第一五九回
閣第九三号
社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律案
目次
第一章 総則(第一条・第二条)
第二章 健康保険法関係(第三条)
第三章 船員保険法関係(第四条)
第四章 国民健康保険法関係(第五条)
第五章 国民年金法関係
第一節 被保険者の資格に関する特例(第六条・第七条)
第二節 給付等に関する特例
第一款 給付等の支給要件等に関する特例(第八条―第十一条)
第二款 給付等の額の計算等に関する特例(第十二条―第十六条)
第三節 不服申立てに関する特例(第十七条)
第六章 厚生年金保険法関係
第一節 被保険者の資格に関する特例(第十八条)
第二節 保険給付等に関する特例
第一款 保険給付等の支給要件等に関する特例(第十九条―第二十二条)
第二款 保険給付等の額の計算等に関する特例(第二十三条―第二十七条)
第三節 不服申立てに関する特例(第二十八条)
第七章 国家公務員共済組合法関係
第一節 国家公務員共済組合法の適用範囲に関する特例(第二十九条)
第二節 長期給付等に関する特例
第一款 長期給付等の支給要件等に関する特例(第三十条―第三十二条)
第二款 長期給付等の額の計算等に関する特例(第三十三条―第三十七条)
第三節 不服申立てに関する特例等(第三十八条―第四十条)
第八章 地方公務員等共済組合法関係
第一節 地方公務員等共済組合法の適用範囲に関する特例(第四十一条)
第二節 長期給付等に関する特例
第一款 長期給付等の支給要件等に関する特例(第四十二条―第四十四条)
第二款 長期給付等の額の計算等に関する特例(第四十五条―第四十九条)
第三節 不服申立てに関する特例等(第五十条―第五十三条)
第九章 私立学校教職員共済法関係
第一節 私立学校教職員共済法の適用範囲に関する特例(第五十四条)
第二節 長期給付等に関する特例
第一款 長期給付等の支給要件等に関する特例(第五十五条―第五十七条)
第二款 長期給付等の額の計算等に関する特例(第五十八条―第六十二条)
第三節 不服申立てに関する特例等(第六十三条―第六十五条)
第十章 被用者年金各法の規定による給付に係る調整(第六十六条―第六十九条)
第十一章 雑則(第七十条―第七十六条)
附則
第一章 総則
(趣旨)
第一条 この法律は、社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(以下「協定」という。)を実施するため、日本国及びアメリカ合衆国の両国において就労する者等に関する医療保険制度及び年金制度について、健康保険法(大正十一年法律第七十号)、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)、国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)、地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)及び私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の特例その他必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号の定めるところによる。
一 被用者年金各法 次に掲げる法律をいう。
イ 厚生年金保険法(第九章を除く。)
ロ 国家公務員共済組合法
ハ 地方公務員等共済組合法(第十一章を除く。)
ニ 私立学校教職員共済法
二 共済年金各法 前号ロからニまでに掲げる法律をいう。
三 合衆国年金等法令 協定第一条1(d)に規定するアメリカ合衆国の法令をいう。
四 合衆国費用負担法令 協定第二条2(b)に掲げるアメリカ合衆国の法令をいう。
五 日本国実施機関又は合衆国実施機関 それぞれ協定第一条1(f)に規定する日本国の実施機関又はアメリカ合衆国の実施機関をいう。
六 合衆国保険期間 協定第一条1(g)に規定するアメリカ合衆国の保険期間であって、協定第六条2(a)の規定により日本国実施機関が保険期間を付与するものをいう。
第二章 健康保険法関係
第三条 健康保険の適用事業所に使用される者であって次の各号のいずれかに掲げるものは、健康保険法第三条第一項の規定にかかわらず、健康保険の被保険者としない。
一 日本国の領域内において就労し、かつ、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受ける者であって政令で定めるもの(第三号に掲げる者を除く。)
二 アメリカ合衆国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(次号に掲げる者を除く。)
三 次条第一項の規定により船員保険の被保険者としないこととされた者、第二十九条の規定により国家公務員共済組合法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者、第四十一条の規定により地方公務員等共済組合法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者又は第五十四条第一項の規定により私立学校教職員共済法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者
2 健康保険の適用事業所に使用される日雇労働者(健康保険法第三条第八項に規定する日雇労働者をいう。)のうち、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受ける者であって政令で定めるものは、健康保険法第三条第二項の規定にかかわらず、同項に規定する日雇特例被保険者(第五条第一項第三号において「日雇特例被保険者」という。)としない。
