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昭和三十三年十月二十二日提出
質問第二号

 北海道産豆類の価格安定に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和三十三年十月二十二日

提出者  松浦定義

          衆議院議長 星島二(注) 殿




北海道産豆類の価格安定に関する質問主意書


 北海道の畑作農業経営における豆類の地位は、換金作物の第一位に位し、畑作農家の主要現金収入源であり、その生産状況は気象条件に左右されるほか、豊凶による価格の変動は北海道畑作農家の経済にきわめて大なる影響を及ぼしている。
 かかる条件の下において、たび重なる冷災害は、農民の負債を累増させ、かつ、豆類の価格は過度な投機取引と外国産雑豆類の輸入等によつて常に不安定な経済状態となり、畑作農民を窮乏の底におとしいれているのが現況である。
 かかる現状打開のため、系統農協組織は、総力を結集して自主共同販売を推進中の模様であるが、本年度における豆類の生産状況は本春以来の好天に恵まれ、農作が見込れたため価格は下落の傾向にあり農民の生産意欲を減退させるとともに、経済不安を起させているので、生産者の最低生産費を償う価格を自主的に定め、かつ、需要者に対しては、年間計画販売を実施し、価格安定と需給の円滑を期することを目的とした「自主協同販売運動」を推進している農業協同組合系統組織より次の条項について政府当局に要請中と思われるが、岸総理が今夏八月北海道視察遊説の際にも、寒地農業の確立と豆類の価格安定により豊作貧乏は絶対にさせないような政策をとると言明しているが、過般衆議院農林水産委員会で取り上げたるもなんら具体的対策を表明されなかつたがその後いかなる対策を樹てているか。この際次の事項について政府当局の明確なる所信を示されたい。

一 農産物価格安定法に豆類を対象品目に追加すること。
  本法の趣旨からして例年貴重な外貨を使つて輸入までしている雑豆類は、国内生産の増産を今なお奨励する段階にあると考えられるし、かつ北海道畑作農業経営の主要現金収入源である。したがつて小豆類、菜豆類、豌豆類を農産物価格安定法の対象品目として追加するよう法改正を行い価格安定を期すること。
二 生産者団体に対する安定法第八条第二項における低利資金のあつ旋をするよう法律を改正すること。
  本条項の運用により生産者団体が自主的販売調整を行う場合、必要な資金は低利の資金をあつ旋するよう法律を改正すること。
三 国内産豆類価格安定のため外国産豆類の輸入中止について。
  本年度は国内産豆類の農作で需要は十分間合う生産がある見込であるが、三十三年度下期はもちろん、三十四年上期も全面的に輸入を中止すること。
四 消費拡大についての指導並びに国費助成について。
  価格の安定を期するため、消費拡大、需要調整等に生産者団体並びに系統農協が多額の資金を投下し実施している現況である。これらに対し、適切な指導と経費助成の措置を講ずること。

 右質問する。





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