令和7年7月27日(日)から31日(木)まで、額賀衆議院議長は、第6回IPU世界議長会議出席及びスウェーデン王国親善訪問のため、以下のとおりスイス及びスウェーデンを訪問しました。
1.第6回IPU世界議長会議
現地時間29日(火)、額賀議長は、スイス・ジュネーブにおいて開催された第6回IPU世界議長会議に出席しました。
開会式では、ヴァロヴァヤ国連欧州本部事務局長、アクソンIPU議長、ラトレイ国連事務総長室官房長、リニカー スイス国民議会議長、チュンゴングIPU事務総長、国連ピース・メッセンジャーである俳優のマイケル・ダグラス氏からの挨拶がありました。
その後に行われた一般討議では、「混迷する世界:全人類の平和、正義及び繁栄に向けた議会間協力及び多国間主義」を議題とし、額賀議長をはじめとする各国議会議長のスピーチが行われました。
額賀議長は、スピーチの中で、国際社会が直面する課題がかつてないほど多様化・深刻化する中、我が国は「人間の安全保障」の理念を掲げ、6,000億ドルを超えるODAを実施してきたこと、自身が「現場主義」の信念に基づいてODAの推進、特に「人間の安全保障政策」に取り組んできたことについて述べ、この政策で重視される「万人のための質の高い教育」のための支援として、我が国が約1億ドルを投じて実施してきた「ASEAN工学系高等教育ネットワーク」プロジェクトにより育成された人材が地域の研究・教育の発展に貢献している事例を紹介しました。その上で、議会人として教育分野をはじめとする国際協力の拡大に寄与していく決意を述べるとともに、今後とも互いに連携して国際社会の安定と繁栄のために全力投球していくことを各国議長に呼びかけました。
なお、今次会議では、一般討議のほかにパネルディスカッション等が行われ、最終日には、成果文書であるハイレベル宣言が採択されました。
また、額賀議長は、ジュネーブ滞在中にモンゴル国家大会議議長と二国間会談を行ったほか、会場にて、韓国国会議長と短時間の会談(立ち話)を行いました。
2.スウェーデン王国親善訪問
額賀議長は、会議への出席に先立ち、現地時間27日(日)〜28日(月)、スウェーデン・ストックホルムを親善訪問し、28日には、アンドレーアス・ノレーン同国国会議長及び同席した与野党議員と会談を行いました。
会談において額賀議長は、日本とスウェーデンはそれぞれアジアと欧州という地政学的に異なる地域に属するものの、自由や民主主義といった共通の価値観を持つパートナーであり、この価値観を守るためお互い共通の思いで地域及び国際社会の諸課題に対応し、国際秩序の安定維持に取り組んでいくべきであると述べ、両議長はこの点について意見の一致を見ました。ノレーン議長は、額賀議長の指摘は大変興味深いと述べるとともに、両国が属する二つの地域の安全保障は互いに連関しており、ウクライナ支援をはじめ、欧州の安全保障に対する日本のコミットメントを高く評価する旨述べました。また、両議長及び同席議員は、東アジアの地域情勢、世界に広がる政治的分断、日本の少子化対策や社会保障制度改革など幅広い分野についても議論しました。
このほか、額賀議長はストックホルム滞在中、ノレーン議長主催の夕食会への参加やスウェーデン国会の視察も行いました。
[参考リンク]