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昭和五十五年五月十四日提出
質問第一五号

 丸山ワクチンの製造承認申請に係る審査の現況に関する質問主意書

右の質問主意書を提出する。

  昭和五十五年五月十四日

提出者  草川昭三

          衆議院議長 (注)尾弘吉 殿




丸山ワクチンの製造承認申請に係る審査の現況に関する質問主意書


 昭和五十一年十一月に、制がん剤として国民の関心と注目を集めている丸山ワクチンの製造承認の申請がなされているが、今なお承認されていない現況にある。
 このため、さきの第九十回国会において、「丸山ワクチンの製造承認申請に関する質問主意書」(昭和五十四年十二月五日提出、質問第二号)を提出したところであるが、これに対する政府の答弁書(昭和五十四年十二月十四日受領、答弁第二号)は、何らの説明も加えることなく(説明しても専門的事項は理解できないであろうと勝手に推測してか)、有効性が確認できないという結論だけを主張している。
 私の質問は、政府の行政上のすべての措置は、何人に対しても公正でなければならず、いささかの差別も許されないという基本的視点に立脚して、政府の態度とその措置の当否を問うものであつて、医学的、薬学的論争を試みることが、その主たる目的ではない。しかし、それにしても、さきの政府の答弁は全く容認しがたいものである。
 従つて、この際あえて私の真意を申し添え、改めてさきの答弁に関連する次の事項について質問する。

一 昭和五十二年四月十五日、同年六月十七日、同年七月八日、昭和五十三年八月四日及び同年九月二十一日の中央薬事審議会における丸山ワクチンに係る審査について、それぞれの内容を詳細に説明されたい。
二 中央薬事審議会が「その有効性を確認するにはいまだ資料が不十分である」とする具体的な問題点について、詳細に説明されたい。また、この点についての厚生省当局の見解も併せて伺いたい。
三 中央薬事審議会が、佐藤博博士、石田名香雄教授、水野伝一教授、井村裕夫教授、吉井隆博教授等による実験成績を含む提出資料のどの点について「有効性を実証するものであるという判断には至らなかつた」のか、提出資料を引用して具体的に説明されたい。また、この判断に対する厚生省当局の見解も併せて伺いたい。
四 中央薬事審議会が、昭和五十三年九月以降丸山ワクチンに係る審査を行つておれば、その内容を詳細に説明されたい。また、審査を行つていないのであれば、その理由を説明されたい。
五 さきの答弁において、「免疫療法剤の治療効果は強力なものではなく、他の治療法と併用することにより有効となると考えられている」と述べられているが、だれのどのような見解に基づく判断であるのか、かかる見解を前提とした審査手続に強い疑念を持つので、特にこの点についての厚生省の明確な見解を伺いたい。
六 免疫療法剤の審査の一層の適正を期するために組織された「研究班」の現在までの検討経過について、詳細に説明されたい。また、この検討経過が丸山ワクチンの製造承認申請とどのような関連を持つものか、説明されたい。
七 さきの答弁において、丸山ワクチンを「免疫療法剤としての審査に切り替えたという事実はない。」と述べられている。従つて、厚生省は丸山ワクチンに関する限り審査基準を今後とも変更する考えはないと了解してよいか、厚生省の見解を伺いたい。
八 ピシバニール及びクレスチンの申請から製造承認に至るまでの中央薬事審議会における審議の経過及び「いずれも申請された効能についてその有効性が確認された」とされる審査の内容について説明されたい。また、丸山ワクチンについて、ピシバニール及びクレスチンの審査基準に当てはめた場合、どの点に問題があると考えるのか、三者を比較対照して説明されたい。
九 昭和五十四年五月二十四日の衆議院社会労働委員会における私の質疑に対し、本橋政府委員は「クレスチンあるいはピシバニール等につきましては腫瘍縮小効果が見られた」と答弁している。その実例は恐らく発表されているものと思われるので、その詳細を示されたい。
十 厚生省当局は、新医薬品の製造承認に際し従来副作用を伴うものについては原則として承認しない方針であると了解している。一方、この原則の例外として、現在市販されているがん治療剤(免疫療法剤であるピシバニール及びクレスチンを含む。)の大多数のものは、副作用を伴うが承認されていると理解している。
  これらの事実の認識に相違があれば指摘されたい。
十一 丸山ワクチンが副作用を伴わないことは周知の事実であるが、副作用を伴うほとんどのがん治療剤が、厚生省当局の大原則に合致しないまま承認されている理由を説明されたい。また、承認に際し、新医薬品の有効性と副作用の関係について総合的に評価する基準は何か、説明されたい。
十二 丸山ワクチンの製造承認申請に係る薬事審議会の今後の審査の見通しについて、重ねて厚生省の見解を明らかにされたい。

 右質問する。



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