3 第一項に規定する者の健康保険の被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要な事項は、政令で定める。
第三章 船員保険法関係
第四条 船員法(昭和二十二年法律第百号)第一条に規定する船員として船舶所有者(船員保険法第十条に規定する場合にあっては、同条の規定により船舶所有者とされる者)に使用される者であって次の各号のいずれかに掲げるものは、船員保険法第十七条の規定にかかわらず、船員保険の被保険者としない。
一 アメリカ合衆国の船舶(合衆国費用負担法令によるアメリカ合衆国の船舶をいう。第十八条第一項第三号において同じ。)において就労し、かつ、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受ける者であって政令で定めるもの(次号に掲げる者を除く。)
二 第二十九条の規定により国家公務員共済組合法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者又は第四十一条の規定により地方公務員等共済組合法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者
2 前項の規定により船員保険の被保険者としないこととされた者については、船員法第十章、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)及び雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)の規定は、適用しない。
3 第一項に規定する者の船員保険の被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 国民健康保険法関係
第五条 市町村又は特別区の区域内に住所を有する者であって次の各号のいずれかに掲げるものは、国民健康保険法第五条又は第十九条第一項の規定にかかわらず、国民健康保険の被保険者としない。
一 日本国の領域内において就労し、かつ、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受ける者であって政令で定めるもの(第三号に掲げる者を除く。)
二 アメリカ合衆国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(次号に掲げる者を除く。)
三 第三条第一項の規定により健康保険の被保険者としないこととされた者、同条第二項の規定により日雇特例被保険者としないこととされた者、前条第一項の規定により船員保険の被保険者としないこととされた者、第二十九条の規定により国家公務員共済組合法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者、第四十一条の規定により地方公務員等共済組合法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者又は第五十四条第一項の規定により私立学校教職員共済法の短期給付に関する規定を適用しないこととされた者
四 第一号又は前号のいずれかに該当する者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)又は子であって政令で定めるもの
2 前項に規定する者の国民健康保険の被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要な事項は、政令で定める。
第五章 国民年金法関係
第一節 被保険者の資格に関する特例
(被保険者の資格の特例)
第六条 日本国内に住所を有する者であって次の各号のいずれかに掲げるものは、国民年金法第七条第一項の規定にかかわらず、国民年金の被保険者としない。
一 日本国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(第三号に掲げる者を除く。)
二 アメリカ合衆国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(次号に掲げる者を除く。)
三 第十八条第一項の規定により厚生年金保険の被保険者としないこととされた者、第二十九条の規定により国家公務員共済組合法の長期給付に関する規定を適用しないこととされた者、第四十一条の規定により地方公務員等共済組合法の長期給付に関する規定を適用しないこととされた者又は第五十四条第一項の規定により私立学校教職員共済法の長期給付に関する規定を適用しないこととされた者
四 第一号又は前号のいずれかに該当する者の配偶者又は子であって政令で定めるもの
2 前項に規定する者の国民年金の被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要な事項は、政令で定める。
(国民年金の任意脱退に関する特例)
第七条 合衆国保険期間であって政令で定めるものを有する者に対する国民年金法第十条第一項の規定の適用については、当該合衆国保険期間は、国民年金の被保険者期間とみなす。
第二節 給付等に関する特例
第一款 給付等の支給要件等に関する特例
(合衆国保険期間を有する者に係る老齢基礎年金等の支給要件等の特例)
第八条 合衆国保険期間を有し、かつ、老齢基礎年金又は遺族基礎年金の支給要件に関する規定であって政令で定めるもの(以下この項において「支給要件規定」という。)に規定する老齢基礎年金又は遺族基礎年金の受給資格要件たる期間を満たさない者について、当該支給要件規定(その者が当該支給要件規定に規定する老齢基礎年金又は遺族基礎年金の受給資格要件たる期間を満たさないものに限る。)を適用する場合においては、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを国民年金法附則第七条第一項に規定する合算対象期間その他の期間であって政令で定めるものに算入する。
