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答弁本文情報

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令和七年十二月二十三日受領
答弁第一八九号

  内閣衆質二一九第一八九号
  令和七年十二月二十三日
内閣総理大臣 高市早苗

       衆議院議長 額賀福志郎 殿

衆議院議員江田憲司君提出いわゆる「一億円の壁」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員江田憲司君提出いわゆる「一億円の壁」に関する質問に対する答弁書


一について
  
 お尋ねの「公平」及び「担税能力」については、例えば、令和七年五月十九日の衆議院決算行政監視委員会において、志位和夫委員の「国税庁の研修機関である税務大学校が発刊している「税法入門」によりますと、税負担は担税力に応じて配分されるのが公平であると明記されています。そして、担税力とは、租税を負担するものが不当な苦痛を感じることなく、社会的に是認できる範囲内で租税を支払える能力とあります。政府として、税負担は、担税力、すなわち負担能力に応じて行われることが公平だという立場に立っていることは間違いありませんね。確認します。」との質問に対し、加藤財務大臣(当時)が「公平の原則は、委員御指摘のように、様々な状況にある人々や企業がそれぞれの負担能力、すなわち担税力に応じて税を分かち合うことを意味するものと承知をしております。」と答弁しているとおりである。

二、三及び九について
  
 お尋ねについては、御指摘の「給与所得課税より金融所得課税の税率が低い」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、令和七年二月二十五日の衆議院財務金融委員会において、青木財務省主税局長が「我が国におきましては、上場株式の譲渡益、配当等の課税方式が原則一律二十パーセントの分離課税、比例税率の対象とされていることにより、確定申告が不要な特定口座を活用できる制度となっており、納税者の利便性に貢献しているというふうに考えております。仮に、委員が御指摘されたように、例えば、金融所得に累進税率を適用する場合には、納税者自身の確定申告が必要となるため、この利便性も失われてしまうこととなり、この点も含めて考えていく必要があるものと考えております。」と答弁しているほか、同年十月二十四日の閣議後記者会見において、片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣(金融)が「金融所得課税の検討ということに当たっては、税負担の公平性、それから貯蓄から投資への流れを引き続き推進し、かつ、一般の投資家が投資しやすい環境を損なわれないようにするということが重要でございまして、まさにこれらの点を総合的に考えていくということではないかと思っております。」と述べたとおりである。
 また、お尋ねの「こうした金融所得課税の強化」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、お尋ねの「富裕層の資金が海外に流出する、富裕層が海外逃避する」か否かについては、我が国及び諸外国の税制のほか、世界経済その他様々な要因により影響を受けるものと考えている。

四から六まで及び十について
  
 お尋ねについては、令和七年十二月十九日に与党が取りまとめた「令和八年度税制改正大綱」(以下「与党大綱」という。)において、「特定の基準所得金額の課税の特例について、特例対象者を個人でその者のその年分の基準所得金額が一億六千五百万円(現行:三億三千万円)を超えるものとするとともに、税率を三十パーセント(現行:二十二・五パーセント)に引き上げる」こととされていること等を踏まえ、政府としても適切に対応していく考えである。
 また、お尋ねの「軽課税国への税逃れ防止等での国際協調」については、引き続き経済協力開発機構/G20税源浸食及び利益移転包摂的枠組みでの議論等に参画していく考えである。

七について
  
 株価は、様々な要因を背景に市場において決まるものであり、その動向について言及することは市場に無用の混乱を生じさせかねないことから、御指摘の株価の動向やこれを前提としたお尋ねにお答えすることは差し控えたい。

八について
  
 お尋ねの「海外の実証研究」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかではないが、いずれにせよ、株価形成の要因としては様々な要素が考えられること等から、御指摘の「税制の株価への影響」についてお答えすることは困難である。

十一について
  
 お尋ねの「NISA」の「大幅拡充」については、「大幅」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、与党大綱において、非課税口座(租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第三十七条の十四第五項第一号に規定する非課税口座をいう。)内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(いわゆる「NISA」)の拡充として、「非課税口座の口座開設可能年齢の下限を撤廃する」とされていること等を踏まえ、政府としても適切に対応する考えである。
 また、お尋ねの「iDeCoの大幅拡充」については、「大幅」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律(令和七年法律第七十四号)により新設された確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第六十二条第一項第五号において、個人型年金(同法第二条第三項に規定する個人型年金をいう。)に加入することが可能な年齢を七十歳未満とすることとされた。さらに、「令和七年度税制改正の大綱」(令和六年十二月二十七日閣議決定)を踏まえ、拠出限度額(同法第二十条及び第六十九条に規定する拠出限度額をいう。)の引上げを行うこととしている。

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