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全国戦没者追悼式における大島衆議院議長追悼の辞
(令和3年8月15日)


大島衆議院議長は、日本武道館で行われた全国戦没者追悼式で、次のとおり、追悼の辞を述べ、献花しました。


全国戦没者追悼式における議長追悼の辞


天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式が挙行されるに当たり、衆議院を代表して、謹んで追悼の言葉を申し述べます。

先の大戦では、過酷な戦いにより、国内外において、多くの方々が亡くなられました。総力戦により多数の方々が飢餓や窮乏にさらされた極限の状況の下、戦い、働き、暮らし、それぞれ力を尽くした方々が、戦場で、または、戦禍の中、あるいは、戦後、異郷の地において、犠牲となられたことに思いを致すとき、悲しみが尽きることはありません。ここに、全戦没者の諸霊に対し、衷心より哀悼の誠をささげます。また、かけがえのない御家族を失われ、計り知れぬ御労苦を重ねられた御遺族の皆様に、謹んでお見舞いを申し上げます。戦後の我が国の平和と繁栄が、幾多の戦没者の方々の犠牲によって築かれていることを決して忘れず、尽きることのない悲しみを思いながら、心を合わせて平和のために不断の努力を続けていくことは、私たちに課せられた使命です。

戦後、我が国は、国民の懸命の努力により、経済発展を成し遂げ、一貫して平和国家としての歩みを進めてきました。他方で、長い歳月の経過により、戦争の体験やその後の苦難の歴史の記憶の風化が危惧されております。戦争の惨禍を二度と繰り返さないためにも、内外の歴史への認識をより一層深めるとともに、戦争を直接体験された方々から学び、過去の歩みを省みて、未来へ永く語り継いでいくことは、極めて重要であります。

今日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く事態の中にあって、私たちは、世界の人々と相携えてこの試練を乗り越えていく必要がありますが、この未曽有の状況は、国際社会の在り方にも大きな影響を与えています。私たちは、政治的社会的分断が進む世界の動向や、我が国の状況を真摯に自覚して、現実を直視しつつ、共に叡智を尽くし、誠実に、世界の平和と全ての人々の幸せのために行動し、かつ、長い歴史を有する我が国の更なる発展のため努力を続けていかなければなりません。

我々国会議員は、先の大戦に思いを致し、日本国憲法の精神を体して、恒久平和の実現、国民生活の安定向上に全力を尽くしてまいる所存です。

結びに、戦没者の御霊の安らかならんことを心からお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様の御平安と御健勝を切に祈念いたしまして、追悼の言葉といたします。


令和三年八月十五日


衆議院議長  大島 理森





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