答弁本文情報
昭和二十六年四月二日受領答弁第七一号
(質問の 七一)
内閣衆質第七一号
昭和二十六年四月二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 林 讓治 殿
衆議院議員並木芳雄君提出地租、家屋税の使用者課税に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員並木芳雄君提出地租、家屋税の使用者課税に関する質問に対する答弁書
一 前回の答弁の主旨は、公営庶民住宅使用料と一般家賃と比較するについて、一般家賃が地代家賃統制令に基いており、その統制額は建築時期に従つて、その建築原価高騰による年度別の建築価格の差及び家屋の減価償却等を勘案して定められている関係上建築時期に従つて比較したものである。
二 公営庶民住宅の使用料は、国庫補助がなされているため一般家賃よりもその補助に応じて低いのであり、課税については、税は、応益的であり、均衡がとれていなくてはならないことは当然である。従つて、税と国庫補助は全く別個の見地から考えるべきであり、逆行するものとは考えられないのである。なお、本国会において成立した地方税法の一部を改正する法律により使用者課税の制度は廃止された。
三 地方税については、全般的にいえることであるが、特に固定資産税等の物件税についてはその納税者の貧富によりその課税額に等差を設けることは考えられないことである。しかしながら、生活扶助を受けている者等、特に貧困なるものについては、税額を減免することが適当と考える。
右答弁する。