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昭和二十四年五月十四日提出
質問第二一号

 不良温床用加工紙並びに糊の配給処置に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和二十四年五月十四日

提出者  河口陽一

          衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿




不良温床用加工紙並びに糊の配給処置に関する質問主意書


 東北、北海道の寒冷地帶の米作にその増産を図るため、温床により稻苗の育成が行われ、政府は指導と奬励に努力していることは周知の通りである、しかして從來これに要する紙と油は別々に配給されていたが、資材の節約、特に油の節約の点から昨年より温床用油紙が配給せられたが、糊付きが惡くて失敗し、農家に多大の損害を與えた。今年は優秀と称する糊を造つて紙と糊を組み合わせて保証付きで配給した。しかるにこの糊を使つて張つた障子を使用した温床は、温度の上昇とともに紙が悉くはがれて風のまにまに飛散してしまつた。そこで種々工夫したが駄目で、薄板をはつて周囲を釘で止めた。このため農家も役人も、配給の業務にある農協の職員も不眠不休で働いた。しかし、かかる努力も雨にあつたところ、周囲が薄板のため紙の上に水がたまり、遂に紙質が惡いのと油の不良のため全部破れてしまい、農家は泣くに泣かれぬことになつて了つた。そこで

一、北海道における昭和二十四年度温床苗代は六五〇万枚、内加工紙配給数量は三七五万枚で、この代金は一億一千万円で、すでに支拂済は八千万円である。この損害対策をとらなければならないが、差当りの金融対策を示されたい。
二、應急対策は北海道廳、農事試驗場並びに農協等が協力して善後策を考究したが、駄目なので、紙及び油等を一五〇万枚程度配給したが、残り二〇〇万枚は農家個々のやみ買と、直播により充足するものと考えられるが、時期おくれとなつたことにより減産は免れない。そこで事前割当補正の必要があると思うが如何。
三、今年は氣候不順で、雪融けがおくれたため、農家は温床栽培により食糧増産にはりきつていた矢先、政府の不明からかかる損害と減産をまねいた。よつて明年度よりは紙と油は別々に配給する計画を明示せられたい。

 右質問する。





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