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答弁本文情報

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令和六年二月十三日受領
答弁第三六号

  内閣衆質二一三第三六号
  令和六年二月十三日
内閣総理大臣 岸田文雄

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員原口一博君提出鉄道ネットワークの維持に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員原口一博君提出鉄道ネットワークの維持に関する質問に対する答弁書


一について

 お尋ねについては、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(平成十九年法律第五十九号。以下「地域交通法」という。)第二条第九号の「大量輸送機関としての鉄道の特性を生かした地域旅客運送サービスの持続可能な提供が困難な状況にある路線の全部又は一部の区間における旅客鉄道事業による輸送の維持」については、御指摘のとおり、「沿線自治体との官民連携を通じた再構築が基本となり、国の役割は、鉄道事業」者「と連携する自治体を予算等でサポートする」ことと考えている。なお、御指摘の「予算等でサポートすることにとどまるものとなる」については、政府としては、地域公共交通の再構築のための財政支援を行っているほか、地域交通法第二十九条の三第一項に規定する再構築協議会を組織する等、御指摘の「官民連携を通じた再構築」のための制度面での支援も行っている。

二について

 お尋ねについては、政府としては、鉄道事業者や地方公共団体等の地域の関係者によって、当該地域における今後の公共交通の在り方について十分に議論が行われるよう促すとともに、当該議論の結果を踏まえ、当該関係者に対して適切な支援を行うことができるよう、予算面及び制度面での枠組みを整備する役割を担っているものと考える。
 なお、日本国有鉄道の分割民営化により発足した北海道旅客鉄道株式会社、東日本旅客鉄道株式会社、東海旅客鉄道株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、四国旅客鉄道株式会社及び九州旅客鉄道株式会社(以下「旅客会社」と総称する。)については、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部を改正する法律(平成十三年法律第六十一号)附則第二条に基づく「新会社がその事業を営むに際し当分の間配慮すべき事項に関する指針」(平成十三年国土交通省告示第千六百二十二号)等において示しているとおり、地域の経済及び社会の健全な発展の基盤の確保等の観点から、国鉄改革の実施後の輸送需要の動向その他の新たな事情の変化を踏まえて現に営業する路線の適切な維持に努めることが重要であり、政府としては、旅客会社に対して、同指針を遵守すること等について指導してきているところである。

三について

 御指摘の「必要と思われるような路線」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「特急列車等の優等列車が走行し相当程度の利用のある線区、全国一元的な貨物鉄道輸送サービスの一部として重要な役割を果たしている線区、災害時や有事に貨物列車が走行する蓋然性が高い線区、等」の扱いについては、地域交通法第三条第一項に基づく「地域公共交通の活性化及び再生の促進に関する基本方針」(令和五年総務省・国土交通省告示第二号)において、「JR各社のローカル路線の区間のうち、特急列車等の優等列車が拠点都市間を相互に連絡する区間を含む区間で設定されており、相当程度の利用がある区間のほか、貨物鉄道が現に走行しており、全国一元的な貨物鉄道輸送サービスの一部として重要な役割を果たしている区間、災害時や有事において貨物列車が走行する蓋然性が高い区間など、国とJR各社との間で、我が国の基幹的鉄道ネットワークを形成する区間として確認した区間は、当面、再構築協議会における協議の対象としない」と示したところである。また、地域公共交通の再構築のための財政支援については、同基本方針において、「大量輸送機関としての鉄道の特性を生かした地域旅客運送サービスの持続可能な提供が困難な状況にある区間については、地域公共交通計画に位置付けられた場合には、鉄道事業再構築事業の対象となり得る」と示したところである。政府としては、引き続き、関係法令に基づき、予算面及び制度面での支援を行ってまいりたい。

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