答弁本文情報
昭和二十五年十二月八日受領答弁第一〇六号
(質問の 一〇六)
内閣衆質第一〇六号
昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出やみ食糧根絶に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員※(注)田甚太※(注)君提出やみ食糧根絶に関する質問に対する答弁書
農村におけるやみ食糧については、その性質上その数量の把握が困難である。又価格は地域により異るが、十一月十五日現在の食糧庁の調査によれば、農村のやみ食糧の価格は、米一升当り最高一三八円、最低五九円、小麦一升当り最高八五円、最低四〇円、大麦一升当り最高七五円、最低二六円となつている。
やみ食糧の発生の原因は、いろいろあるが、その主なものとしては、一 食糧の生産高の正確なはあくが困難であること、二 末端供出割当がいかんながら必ずしも適正に行われていないこと、三 農家経済の窮迫に伴う農家の保有食糧の販売等が考えられる。
やみ食糧については、極力その絶滅を図ることが、流通秩序を確立し、統制経済の本来の目的を達する上に必要であると考え供出割当の適正化、生産数量の正確なはあく等やみ食糧の発生の防止に必要な行政的措置を講ずると共に取締当局とも連絡して不正行為発生の場合の取締についても適切な措置を講ずるよう努めている。
右答弁する。