第217回国会の開会式は、1月24日、天皇陛下の御臨席のもとに参議院議場において行われました。
衆議院議長は、次の式辞を述べました。
天皇陛下の御臨席を仰ぎ、第二百十七回国会の開会式を行うに当たり、衆議院及び参議院を代表して、式辞を申し述べます。
本年は、終戦から八十年の節目の年にあたり、この間、我が国は、国際協調の道を歩む中、経済の発展にも努めてまいりましたが、今なお、内外の諸情勢はまことに厳しく、早急に対処すべき重要課題が山積しております。
我々は、我が国の現状及び国際社会における立場を改めて認識し、内政、外交のそれぞれにおいて、活発な議論を行いながら合意形成に努め、国民生活の安定向上を図るとともに、国際社会の一員として、諸外国との相互理解と協力を一層深め、世界の平和と繁栄に寄与していかなければなりません。
ここに、開会式に当たり、我々に課せられた重大な使命に鑑み、日本国憲法の精神を体し、各々最善を尽くしてその任務を遂行し、もって国民の信託に応えようとするものであります。
次に、天皇陛下から次のおことばを賜りました。
本日、第二百十七回国会の開会式に臨み、全国民を代表する皆さんと一堂に会することは、私の深く喜びとするところであります。
国会が、国民生活の安定と向上、世界の平和と繁栄のため、永年にわたり、たゆみない努力を続けていることを、うれしく思います。
ここに、国会が、国権の最高機関として、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、その使命を十分に果たし、国民の信託に応えることを切に希望します。