答弁本文情報
昭和五十一年五月二十五日受領答弁第一九号
(質問の 一九)
内閣衆質七七第一九号
昭和五十一年五月二十五日
内閣総理大臣 三木武夫
衆議院議長 前尾繁三郎 殿
衆議院議員松本善明君提出公害健康被害補償法による指定地域に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員松本善明君提出公害健康被害補償法による指定地域に関する質問に対する答弁書
一について
公害健康被害補償法に基づく第一種地域の指定要件としての大気の汚染の程度については、硫黄酸化物による汚染を具体的な指標とし、窒素酸化物及び浮遊粒子状物質による汚染をも考慮して、総合的に判定することとしている。
この第一種地域に係る指定要件に関しては、その見直しの一環として、窒素酸化物を具体的な指標とすることについて、昭和四十五年度から実施した複合大気汚染健康影響調査及び昭和五十年度に実施した自動車道沿道住民健康影響調査の結果等を踏まえ、できるだけ速やかに検討することとしているが、現段階においてその結論を取りまとめる時期を明確に述べることは困難である。
なお、自動車道沿道住民健康影響調査は、現在、兵庫県及び川崎市において調査結果の集計解析中であり、今後、この取りまとめを受けて、できるだけ速やかに、自動車道沿道住民健康影響調査打合会での検討評価を経た後、その結果を発表したいと考えている。
東京都の世田谷区、中野区、杉並区及び練馬区の四区の地域指定については、地域指定の要件に窒素酸化物を具体的指標として加える問題との関連において必要な検討を行うこととしているほか、目下これらの各区に大気の汚染の状況等についての資料の再提出を求めているところであり、資料が提出され次第、必要な検討を行うこととしている。