答弁本文情報
昭和四十九年八月六日受領答弁第二号
内閣衆質七三第二号
昭和四十九年八月六日
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
衆議院議員小宮武喜君提出日本旋網漁業生産調整組合の調整規程の変更について、農林大臣と公正取引委員会との協議及び農林大臣の認可等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員小宮武喜君提出日本旋網漁業生産調整組合の調整規程の変更について、農林大臣と公正取引委員会との協議及び農林大臣の認可等に関する質問に対する答弁書
一について
農林省と公正取引委員会とは、現在、密接かつ慎重な協議を行つており、その協議結果を待つて適切に対処してまいりたい。
漁業生産調整組合は、漁業生産調整組合法第十条第一項第一号の規定に基づき、その事業として資格漁業に係る水産動物の採捕に関する制限の全部又は一部を行うことができることとされており、作業艇の制限についても、この一形態であると考える。
今回の日本旋網漁業生産調整組合の調整規程の変更については、現在、農林省と公正取引委員会が協議中である。
なお、中小漁業振興特別措置法に基づく構造改善事業は、当該漁業の生産性の向上その他経営の近代化を図ることを目的とするものであり、今回の認可申請に係る漁業生産調整組合法に基づく措置は、本来右の構造改善事業とはその目的を異にするものと考える。
最近の漁業経営をめぐる諸問題を解決するためには、政府において構造改善対策、流通・加工対策等の諸施策を総合的に推進する必要があることは貴見のとおりであるが、漁業生産調整組合が法律に基づき生産調整事業を実施することもまた、当該漁業の経営の安定にとつて有効かつ適切なことであると考える。
更に、東海・黄海におけるまき網漁業は、その漁場が広範囲にわたつているため、時期的な過度の漁獲に対処するための臨時休漁の実施が困難であること等を前提として、作業艇の削減等を内容とする今回の調整規程の変更認可申請があつたものであり、この申請について、農林省において、漁業生産調整組合法第八十条の規定に基づき、公正取引委員会と協議しているところである。