答弁本文情報
令和六年十一月二十二日受領答弁第四〇号
内閣衆質二一五第四〇号
令和六年十一月二十二日
内閣総理大臣 石破 茂
衆議院議長 額賀福志郎 殿
衆議院議員松原仁君提出中国の大使級総領事が行った選挙運動に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員松原仁君提出中国の大使級総領事が行った選挙運動に関する質問に対する答弁書
一について
外交関係に関するウィーン条約(昭和三十九年条約第十四号)第四十一条1の「接受国の国内問題に介入しない義務」については、その内容に関する明確かつ具体的な基準が確立しているわけではない。その上で、お尋ねの「接受国の国政選挙について選挙運動を行うこと」の具体的な態様が明らかではないため、お尋ねについて一概にお答えすることは困難であるが、例えば、一般に、外交官が接受国の特定の政党に寄付をした場合には、当該義務の違反となるものと解されている。
二について
お尋ねの「薛大使級総領事による本件選挙運動」の意味するところが必ずしも明らかではないが、御指摘の「投稿」は極めて不適切なものであり、中国側に対して外交ルートを通じて直ちに削除するよう申し入れ、当該投稿は、既に削除されたものと承知している。
三について
中国政府関係者のインターネット上の発言の逐一について政府としてお答えすることは差し控えたい。また、御指摘の「文書」の内容は我が国として受け入れられず、中国側に対し、当該文書の内容に関する我が国の立場を明確に申し入れているところであるが、お尋ねの点も含め、我が国政府の今後の対応について、現時点で予断をもってお答えすることは差し控えたい。
四について
御指摘の「公然と選挙運動を行った事実」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、また、「中国による秘密裏の影響力工作」の具体的に意味するところが明らかではないため、「極めて大規模に行われていると考える」か否かについて、お答えすることは困難である。