指摘の「解析」の内容については、政府としては評価していない。
三の1のアについて
お尋ねの「現在の第五十二条及び第五十三条とその解釈が定められた」のは、「第五十二条及び第五十三条」にあっては平成二十五年六月二十八日、「その解釈」にあっては同月十九日である。
三の1のイについて
お尋ねの「軽視しているのか、重視しているのか」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「水素爆発対策のための装置の設置位置」については、新規制基準適合性審査の中で確認しているところである。
三の2について
御指摘の「中間取りまとめ」から得られた知見の規制への取り入れに関しては現在検討中であるため、お尋ねについて現時点においてお答えすることは困難である。
三の3について
お尋ねの「調査」を「いつまでに進めるつもりか」については、特段期日を定めているものではない。