答弁本文情報
令和八年十月二十日受領答弁第九号
内閣衆質二二二第九号
令和八年十月二十日
内閣総理大臣 高市早苗
衆議院議長 森 英介 殿
衆議院議員西村智奈美君提出ギャンブルの日常化の防止等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員西村智奈美君提出ギャンブルの日常化の防止等に関する質問に対する答弁書
一の(一)及び(二)の前段について
御指摘の「ギャンブル依存症の実情」及びお尋ねの「「ギャンブルの日常化」が市民、特に子どもにもたらす効果」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、先の答弁書(令和八年七月三十一日内閣衆質二二一第三八号)四についてでお答えしたとおり、令和八年度に、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターにおいて、厚生労働省の補助事業である「依存症に関する調査研究事業」により、御指摘の「ギャンブル」に関する広告に暴露された量と「ギャンブル」に関する行動との関連に関する調査(以下「広告等が依存症に与える影響に関する調査」という。)を実施する予定であり、広告等が依存症に与える影響に関する調査の実施に当たっては、お尋ねの「国際機関による提言や諸外国の先行研究」も踏まえることとしている。また、「公営競技広告・宣伝指針」(令和四年三月全国公営競技施行者連絡協議会策定、令和八年一月改訂。以下「連絡協議会指針」という。)を踏まえて各公営競技の事業者等が広告及び宣伝に係る指針を自主的に策定しており、各公営競技の主催者等においては、当該指針を踏まえ、利用者がギャンブルへより多額の金銭を消費しないよう、広告及び宣伝に関する取組を行っているところである。政府としては、広告等が依存症に与える影響に関する調査の結果及びお尋ねの「国際機関による提言や諸外国の先行研究」も踏まえ、各公営競技の主催者等によるこれらの取組が着実に実施されるよう、引き続き指導を行ってまいりたい。
一の(二)の後段について
お尋ねの「我が国としては、ギャンブルの日常化の問題があるという認識は持っていない」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないが、政府としては、射幸心を過度にあおる広告及び宣伝がギャンブル等依存症を誘発する可能性があるとの立場に立って、国際的な場での議論に参加してまいりたい。
一の(三)について
前段のお尋ねについて、お尋ねの「ファクトシート」は、「国際的な情報」に含まれるものである。
後段のお尋ねについては、お尋ねの「どのように評価しているか」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではないため、一概にお答えすることは困難であるが、「ファクトシート」には、重要な記載も含まれていると考えている。
二の(一)について
御指摘の「競輪場や競艇場における子ども向けの遊具や遊び場等の施設」については、地域の交流の場として設けられていると承知しており、専ら「子ども」を「賭博」に親しませることを目的としているものではないことから、不適切なものとは考えていない。
二の(二)について
前段及び中段のお尋ねについて、御指摘の「施行者」である各地方公共団体の企画については、一義的には各地方公共団体の判断及び責任において実施されているものであることから、個別の企画の適否について政府としてお答えする立場にない。なお、政府としては、ギャンブル等依存症対策は重要な課題であると認識しており、ギャンブル等依存症対策基本法(平成三十年法律第七十四号。以下「基本法」という。)及び「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」(令和七年三月二十一日閣議決定。以下「基本計画」という。)に基づき、各公営競技の主催者等の自主的な取組を尊重しつつ、関係省庁が連携して適切に対応してまいりたい。
後段のお尋ねについて、内閣官房としては、公営競技の運営については、各公営競技の所管省庁において適切に指導が行われるべきものと考えており、お尋ねの「子どもを公営競技に親しませようとする公営競技施行者の企画」の実態について、現時点において、「所管省庁に実態調査を求める」ことは予定していない。
二の(三)について
