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答弁本文情報

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令和六年十一月二十二日受領
答弁第一七号

  内閣衆質二一五第一七号
  令和六年十一月二十二日
内閣総理大臣 石破 茂

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員大石あきこ君提出優生思想及び障害者に対する偏見差別の根絶と相模原事件(津久井やまゆり園で十九名の命を奪った差別犯罪)の検証に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員大石あきこ君提出優生思想及び障害者に対する偏見差別の根絶と相模原事件(津久井やまゆり園で十九名の命を奪った差別犯罪)の検証に関する質問に対する答弁書


一及び二について

 岸田内閣総理大臣(当時)が令和六年七月十七日に述べた「二度と同じ過ちを繰り返さないための検証」については、同年九月三十日に内閣府特命担当大臣(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画)と優生保護法被害全国原告団、優生保護法被害全国弁護団及び優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会との間で調印した「基本合意書」において、「二度と同じ過ちを繰り返さないため、第三者機関による、徹底的な調査及び検証を実施する。なお、実施主体や構成員として優生保護法被害全国原告団、優生保護法被害全国弁護団、優生連等障害者団体の代表を含むことをはじめ、その具体的な内容については、今後の議連での検討結果を踏まえつつ、最大限調整する。」とされたところであり、現時点でお尋ねについてお答えすることは差し控えたい。

三について

 御指摘のように「差別意識による犯行という観点での検証とそれに基づく再発防止策が十分に検討されたとは言えない」とは考えておらず、政府としては、厚生労働省に設置された「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」が平成二十八年十二月八日に取りまとめた報告書(以下「報告書」という。)を踏まえ、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向けた再発防止策等の取組を進めることが重要だと考えており、御指摘のように「改めて相模原事件の検証を行っ」ておらず、また、「検証を改めて行うべき」とは考えていない。

四について

 御指摘の「犯行動機」については、報告書にあるとおり、障害者への一方的かつ身勝手な偏見や差別意識が背景となって、引き起こされたものと考えている。

五について

 御指摘の「障害者支援施設の在り方」については、御指摘のように「横浜地裁判決を踏まえ」た改めての「検証と再発防止策の検討を行っ」ていないが、報告書を踏まえ、社会福祉施設で働く職員に対する、権利擁護の視点を含めた研修の更なる推進、処遇改善等による職場環境の改善等に取り組んでいる。

六について

 御指摘の「独自の検証や横浜地裁判決が事実認定した本件の犯行動機の分析及び検討」を行うことは考えていないが、御指摘の「優生思想及び障害者に対する偏見差別」が許されないことは明らかであり、政府としては、引き続き、一及び二についてで述べた「基本合意書」における「調査及び検証」も行いながら、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指していく考えである。

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