答弁本文情報
昭和二十四年十一月二十二日答弁第三五号
(質問の 三五)
内閣衆甲第九八号
昭和二十四年十一月二十二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員池田峯雄君提出国土総合開発計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員池田峯雄君提出国土総合開発計画に関する質問に対する答弁書
一 狭隘な国土に溢れる人口を擁する、わが国が今後進むべき途としては国土の合理的利用がもつとも望ましいことであるから、政府としては、電源開発治山治水、産業立地等の総合的見地から最も有効適切に国土の保全、開発を計りたいと考え、諸般の計画、立案を進めているが、さらに開発資源の有効需要、経済効果、投資能力等を勘案しこれが実現の方法を目下研究中である。
二 総合的な資源開発、農耕地の増加等は、国家の恒久的な根本問題であるからできるだけこれを促進するのであるが、勿論御質疑の事項は調整を取りつつ計画立案にあたり愼重に考慮せられねばならない。
三 国土総合開発は何分ぼう大な資金を必要とするので一部に外資導入ができればまことに結構だと思う。
四 わが国の現在の科学技術をもつてしても国土総合開発は充分できると信ずるが、さらに先進諸国の科学技術を取り入れることが総合開発をより円滑に、且つ、より合理的に進める上に望ましいことである。
よつて政府は、専門科学技術教育の振興、研究機関の整備充実、発明奬励等に特に意を用いるとともに将来外国の智識経験を取り入れることに努めるつもりである。
右答弁する。