2 合衆国保険期間を有する老齢厚生年金又は共済年金各法による退職共済年金(第十二条第一項第一号において「退職共済年金」という。)の受給権者(国民年金法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第三十四号。以下「昭和六十年国民年金等改正法」という。)附則第十四条第一項第一号に該当しない者に限る。)の配偶者について、次の各号に掲げる国民年金法による給付又は給付に加算する額に該当する部分(第十二条、第十三条及び第十七条において「老齢基礎年金の振替加算等」という。)に関し、それぞれ当該各号の規定を適用する場合においては、同項第一号の規定にかかわらず、同号中「(その額」とあるのは「(合衆国保険期間(社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)第二条第六号に掲げる合衆国保険期間をいう。)であつて政令で定めるものの月数と当該老齢厚生年金又は退職共済年金の額」と、「)の月数」とあるのは「)の月数とを合算した月数」とする。
一 昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項の規定により老齢基礎年金に加算する額に相当する部分
二 昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第二項の規定により老齢基礎年金に加算する額に相当する部分
三 昭和六十年国民年金等改正法附則第十五条第一項の規定による老齢基礎年金
四 昭和六十年国民年金等改正法附則第十五条第二項の規定による老齢基礎年金
五 昭和六十年国民年金等改正法附則第十八条第二項の規定により老齢基礎年金に加算する額に相当する部分
六 昭和六十年国民年金等改正法附則第十八条第三項の規定により老齢基礎年金に加算する額に相当する部分
3 合衆国保険期間を有する者であって、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを厚生年金保険の被保険者期間に算入することにより昭和六十年国民年金等改正法附則第十二条第一項第四号に該当するに至るものに対する昭和六十年国民年金等改正法附則第六十一条第一項の規定(昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項に係る部分に限る。)の適用については、その者は、昭和六十年国民年金等改正法附則第十二条第一項第四号に該当するものとみなす。
4 六十五歳に達した日の属する月以後の合衆国保険期間を有する者(同日以後の国民年金の被保険者期間を有する者を除く。)について、昭和六十年国民年金等改正法附則第十八条第一項の規定を適用する場合においては、同項中「同日以後の国民年金の被保険者期間」とあるのは、「同日の属する月以後の合衆国保険期間(社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)第二条第六号に掲げる合衆国保険期間をいう。)」とする。
(合衆国保険期間を有する者に係る障害基礎年金等の支給要件等の特例)
第九条 合衆国保険期間を有する者が、その者の疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)による障害について国民年金法第三十条第一項ただし書(同法第三十条の二第二項、第三十条の三第二項、第三十四条第五項及び第三十六条第三項において準用する場合を含む。)に該当するときは、同法第三十条第一項ただし書の規定の適用については、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを同法第五条第二項に規定する保険料納付済期間(以下「保険料納付済期間」という。)である国民年金の被保険者期間とみなす。ただし、その者が、当該傷病につき初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)から起算して一年六月を経過した日(その期間内にその傷病が治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)があるときは、その日とし、以下「障害認定日」という。)において保険料納付済期間(昭和六十年国民年金等改正法附則第八条第九項の規定により保険料納付済期間とみなすこととされたものを含む。次項、次条第一項、第十一条、第十四条第二項及び第十五条第二項において同じ。)又は国民年金法第五条第三項に規定する保険料免除期間(同法第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。以下「保険料免除期間」という。)を有しないときは、この限りでない。
2 合衆国保険期間及び保険料納付済期間又は保険料免除期間を有する者が、その者の死亡について国民年金法第三十七条ただし書に該当するときは、同条ただし書の規定の適用については、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを保険料納付済期間である国民年金の被保険者期間とみなす。
(国民年金の被保険者でない間に特例初診日のある傷病による障害に係る障害基礎年金の支給要件等の特例)
