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答弁本文情報

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昭和二十五年十二月八日受領
答弁第一三二号
(質問の 一三二)

  内閣衆質第一三二号
     昭和二十五年十二月八日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員風早八十二君提出特需輸送の民需輸送に與える影響に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員風早八十二君提出特需輸送の民需輸送に與える影響に関する質問に対する答弁書



一 最近鉄道貨物輸送が繁忙を呈していることは御意見の通りであるが、これが各種産業に多大な被害を與えているとは考えない。しかし、輸送が競合している地帶において部分的に多少の輸送が遅れ勝ちであることは考えられる。常盤炭については、京浜地区と近接しているため輸送が競合しているので、ときに貨車の円滑を欠くことがあるが、極力増送に努めている。常盤炭坑が非常に苦境にあるのは、單に十月の輸送のみでなく、従前から取引等の関係で貯炭が相当あつたことと、八月の小貝川決壊の水害不通の影響を蒙つている点が多いのである。常盤炭については、その後重点的に手配を講じ増送に当つており、十一月については終戰後最大の月間二十七万トンを完送しておる。今後についても増送に努める考えである。

二 大阪地区桜島において、占領軍の石炭輸送のため一般用炭の輸送が一時抑制を受けたことはあつたが、まもなく緩和されている。占領下の現在占領軍貨物については優先輸送を行うことは占領軍指令によるものである。

三 軍関係予備空車を民需輸送に提供せよとの要望があつたが、最近では予備空車というのは原則として準備しないことになつている。

四 御指摘のような事実はない。

五 最近の貨物輸送の活況は、朝鮮事変による特需物資国連軍貨物の輸送要請、事変を契機とする一般経済活動の好況と、秋冬繁忙期が競合したためである。しかしこれがため輸送に混乱を招いているというようなことはないと信じる。

 右答弁する。




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