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昭和五十年一月三十一日提出
質問第七号

 東京国際空港におけるジョージ・オーグル牧師の人権に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十年一月三十一日

提出者  土井たか子

          衆議院議長 前尾繁三郎 殿




東京国際空港におけるジョージ・オーグル牧師の人権に関する質問主意書


 昨年十二月十四日、在韓米国人、ジョージ・オーグル牧師が、韓国政府より、国外退去命令を受け、大韓航空機で米国に送還されたのであるが、その途中、東京国際空港に寄港した際、本人の意志を無視し、機外へ出ることを阻止される等、我が国への主権の侵害及びジョージ・オーグル牧師の人権侵害の疑いがあるので、以下各項にわたり政府の回答を求めたい。

一 一九七四年十二月二十日付、アメリカ合衆国メソジスト教団事務総長ジョージ・トレイシィ氏によるオーグル牧師の「東京国際空港事件」に関する公開質問状が、宮澤外務大臣宛に送付されているが、日本政府は、それについて回答する意思があるかどうか。
二 オーグル牧師の乗つていた大韓航空機の機長名及び韓国中央情報部員の搭乗の有無を明らかにされたい。
三 強制退去を受けた者は、その本人の本国以外に寄港できないという国際法又は国際慣習があるのか、強制退去者の国際法上の地位を併せ説明されたい。
四 当日、大韓航空機に搭乗していた一般乗客は、東京国際空港において機外に降ろされたにもかかわらず、オーグル牧師だけは、本人の意志に反し、二人の乗務員と韓国中央情報部員らしき男に機外に出る事を阻止され、監禁状態にあつたといわれているが、そのような事実はあつたのか、それについて日本政府は調査したのか。
五 韓国中央情報部員により、オーグル牧師を監禁したことが事実であれば、日本の主権が侵害されたと思うがどうか、この場合、韓国に抗議をする意思があるか。
六 オーグル牧師の旅券は、大韓航空機の機長に取り上げられたと伝えられているが、機長にそのような権限はあるのか、他国の領域内での機長の国際法上の地位を併せ説明されたい。
七 オーグル牧師にインタビューしようと機内に入つた、ワシントン・ポスト東京支局長D・オーバードファ記者、アメリカン・リポート特派員S・ジェムズ記者は、空港署員によつて機外に連れ出された事実がある。これはだれの要請に基づきどのような理由から機外に連れ出されたのか説明されたい。
八 警察が機内を捜査したと報道されているが、だれの要請でどのような捜査を行つたのか、当時の模様を具体的に説明されたい。

 右質問する。





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