第十条 国民年金の被保険者でない間に初診日(協定第六条3(a)に規定する条件(以下「合衆国納付条件」という。)に該当するものに限る。以下「特例初診日」という。)のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において保険料納付済期間又は保険料免除期間を有するものは、国民年金法第三十条第一項、第三十条の二第一項又は第三十条の三第一項の規定の適用については、当該特例初診日において同法第三十条第一項第一号に該当した者とみなす。ただし、その者が、当該障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの受給権を有する場合については、この限りでない。
2 国民年金の被保険者でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者は、国民年金法第三十四条第四項又は第三十六条第二項ただし書の規定の適用については、当該特例初診日において同法第三十条第一項第一号に該当した者とみなす。
(国民年金の被保険者でない間の死亡に係る遺族基礎年金の支給要件の特例)
第十一条 合衆国保険期間及び保険料納付済期間又は保険料免除期間を有する者が国民年金の被保険者でない間に死亡した場合(当該死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)は、国民年金法第三十七条の規定の適用については、同条第一号に該当するものとみなす。ただし、その者の死亡を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者があるときは、この限りでない。
第二款 給付等の額の計算等に関する特例
(老齢基礎年金の振替加算等の額の計算の特例)
第十二条 次の各号に掲げる者に支給する老齢基礎年金の振替加算等の額は、昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項の規定にかかわらず、それぞれ当該各号に定める額(その者が当該各号のうち二以上に該当するものであるときは、当該各号に定める額のうち最も高いもの)とする。
一 老齢厚生年金又は退職共済年金(以下この条において「老齢厚生年金等」という。)の受給権者(第八条第二項の規定により昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項第一号に該当するに至った者に限る。次項第一号において同じ。)の配偶者 同条第一項の規定による老齢基礎年金の振替加算等の額に期間比率を乗じて得た額(当該受給権者が二以上の老齢厚生年金等の受給権を有しているときは、一の老齢厚生年金等の受給権を有しているものとしてそれぞれ計算した額のうち最も高いもの)
二 第八条第三項の規定により昭和六十年国民年金等改正法附則第十二条第一項第四号に該当する者とみなされたもの(次項第二号において「中高齢特例該当者」という。)の配偶者 昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項の規定による老齢基礎年金の振替加算等の額に期間比率を乗じて得た額
三 この法律の規定により支給する障害厚生年金又は共済年金各法による障害共済年金の受給権者(昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項第二号に該当する者に限る。次項第三号において「特例による障害給付の受給権者」という。)の配偶者 同条第一項の規定による老齢基礎年金の振替加算等の額に按分率を乗じて得た額
2 次の各号に掲げる前項各号の期間比率又は按分率は、それぞれ次の各号に定める率とする。
一 前項第一号の期間比率 老齢厚生年金等の受給権者の当該老齢厚生年金等の額の計算の基礎となる被用者年金各法の被保険者、組合員又は加入者(以下「被用者年金被保険者等」という。)であった期間の月数を、二百四十で除して得た率
二 前項第二号の期間比率 中高齢特例該当者の老齢厚生年金の額の計算の基礎となる厚生年金保険の被保険者期間であって政令で定めるものの月数を、当該中高齢特例該当者に係る昭和六十年国民年金等改正法附則第十二条第一項第四号に規定する老齢厚生年金の受給資格要件たる期間であって政令で定めるものの月数で除して得た率
三 前項第三号の按分率 イに掲げる期間の月数をイからハまでに掲げる期間の月数を合算した月数で除して得た率
イ 特例による障害給付の受給権者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
ロ 昭和三十六年四月一日以後の期間(イに掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間その他政令で定める期間を除く。)
ハ 当該特例による障害給付の受給権者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
3 第一項の場合において、老齢基礎年金の振替加算等の受給権者に対して更に老齢基礎年金の振替加算等(以下この項において「新老齢基礎年金の振替加算等」という。)を支給すべき事由が生じた場合であって、当該新老齢基礎年金の振替加算等の額が従前の老齢基礎年金の振替加算等の額より低いときは、当該新老齢基礎年金の振替加算等の額は、第一項の規定にかかわらず、従前の老齢基礎年金の振替加算等の額に相当する額とする。
4 第一項の規定の適用を受けようとする者(同項第二号に掲げる者を除く。)の配偶者の被用者年金被保険者等であった期間のうち、法律によって組織された共済組合(第二十四条第六項及び第五十九条第六項において「共済組合」という。)の組合員又は私立学校教職員共済法の規定による私立学校教職員共済制度の加入者(以下「私学共済制度の加入者」という。)であった期間については、当該共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団(第二十四条第六項及び第七十一条第一項において「共済組合等」という。)の確認を受けたところによる。
