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答弁本文情報

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昭和二十五年一月二十四日受領
答弁第一四号
(質問の 一四)

  内閣衆甲第一号
     昭和二十五年一月二十四日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員並木芳雄君提出国鉄青梅線等の昭和二十五年度改善計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員並木芳雄君提出国鉄青梅線等昭和二十五年度改善計画に関する質問に対する答弁書



一 拂下げ問題がむし返されているかどうかの点については、政府としては関知しておりません。

二 政府が法案を提出するか否かについては、目下のところ未定であります。
  しかし、第五回国会において審議未了となつた重要な問題でありますので、法案については、研究はすすめております。

三 昭和二十五年度における各線の具体的改善案は別紙のとおりであります。

四 当該線については、重点的にサービスの改善を実施すべきであるという第三点でありますが、この点については、これらの線が特にサービスが劣つているとは考えられないので、国鉄としては他の鉄道線とも綜合的に考え、全体的にサービスの改善を図るよう考えております。

五 サービスの改善を手控えて拂下げの声を起させているのではないかという点につきましては、かかることは全くありません。

  右答弁する。



別紙

一 施設関係

 買收後線路の補強に力を注ぎレール一二、〇〇〇本、枕木一四〇、〇〇〇本、砂利四三、〇〇〇立米を注入した結果脱線などの運転事故が激減して安全度が非常に向上している。
 又電力増強のため変電所の機械取替他線区からの電力増配を行つた。二十五年度の計画は、関係方面との折衝も必要であつて、まだ確定しないが、目下研究中のものは次の通りである。

青 梅 線  東中神駅本屋移転新築
南 武 線  新鶴見操車場、濱川崎間線路強化
南 武 線  川崎新町駅行違設備
青 梅 線  氷川、水根間請願線敷設計画(小河内ダム建設)
南 武 線  府中本町ホーム移転改築
        武藏小杉、武藏溝ノ口、登戸各駅の社線との連絡施設、宿河原駅本屋新築
      以上経費約二〇、〇〇〇千円
青梅線電気関係  約一〇、〇〇〇千円
南武線電気関係  約一一、四〇〇千円
五日市線電気関係 約 一、四〇〇千円
八高線電気関係  約 五、〇〇〇千円

二 輸送関係

(イ) 南武線では現在国鉄電車事情に余裕がないので、格段の改善が困難であるが、将来電車増備の曉は編成單位、回数も増加したい。
(ロ) 青梅線においては、青梅、拜島間においては電車回数が買收前に比し十二回増している、又青梅 ― 東京間直通電車を二十四年六月から一往復を運転しているが、今後も車両の都合がつけば増加する方針である。
   なお、青梅、氷川間の電車運転増加について二十五年度に研究することにしている。
(ハ) 五日市線は現在九往復を運転していて、回数においては買收前はガソリンカーを運転したので、現在減少しているが、輸送力は決して劣つていない。

三 要するに会社時代には設備費などは極度につめて表面のサービスに力を入れていたが、買收後は、設備の強化、車両の整備、運転の安全正確等に力を注いで、目に見えない点で格段の改善がなされている。




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