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答弁本文情報

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昭和五十四年六月二十七日受領
答弁第四八号
(質問の 四八)

  内閣衆質八七第四八号
    昭和五十四年六月二十七日
内閣総理大臣 大平正芳

         衆議院議長 (注)尾弘吉 殿

衆議院議員木島喜兵衛君提出学校法人日本大学における学生の自治、学生対策等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員木島喜兵衛君提出学校法人日本大学における学生の自治、学生対策等に関する質問に対する答弁書



一について

 日本大学農獣医学部においては、学生代表五十一名及び教職員代表四十一名計九十二名により構成される学部祭実行委員会が、学部祭の企画運営を行つており、昭和五十三年十一月に実施された学部祭に際して同学部学生サークルである社会科学研究会の企画した講演会の講師の決定もこの学部祭実行委員会において行われたものである。
 社会科学研究会の企画に係る講演会の講師候補者は、当初茶本繁正氏であつたが、同氏の講演については、演題が不明であるなど企画内容が不明確であつたため、学部祭実行委員会では同氏を講師として招くことは適切でないとし、新たに、演題を付し、講師候補者として提示された大木正吾氏と青地晨氏について、大多数の委員が大木正吾氏に賛同したため、同氏に決定したと聞いている。
 なお、昭和四十四年二月五日付け「学部提案」は、学生の集会、出版、掲示等の許可制を撤廃すること等学生の活動に関する同学部の方針を示すものであるが、本件講師決定は学部の不許可処分によるものではなく、学部祭実行委員会の自主的意思決定によるものであるので、「学部提案」の趣旨に違背するものではないと聞いている。
 また、日本大学では、昭和四十三年九月三十日をもつて学則第三十一条が廃止され、大学における統一的な学生心得がなくなつたが、本件講師決定は、この学則第三十一条の廃止とは直接の関係はないと聞いている。

二について

 日本大学法学部では、昭和五十三年十一月、学部祭の運営をめぐり一部学生による暴力行為が発生する等の混乱が生じたため、学内の秩序を維持し、教職員、学生の身体生命の安全を図ることを目的として同年十一月十七日から同月二十四日までの間、休講措置(いわゆるロック・アウト)が採られたものである。
 その後、同年十二月一日には同学部正門前においてデモや集会を行つていた一部学生と学部職員、警備員との間にこぜり合いがあり、学部職員一名及び警備員数名が負傷しており、また同年十二月二日には同学部本館ホールにおいて無届集会を強行しようとした一部学生と警備員との間にこぜり合いがあり、これに巻き込まれた鈴木克久君及び上原克己君が負傷したと聞いている。
 鈴木克久君は、同年十二月四日、警備員を告訴したが、昭和五十四年四月十二日、告訴を取り消している。また、上原克己君は、昭和五十四年一月十日、警備員二名を告訴しており、一名は同年二月九日送検、同年三月七日起訴、同日罰金五万円に処せられ、他の一名は同年三月十日送検されたが処分は未決定である。
 同学部においては、講義に支障のない限り大学施設を利用しての集会を届出制により行わせており、また学生のサークル活動に対しても、従来施設の貸与、活動費補助を行う等その自主的な活動の促進を図つてきたところであると聞いている。
 ただし、昭和五十三年度については、学生サークルの連合組織であるサークル連合が、前年度に大学から受けた補助金の使途等について報告を行わなかつたため、大学としては、補助金の執行を行わなかつたが、今年度については、届出を行つた個別の団体に対して、施設の貸与、活動費補助を行う方向で検討しており、今後とも学園の正常化について一層努力する所存であると聞いている。

三について

 日本大学法学部第二部二年生鈴木俊博君の火傷については、日本大学駿河台病院及び警察病院での治療により回復に向かつていると聞いている。
 また、「焼身抗議」の目的・内容等については、同君に対し大学関係者が事情を聴いているが、同君から明確な回答を得ていないため不明である。
 なお、日本大学法学部では、人道的立場から同君の日本大学駿河台病院及び警察病院での治療の経費を支払う等の措置を講じたと聞いている。

四について

 青木雅彦君(事故当時日本大学経済学部一年生)の事故死については、大学当局としては同君の両親に対し可能な限り事情の説明を行つたが、同君の両親の求めがあればなお説明する用意があると聞いている。

五について

 御質問の事項については左記のとおり大学から報告を受けている。

(一) 文理学部

  社     名 東亜サービス株式会社
  本社所在地 東京都渋谷区代々木一ノ三八ノ二
  代表者氏名 大坪 正美
  警備員人数 昼六名、夜四名
  現場責任者 市川 洋一
  費     用 月額一、八五九、〇〇〇円(一〇名)

(二) 経済学部
  社     名 東亜サービス株式会社
  本社所在地 東京都渋谷区代々木一ノ三八ノ二
  代表者氏名 大坪 正美
  警備員人数 総計一二名(昼勤務七名、二部勤務一名、夜勤務四名)
  現場責任者 河崎 彬夫
  費     用 昼、日額八、〇一〇円(一名)
      二部、日額六、二三〇円(一名)
      夜、日額九、八一〇円(一名)

(三) 芸術学部
  社     名 扶桑商事株式会社
  本社所在地 東京都練馬区豊玉上一ノ一
  代表者氏名 高木  晃
  警備員人数 九名
  現場責任者 高木  晃
  費     用 月額一、六〇六、〇〇〇円(九名)

(四) 農獣医学部
  社     名 日本信和警備保障株式会社
  本社所在地 東京都渋谷区南平台一五ノ一三
  代表者氏名 四谷 貞一
  警備員人数 五名(夜勤務のみ)
  現場責任者 伊藤  亘
  費     用 月額一、一〇〇、〇〇〇円

(五) 商学部
  社     名 東亜サービス株式会社
  本社所在地 東京都渋谷区代々木一ノ三八ノ二
  代表者氏名 大坪 正美
  警備員人数 一六名(昼勤務一二名、夜勤務四名)
  現場責任者 山崎 岩造
  費     用 日額一一、〇〇〇円

(六) 法学部
  社     名 株式会社アービター
  本社所在地 東京都千代田区九段北一ノ九ノ五
  代表者氏名 長島 哲夫
  警備員人数 三五名(昼勤務二五名、夜勤務一〇名)
  現場責任者 長島 哲夫
  費     用 昼、日額一一、五〇〇円(一名)
      夜、日額八、〇〇〇円(一名)
  社     名 株式会社リバース
  本社所在地 東京都渋谷区代々木四ノ五四ノ八
  代表者氏名 杉本 芳次
  警備員人数 三五名(昼勤務二五名、夜勤務一〇名)
  現場責任者 高田 正人
  費     用 昼、日額一一、五〇〇円(一名)
      夜、日額八、〇〇〇円(一名)
  社     名 みやこ産業株式会社
  本社所在地 東京都渋谷区渋谷二ノ二ノ四
  代表者氏名 堀越  宏
  警備員人数 三崎町校舎一七名(昼勤務一六名、夜勤務一名)ただし、日曜休日三名
      (昼勤務二名、夜勤務一名)
  現場責任者 飯田 道雄
  費     用 責任者、日額一〇、五〇〇円(一名)
      一般、日額九、八〇〇円(一名)

 右答弁する。




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