第一五九回
衆第一号
外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律案
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)の一部を次のように改正する。
目次中「第二章 削除」を「第二章 我が国の平和及び安全の維持のための措置(第十条―第十五条)」に改める。
第一条中「正常な発展」の下に「並びに我が国又は国際社会の平和及び安全の維持」を加える。
第二章を次のように改める。
第二章 我が国の平和及び安全の維持のための措置
第十条 我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において、対応措置(この項の規定による閣議決定に基づき主務大臣により行われる第十六条第一項、第二十一条第一項、第二十三条第四項、第二十四条第一項、第二十五条第四項、第四十八条第三項及び第五十二条の規定による措置をいう。)を講ずべきことを決定することができる。
2 政府は、前項の閣議決定に基づき同項の対応措置を講じた場合には、当該対応措置を講じた日から二十日以内に国会に付議して、当該対応措置を講じたことについて国会の承認を求めなければならない。ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会において、速やかに、その承認を求めなければならない。
3 政府は、前項の場合において不承認の議決があつたときは、速やかに、当該対応措置を終了させなければならない。
第十一条から第十五条まで 削除
第十六条第一項中「又は国際平和」を「国際平和」に改め、「特に必要があると認めるとき」の下に「又は第十条第一項の閣議決定が行われたとき」を加える。
第二十一条第一項中「又は国際平和」を「若しくは国際平和」に改め、「認めるとき」の下に「又は第十条第一項の閣議決定が行われたとき」を加える。
第二十三条第四項中「認められるとき」の下に「又は第十条第一項の閣議決定が行われたとき」を加える。
第二十四条第一項及び第二十五条第四項中「又は国際平和」を「若しくは国際平和」に改め、「認めるとき」の下に「又は第十条第一項の閣議決定が行われたとき」を加える。
第四十八条第三項中「並びに」を「のため、」に改め、「発展」の下に「のため、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、又は第十条第一項の閣議決定を実施するため」を加える。
第五十二条中「図るため」の下に「、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、又は第十条第一項の閣議決定を実施するため」を加える。
第六十九条の四第一項第三号中「又は第四十八条第一項若しくは第二項」を「、第四十八条又は第五十二条」に改め、同条第二項第三号中「第二十四条第一項」の下に「、第四十八条第三項又は第五十二条」を加える。
附 則
この法律は、公布の日から起算して十日を経過した日から施行する。
理 由
近年における我が国を取り巻く国際情勢にかんがみ、我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において対応措置を講ずべきことを決定することができることとし、閣議決定が行われたときは主務大臣が支払について許可を受ける義務を課することができることとする等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。