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昭和二十五年四月十二日提出質問第一二六号
広浦干拓地開放に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十五年四月十二日
提出者 山口武秀
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
広浦干拓地開放に関する質問主意書
茨城県鹿島郡夏海村地先の広浦干拓耕地整理地区は、同県大貫町岡崎惣太※(注)が代表者として、昭和五年工事に着手、昭和七年より耕作をはじめ、昭和十二年にはほとんど工事が完成したもので、現在は耕作水田百余町歩、耕作者三百名を数えている。
その水田の小作料は昭和二十年まではかり分け小作であり、その後は既成田と同様に扱い、反当り七十五円、他に水利費約一五〇円を納めていたものである。
ところが、前記岡崎並びに茨城県耕地課は、右工事は未だ完成せずと称しているがため、同干拓の耕作者への開放がなされないままでいる。
しかも、岡崎は堤防の保全、農道、水路の改修、災害復旧等に熱意を持たず、ことある場合の耕地の危險が増大している。
一方、耕作者側では、広浦干拓管理組合及び広浦干拓農業協同組合を結成して、同干拓地の管理その他をなしうる態勢を整えている。同干拓地が耕作者に開放されないままでいるということは、農地改革の観点からみても不合理であり、急速に解決すべき問題である。
このまま放置しておけることではない筈である。一体、この問題の障害はどこにあるのか。政府は、その障害をいかに解決して、開放に向うため指導せんとするのか。
右質問する。