衆議院

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昭和五十一年六月八日受領
答弁第一七号
(質問の 一七)

  内閣衆質七七第一七号
    昭和五十一年六月八日
内閣総理大臣 三木武夫

         衆議院議長 前尾繁三郎 殿

衆議院議員中島武敏君提出高速五号線(II期)の建設に伴う環境対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員中島武敏君提出高速五号線(II期)の建設に伴う環境対策に関する質問に対する答弁書



一について

 建設省においては、「各種公共事業に係る環境保全対策について(昭和四十七年六月六日閣議了解)」に基づき、公共事業の施行に伴つて環境保全上の問題を惹起することのないよう配慮すべく、建設事務次官より通達(昭和四十七年六月二十六日)するとともに、首都高速道路の整備に当たつては、自動車交通量、騒音、大気汚染等の現況のは握及び予測調査を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるよう指導してきたところである。

二について

 首都高速道路公団(以下「公団」という。)においては、首都高速五号線(II期)に係る環境保全対策として、その周辺の自動車交通量、騒音、大気汚染、振動等の現況をは握するとともに、将来の自動車交通量及び騒音等の予測調査を実施してきたところであるが、これらを補足するため、引き続き供用開始時における出入路周辺の道路の整備状況等を考慮した自動車交通量、騒音、大気汚染等の予測調査を本年中に実施することとしている。
 また、公団においては、従来より事業の実施に当たり関係住民の理解と協力を得るため、説明会の開催等を行つてきたところであり、今後とも調査の結果等について、必要に応じ同様な措置を講ずることとしている。

三について

 出入路については、既に遮音壁のかさ上げを実施しているところであるが、二についてで述べた補足の予測調査等の結果、中台出入路等の周辺地域の環境を保全するため、なお必要があると認められる場合には、所要の措置を講ずる所存である。

四について

 首都高速五号線(II期)沿線に所在する学校については、自動車騒音等による教育環境の悪化を防止するため、遮音壁のかさ上げ等の対策を講ずるとともに、なお必要があると認められる場合には、所要の措置を講ずるよう公団等を指導する所存である。

五について

 政府としては、二についてで述べた補足の予測調査等の結果、首都高速五号線(II期)沿線の生活環境を保全するため、なお必要があると認められる場合には、道路構造の改善等の措置を講ずるよう公団を指導してまいりたい。
 なお、自動車構造の改善、交通規制等総合的施策の推進についても一層努力してまいる所存である。

六について

(1) 公共施設の設置に起因する日陰により生ずる損害等については、特に住宅の居住者の日常生活に与える影響にかんがみ、当該住宅の居住者に係る社会生活上受忍の限度を超えると認められる損害等を金銭の支払によりてん補する必要があると考え、しかも、この損害等については、対象事例も多く、かつ、当該損害等の内容を定型的かつ計量的には握することが比較的容易であるので、このたび「公共施設の設置に起因する日陰により生ずる損害等に係る費用負担について(昭和五十一年二月二十三日付け建設事務次官通達。以下「通達」という。)」を定め、当該損害等に係る費用負担の事務を迅速かつ適正に処理しようとしたものである。

(2) 公共施設の設置に起因する日陰により生ずる損害等をてん補するための費用を負担する場合においては、一般の損失補償及び損害賠償の場合と同様に、現実に日陰による損害等が発生し生活環境が変化した時点において一括払する支払方法が妥当であると考えられる。
    また、昭和四十九年冬の現物支給は工事請負業者によるあくまでも例外的な措置であつて、公団においては、今後は、通達に準じた措置により迅速かつ適正に処理してゆくこととしている。

(3) 公共施設の設置に起因する日陰により生ずる損害等に関し社会生活上受忍すべき範囲は、地域の実情に応じそれぞれ異なつてしかるべきであり、通達は近年における民事の裁判例の動向、昭和四十九年一月二十八日の建築審議会の答申等を参考にして、一定の地域内にある住宅の居住者を対象としたものである。

(4) 通達の趣旨は、(1)で述べたとおりであり、住宅以外の病院、保育園、商店、事業所等については、その損害等の態様が住宅のそれと異なつて、定型的かつ計量的には握することが困難であるので、通達の対象外としたものである。

(5)及び(6) 調査した限りでは、民事の裁判において、具体的に家賃の減収又は地価の減価を理由とした損害賠償が認められた事案は見当たらず、政府としては、現段階において当該減収・減価について補償すべきであるとは考えていないので、通達の対象外としたものである。

 右答弁する。


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