答弁本文情報
昭和五十二年五月十三日受領答弁第一六号
内閣衆質八〇第一六号
昭和五十二年五月十三日
衆議院議長 保利 茂 殿
衆議院議員阿部昭吾君提出新東京国際空港公団が犯した航空法違反とそれに対する運輸省の対応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員阿部昭吾君提出新東京国際空港公団が犯した航空法違反とそれに対する運輸省の対応に関する質問に対する答弁書
一について
法令の運用については、通常、当該法令を所管する行政庁の解釈に従つて処理されるべきであり、航空法令を所管する運輸省においては、その適正な運用に努めている。
A滑走路南側の着陸接地点を臨時に七百五十メートル内側に移して同滑走路を運用することに伴う移設工事のうち飛行場標識施設及び航空燈火に係るものについては、当初、工事実施計画の変更手続がなされなかつたが、その後更に検討した結果、工事実施計画の変更手続が必要と考えられるに至つたため、所要の措置を執つたものである。
なお、御指摘に係る政府委員の答弁は、右の移設について設置基準と異なる方式によることの承認をしていた経緯を説明したものである。
航空法第五十五条の三第一項の規定は、同法第三十八条及び第四十三条に規定する許可手続の特例を定めるものであり、同法第五十五条の三第一項前段の規定が新東京国際空港又は所定の航空保安施設を設置する場合及び完成後の同空港又は所定の航空保安施設に重要な変更を加えようとする場合に適用されるものであるのに対し、同項後段の規定は、既に認可を受けている工事実施計画を変更しようとする場合に適用される。
したがつて、既に認可を受けている新東京国際空港の工事実施計画における同空港の飛行場予定地を変更しようとする場合は同項後段の規定による認可を必要とするのであるが、同空港の敷地内に設置されなくても同空港の機能に支障を生じない附随的な施設を当初の空港敷地外に配置することとしても、それによつて飛行場予定地が当然に変更されることにはならないから、そのような場合に工事実施計画の変更の認可を受ける必要はないと考える。
工事実施計画の認可申請書の写し及び認可書の写しについては、担当部局から既に提出済みである。