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答弁本文情報

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昭和五十九年八月二十一日受領
答弁第四四号

  内閣衆質一〇一第四四号
    昭和五十九年八月二十一日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 (注)永健司 殿

衆議院議員(注)長亀次郎君提出米軍の空中戦闘技量評価装置(ACMI)の設置及び新訓練空域の「提供」に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員(注)長亀次郎君提出米軍の空中戦闘技量評価装置(ACMI)の設置及び新訓練空域の「提供」に関する質問に対する答弁書



一について

1 沖縄本島に出入りする航空機は、現在、那覇空港の滑走路の使用方向に応じて定められた流れに従つて運航されており、このような従来の航空交通の流れに影響を与えないとの意味である。
2及び3 削減が予定される空域については、いまだ日米間において最終的な合意に至つていないので、詳細については申し上げられない。
4及び5 御指摘の三つの事項は、航空機戦技訓練評価装置(以下「ACMI」という。)を使用して訓練を行う空域(以下「ACMI空域」という。)の設定・運用についての日本側の基本的態度であり、これまでの日米間の話合いにおいては、米側は了解しているところである。

二について

 ACMI空域を使用しての訓練は、航空機対航空機の戦技向上を図ることを目的として、複数機により高高度で実弾を一切使用せず、効率的かつ安全に行われるものと承知している。

三について

 ACMI空域を使用しての訓練は、既設のホテル・ホテル訓練空域の一部と新たに設定される空域を使用して行われるが、実際に使用される面積は不明である。
 また、高度制限は、既設のホテル・ホテル訓練空域についてはないが、新たに設定される空域については、三、〇〇〇フィート以上六〇、〇〇〇フィートまでである。

四について

 ACMI空域を使用して訓練を行う航空機は、主としてF ― 15戦闘機であると承知している。

五について

 ACMIが設定されている国及び所在地は、次のとおりと承知している。

(一) 米国
  (1) アリゾナ州ユマ
  (2) アリゾナ州ルーク
  (3) ヴァージニア州オセアナ
  (4) ネヴァダ州ネリス
  (5) フロリダ州ティンドール
  (6) ニュー・メキシコ州ホロマン
(二) イタリア サルジニア
(三) 韓国 烏山
(四) カナダ コールドレイク

六について

 基地とACMI空域との間を行き来する訓練機の機数と回数については、極めて少ない機数により繰り返して何回か行うと聞いているが、詳細については承知していない。
 現在、基地とホテル・ホテル訓練空域との間を行き来する訓練機の機数及び回数については、米軍の行動の内容に関することであるので、申し上げられない。

七について

 米軍が、ACMI空域を使用する場合には、現在、米軍が米軍の訓練空域を使用する場合と同様の手続がとられるものと承知している。

八について

 五海里である。

九から十一までについて

 嘉手納基地とACMI空域とを行き来する米軍機の飛行については、民間機の安全と円滑な運航の確保に支障のないようにすることで、米側も了承している。
 また、ACMI空域を使用しての訓練は、地上に設置されるコントロールセンターにおいて、訓練中の航空機を、電波により常時、追跡・監視し、その位置、姿勢、速度、進路等を指導・統制しているので訓練中の航空機が所定の空域から逸脱することは考えられない。

十二について

 ACMI空域の設定・運用に伴う民間航空の安全の確保に関しては、これまでの日米間の話合いにおいて基本的に了解に達しているところである。

十三について

 那覇空港の進八管制業務の返還問題については、現段階においては、米側に公式な申入れは行つていないが、昨年の末、実務者レベルにおける双方の意見交換の場において米側の意向の打診を行つたところ、米側は重要な問題であるので慎重に検討したいとの意向であつた。いずれにせよ、政府としては、今後とも日本側における受入れ体制、米側の意向を踏まえて対処する所存である。

 右答弁する。




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