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答弁本文情報

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昭和二十六年一月十一日受領
答弁第三八号
(質問の 三八)

  内閣衆質第三八号
     昭和二十六年一月十一日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 (注)原喜重(注) 殿

衆議院議員(注)田甚太(注)君提出原綿輸入に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)田甚太(注)君提出原綿輸入に関する質問に対する答弁書



一 原綿輸入経路

イ 政府輸入
  終戰以来二十五年一月輸入貿易管理令による民間輸入実施までの原綿の輸入は、全部政府自身が直接海外輸出業者から原綿を買付ける方式によつて行われ、実務は臨時通商業務局(業務局発足までは纎維貿易公団)が当つていた。二十五年一月民間輸入実施後も民間輸入と平行して米綿についてだけはこの方式によつてきたが、昭和二十六年一月米綿輸入についても民間輸入方式により行われることになつたので、政府輸入は行なわれなくなつた。

ロ 民間輸入
  輸入貿易管理令による輸入方式で、外貨資金割当による輸入と、自働承認制による輸入とがある。

 1 外貨資金割当による輸入
   通商産業省が発表する「輸入公表」の定めるところに従い、各綿花需要者は、外貨資金の枠の割当を受け、その範囲内で綿花を輸入する。この方式は米綿以外の綿花については二十五年一月から八月まで、米綿については八月からこの方式を行つている。

 2 自働承認制による輸入
   通商産業省が発表する「輸入公表」の定めるところに従い、各綿花需要者は、資金の割当をうけることなく自己の欲する数量及び金額の原綿を外貨予算の許す限り輸入しうる方式で、これは二十五年九月実施され、現在米綿以外の綿花の輸入は全部この方式によつている。

二 原綿の輸入量、価格及び買入先

1 輸入量
 昭和二十五年一月より十一月までの原綿輸入実績は次の通りである。

  米     綿 一、一六〇、二一二俵
  印  度  綿 六二、二〇四〃
  パキスタン綿 一九〇、八六六〃
  そ  の  他 五九、六三七〃
    計 一、四七二、九一九〃

2 価格
  最近の市場価格では一封度当り米綿四七セント、パキスタン綿五六セント、エジプト綿八七セントとなつている。

3 買入先
  主として、1にあげた国が主要買入先であるが、その他エヂプト、メキシコ、アルゼンチン、ブラジル、ぺルー等よりも輸入している。

三 原綿輸入促進を要請する事情

 昨年綿紡設備制限撤廃に伴い、綿紡設備は増大し、綿糸布の輸出及び国内の需要も増加したため、綿花の需要は急激に増大した。一方昨年米国は各国別に米綿輸出量の割当制をとるに至り、原綿の輸入は楽観を許さない事態になつた。この事態に応じて、一 米綿の対日輸出割当量の増加、二 ドル地域からの輸入促進、三 スターリング資金の確保等についていろいろの具体策を関係方面に要請している。

  右答弁する。




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