教育委員会による行事への支援の適否については、当該行事の趣旨、内容等を総合的に勘案して、当該教育委員会において適切に判断されるべきものであることから、お尋ねについて、政府として見解を述べることは差し控えたい。
二の(四)について
二の(一)から(三)までにおいて御指摘の「施設」及び「企画」について、政府として把握している限りでは、関係法令に違反するものではなく、政府として直ちに二十歳未満の者の「射幸心や遊び癖を醸成あるいは助長する」ものとして対策を講ずる必要はないものと考えている。なお、政府としては、ギャンブル等依存症対策は重要な課題であると認識しており、基本法及び基本計画に基づき、各公営競技の主催者等の自主的な取組を尊重しつつ、関係省庁が連携して適切に対応してまいりたい。
三の(一)について
公営競技における広告及び宣伝について、政府としては、連絡協議会指針を踏まえて各公営競技の事業者等が自主的に策定した広告及び宣伝に係る指針に基づき、各公営競技の主催者等において適切な運用が行われるよう求めているところ、まずは現行の連絡協議会指針に基づく取組が着実に実施されることが重要であると考えており、現時点において、お尋ねのように「改定を促す必要がある」とは考えていない。
三の(二)について
御指摘の「全国公営競技施行者連絡協議会が作成・提供している「ギャンブル依存症セルフチェック」」及び「全国モーターボート競走施行者協議会及び各施行者」の「ウェブサイト」において、御指摘のような記載があることは承知しているが、これらの記載が直ちに問題であるとは考えていない。
三の(三)について
前段のお尋ねについて、ギャンブル等依存症対策については、基本法第二十四条の規定に基づき設置されたギャンブル等依存症対策推進本部の下、関係省庁が連携し、基本計画に沿って、総合的かつ計画的に取組を推進することが重要であると考えており、政府としては、引き続き、同本部の下、関係省庁が密に連携しながら、ギャンブル等依存症対策を着実に実行してまいりたい。
後段のお尋ねについて、御指摘の「ターゲティング広告」及び「ダークパターン広告」を含むギャンブル等における広告及び宣伝については、連絡協議会指針を踏まえて各公営競技の事業者等が自主的に策定した広告及び宣伝に係る指針において、射幸心を過度にあおらないよう留意することとされており、引き続き、消費者保護の観点も含め、当該指針に基づいた適切な運用がなされるよう促してまいりたい。
四の(一)について
お尋ねについて、政府としては、「児童向けのテレビ番組・ラジオ番組・雑誌等における広告・宣伝を行わない」こと、「屋外広告」について「空間を過度に占拠しないこと」、「交通広告」について「車内、駅構内等の空間を過度に占拠しないこと」等の配慮を行うことを定めた連絡協議会指針を踏まえて各公営競技の事業者等が自主的に策定した広告及び宣伝に係る指針の運用が適切に行われるよう、広告等が依存症に与える影響に関する調査の結果も踏まえ、引き続き指導を行ってまいりたい。
四の(二)について
前段のお尋ねについて、政府としては、御指摘の令和八年度に実施する「ギャンブル等依存症対策基本法第二十三条の規定に基づく三年ごとの実態調査」において、近年のギャンブル等依存症に関する課題及び知見を踏まえ、調査内容の見直しについて検討しているところである。
後段のお尋ねについては、「児童向けのテレビ番組・ラジオ番組・雑誌等における広告・宣伝を行わない」こと、「屋外広告」について「空間を過度に占拠しないこと」、「交通広告」について「車内、駅構内等の空間を過度に占拠しないこと」等の配慮を行うことを定めた連絡協議会指針を踏まえて各公営競技の事業者等が自主的に策定した広告及び宣伝に係る指針の運用が適切に行われるよう、広告等が依存症に与える影響に関する調査の結果を踏まえ、引き続き指導を行ってまいりたい。
四の(三)について
お尋ねの「これらの調査」については、令和八年度に、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センターにおいて、厚生労働省の補助事業である「依存症に関する調査研究事業」により、実施する予定であるが、同事業においては、調査の内容に応じて、関連する研究機関等に同事業の一部を委託して実施することもできることとしているなど、同省としては、同事業を行うに当たり、必要な体制の確保に努めている。

