○　法務委員会

１　委員名簿（35）

２　議案審査

付託された法律案は、内閣提出法律案７件、議員提出法律案４件（継続審査）であった。

内閣提出法律案のうち、司法制度改革を推進するため、基本理念・方針・国の責務を定めるとともに、内閣に推進本部を設置する司法制度改革推進法案は、原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、 [1]法科大学院構想の具体的内容、 [2]裁判官制度及び弁護士制度改革の方策、 [3]顧問会議及び検討会の公開、[4]裁判員制度と真実の発見との関係、 [5]刑事免責制度の導入、[6]基本的人権の擁護、 [7]情報公開や国民の意見聴取等であった。なお、本案に対し、修正案が提出されたが、否決された。また、本案に対し、附帯決議が付された。

ストック・オプション制度及び種類株式制度の見直し並びに会社関係書類の電子化のための商法改正案及び同整備法案は、いずれも原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、 [1]ストック・オプション付与上限及び対象者制限の撤廃、[2]新株予約権の有利発行の基準、[3]会社関係書類の電子化による電磁的記録の閲覧の在り方等であった。なお、商法改正案に対し、附帯決議が付された。

自動車運転による死傷事犯に対し、悪質・危険運転行為により人を死傷させる罪の新設等のための法整備を行う 刑法改正案及び公私の団体に対する照会権限を整備する刑事訴訟法改正案は、いずれも原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、 [1]危険運転致死傷罪の新設に至った経緯、 [2]刑の裁量的免除規定を新設した理由、 [3]罰金の未徴収金額増加の原因等であった。なお、刑法改正案に対し、附帯決議が付された。

ワールドカップサッカー日韓共催大会におけるフーリガン対策のため、退去強制事由等の法整備を行う 入管法改正案は、原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、 [1]ワールドカップ日韓共催大会に向けての警察庁及び法務省の取組み、 [2]ヨーロッパ諸国におけるフーリガン対策、 [3]上陸拒否事由をフーリガン対策以外にも拡大する理由等であった。なお、本案に対し、附帯決議が付された。

育児休業の対象となる裁判官の養育する子の年齢を３歳未満とする裁判官育児休業法改正案は、原案のとおり可決された。 その主な質疑内容は、 [1]男性裁判官の育児休業取得率が低い理由、 [2]裁判官の職務の特質、[3]裁判官に代替要員の確保措置がない理由等であった。

議員提出法律案のうち、コーポレート・ガバナンスの実効性を確保するため、監査役の機能の強化、取締役等の責任の軽減に関する要件の緩和及び株主代表訴訟制度の合理化を行おうとする 商法及び商法特例法改正案並びに同整備法案は、取締役の会社に対する賠償責任の限度を一律に報酬等の２年分とする部分を、社外取締役を除く取締役につき報酬等の４年分、代表取締役につき報酬等の６年分とすることなどを内容とする修正を加え、修正議決された。その主な質疑内容は、 [1]社外監査役の社外性の要件、 [2]取締役の責任軽減措置における過失の意味、 [3]取締役等の会社に対する責任の軽減の必要性等であった。

選択的夫婦別氏制を導入するとともに嫡出でない子の相続分を嫡出である子の相続分と同一とする等の措置を講じようとする枝野幸男君外７名提出の 民法改正案及び漆原良夫君外２名提出の民法改正案は、いずれも継続審査となった。

３　国政調査

国政調査では、 [1]司法制度改革、 [2]出入国管理体制、 [3]矯正施設の収容状況、 [4]選択的夫婦別姓制度、 [5]死刑制度、 [6]難民認定問題、 [7]ハンセン病問題、 [8]いわゆる人権救済立法、 [9]触法精神障害者の処遇問題等について、質疑を行った。

４　請願審査

５　議案審査一覧

閣法

　衆法