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東日本大震災七周年追悼式における衆議院議長追悼の辞


大島衆議院議長は、平成30年3月11日に国立劇場で行われた東日本大震災七周年追悼式で、次のとおり、追悼の辞を述べ献花しました。





東日本大震災七周年追悼式における衆議院議長追悼の辞


秋篠宮同妃両殿下のご臨席を仰ぎ、東日本大震災七周年追悼式が行われるに当たり、謹んで追悼の言葉を申し述べます。

七年前の今日、東日本の広範な地域を襲った大地震と津波により、かけがえのない多くの命が失われました。また、今なお二千五百人以上の方々が行方不明となっております。犠牲となられた方々とご遺族の皆様に対しまして、衷心よりお悔やみを申し上げます。

震災の発生以来、被災された方々は、互いに助け合い、励まし合いながら、失われた日常を取り戻すために、様々な苦難を乗り越えて、復旧・復興に尽力してこられました。また、被災地の復旧・復興のために、日本各地はもとより、世界各地の多くの方々から物心両面で温かいご支援をいただきました。全ての関係者に、改めて心からの敬意と謝意を表します。

震災から七年が経過し、被災地においては、生活インフラの復旧がほぼ完了し、住宅再建や産業再生が着実に進展しております。東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業は、道のりは平坦ではありませんが、関係者の懸命な努力により、使用済燃料の取り出しに向けた作業や原子炉格納容器の内部調査など、前進を見せております。また、中間貯蔵施設の用地買収についても、着実に進んでおるとうかがっております。今後も一歩一歩信頼を積み重ねながら、被災地の復旧・復興に努めていかなければならないと考えております。

このように復旧・復興が着実に実を結ぶ一方で、地域のつながりを取り戻すことができていないと感じる方が多く見られ、心身のケアやコミュニティ形成の支援が重要な課題となっております。また、インフラ整備が進み、風景が変化することにより、震災の記憶が風化しつつあるのではないかと懸念する方も増えております。我々は、大震災により突然その尊い命を奪われた方々の無念と、残されたご家族の方々の深い悲しみを忘れてはなりません。そして、大地震と津波が頻発する我が国においては、今後も大災害の発生が想定されており、東日本大震災の経験と教訓を活用することが極めて重要であります。震災遺構の保存や復興祈念公園の整備など、東日本大震災の記憶を継承する取組が各所において行われておりますが、国立国会図書館においても、震災に関する資料を一元的に検索できるポータルサイト「ひなぎく」を公開し、次世代に伝えるべく努力しております。このような取組を通じて、震災の記憶を後世に伝えていくことが、我々の責務であると考えます。

衆議院といたしましては、依然として残る課題に真摯に向き合い、今後も被災された方々の思いに寄り添いながら、復興・再生に向けた取組に、全力を傾けてまいる所存です。

結びに、震災で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様のご平安を切に祈念いたしまして、追悼の言葉といたします。



平成三十年三月十一日

衆議院議長    大島理森


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