(老齢基礎年金の振替加算等の支給停止等の特例)
第十三条 この法律の規定により支給する老齢又は障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの受給権を有する者に係る老齢基礎年金の振替加算等の支給の停止及び支給の調整に関し必要な事項は、政令で定める。
(障害基礎年金の額の計算の特例)
第十四条 第九条第一項又は第十条第一項の規定により支給する障害基礎年金(以下この条において「特例による障害基礎年金」という。)の国民年金法第三十三条第一項又は第二項の規定による額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定による額に按分率を乗じて得た額とする。
2 前項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数で除して得た率とする。
一 特例による障害基礎年金の受給権者の保険料納付済期間であって政令で定めるものとその者の保険料免除期間であって政令で定めるものとを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日以後の期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間その他政令で定める期間を除く。)
三 当該特例による障害基礎年金の受給権者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
3 前二項の規定は、特例による障害基礎年金に国民年金法第三十三条の二第一項の規定により加算する額に相当する部分(以下この条において「障害基礎年金の加算」という。)の額について準用する。
4 第一項の規定による障害基礎年金の額は、その額が国民年金法第三十一条第二項の規定によりその受給権が消滅した障害基礎年金(障害基礎年金の加算を除く。以下この項において同じ。)の額より低いときは、第一項の規定にかかわらず、従前の障害基礎年金の額に相当する額とする。
5 第三項において準用する第一項の規定による障害基礎年金の加算の額は、その額が国民年金法第三十一条第二項の規定によりその受給権が消滅した障害基礎年金に係る障害基礎年金の加算の額より低いときは、第一項の規定にかかわらず、従前の障害基礎年金の加算の額に相当する額とする。
6 前項の場合において、国民年金法第三十三条の二第三項の規定により障害基礎年金の加算の額を改定するときは、前項中「加算の額より低いとき」とあるのは「加算の額を同法第三十三条の二第三項の規定の例により改定した額より低いとき」と、「従前の障害基礎年金の加算の額」とあるのは「当該改定した額」とする。
(遺族基礎年金の額の計算の特例)
第十五条 第八条第一項、第九条第二項又は第十一条の規定により支給する遺族基礎年金(第八条第一項の規定により支給する老齢基礎年金の受給権者が死亡したことによりその者の遺族に支給する遺族基礎年金を含む。以下この条において「特例による遺族基礎年金」という。)の国民年金法第三十八条又は第三十九条の二第一項の規定による額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定による額に按分率を乗じて得た額とする。
2 前項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数で除して得た率とする。
一 特例による遺族基礎年金の支給事由となった死亡に係る者の保険料納付済期間とその者の保険料免除期間とを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日から当該特例による遺族基礎年金の支給事由となった死亡に係る者の死亡した日の翌日の属する月の前月までの期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間を除く。)
三 当該特例による遺族基礎年金の支給事由となった死亡に係る者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
3 前二項の規定は、特例による遺族基礎年金に国民年金法第三十九条第一項の規定により加算する額に相当する部分の額について準用する。
4 第一項の規定による遺族基礎年金(当該遺族基礎年金の支給事由となった死亡に係る者の妻に支給されるものに限る。)の額は、当該妻が当該遺族基礎年金の支給を受けることができることにより、被用者年金各法による死亡を支給事由とする年金たる給付に加算する額であって政令で定めるものに相当する部分(以下この項において「遺族厚生年金等の中高齢寡婦加算等」という。)の支給が停止されている場合において、当該遺族基礎年金の額が当該遺族厚生年金等の中高齢寡婦加算等の額より低いときは、第一項の規定にかかわらず、当該遺族厚生年金等の中高齢寡婦加算等の額に相当する額とする。
(他の特例法の規定の適用を受ける国民年金法による給付等の額)
第十六条 この法律の規定により支給する国民年金法による給付等(国民年金法による給付又は給付に加算する額に相当する部分をいう。以下この条において同じ。)の額は、社会保障に関する日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十年法律第七十七号)その他の政令で定める法律(以下「他の特例法」という。)の規定により支給する国民年金法による給付等(この法律の規定により支給する国民年金法による給付等と同一の支給事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する国民年金法による給付等の額に相当する額とする。
第三節 不服申立てに関する特例
第十七条 第十二条第四項の場合において、厚生年金保険の被保険者期間以外の被用者年金被保険者等であった期間に係る同項の規定による確認の処分についての不服を、当該期間に基づく老齢基礎年金の振替加算等に関する処分の不服の理由とすることができない。
第六章 厚生年金保険法関係
第一節 被保険者の資格に関する特例
第十八条 厚生年金保険の適用事業所に使用される者であって次の各号のいずれかに掲げるものは、厚生年金保険法第九条の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者としない。
一 日本国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(第三号及び第四号に掲げる者を除く。)
二 アメリカ合衆国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(次号及び第四号に掲げる者を除く。)
三 アメリカ合衆国の船舶において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの
四 第二十九条の規定により国家公務員共済組合法の長期給付に関する規定を適用しないこととされた者、第四十一条の規定により地方公務員等共済組合法の長期給付に関する規定を適用しないこととされた者又は第五十四条第一項の規定により私立学校教職員共済法の長期給付に関する規定を適用しないこととされた者
2 前項に規定する者の厚生年金保険の被保険者の資格の取得及び喪失に関し必要な事項は、政令で定める。
第二節 保険給付等に関する特例
第一款 保険給付等の支給要件等に関する特例
(合衆国保険期間を有する者に係る老齢厚生年金等の支給要件等の特例)
第十九条 合衆国保険期間及び厚生年金保険の被保険者期間を有し、かつ、厚生年金保険法による保険給付又は同法による保険給付に加算する額に相当する部分(以下「厚生年金保険法による保険給付等」という。)のうち次に掲げるものの支給要件又は加算の要件に関する規定であって政令で定めるもの(以下この条において「支給要件等に関する規定」という。)に規定する厚生年金保険法による保険給付等の受給資格要件又は加算の資格要件たる期間を満たさない者について、当該支給要件等に関する規定(その者が当該支給要件等に関する規定に規定する厚生年金保険法による保険給付等の受給資格要件又は加算の資格要件たる期間を満たさないものに限る。)を適用する場合においては、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを厚生年金保険の被保険者期間その他の期間であって政令で定めるものに算入する。
一 老齢厚生年金
二 遺族厚生年金
三 特例老齢年金
四 特例遺族年金
五 厚生年金保険法第四十四条第一項(同法及び他の法令において準用する場合を含む。)の規定により老齢厚生年金に加算する加給年金額に相当する部分(以下「老齢厚生年金の加給」という。)
六 厚生年金保険法第六十二条第一項の規定により遺族厚生年金に加算する額に相当する部分(以下「遺族厚生年金の中高齢寡婦加算」という。)
七 昭和六十年国民年金等改正法附則第七十三条第一項の規定により遺族厚生年金に加算する額に相当する部分(以下「遺族厚生年金の経過的寡婦加算」という。)
(合衆国保険期間を有する者に係る障害厚生年金等の支給要件等の特例)
第二十条 合衆国保険期間を有する者が、その者の傷病による障害について厚生年金保険法第四十七条第一項ただし書(同法第四十七条の二第二項、第四十七条の三第二項、第五十二条第五項及び第五十四条第三項において準用する場合を含む。)に該当するときは、同法第四十七条第一項ただし書の規定の適用については、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを保険料納付済期間である国民年金の被保険者期間とみなす。ただし、その者が、当該障害に係る障害認定日において厚生年金保険の被保険者期間を有しないときは、この限りでない。
2 合衆国保険期間及び厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、その者の死亡について厚生年金保険法第五十八条第一項ただし書に該当するときは、同項ただし書の規定の適用については、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを保険料納付済期間である国民年金の被保険者期間とみなす。
(厚生年金保険の被保険者でない間に特例初診日のある傷病による障害に係る障害厚生年金の支給要件等の特例)
第二十一条 厚生年金保険の被保険者でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において厚生年金保険の被保険者期間を有するものは、厚生年金保険法第四十七条第一項、第四十七条の二第一項又は第四十七条の三第一項の規定の適用については、当該特例初診日において厚生年金保険の被保険者であったものとみなす。ただし、その者が、当該障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの受給権を有する場合については、この限りでない。
2 厚生年金保険の被保険者でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者は、厚生年金保険法第五十二条第四項又は第五十四条第二項ただし書の規定の適用については、当該特例初診日において厚生年金保険の被保険者であったものとみなす。
(厚生年金保険の被保険者でない間の死亡に係る遺族厚生年金の支給要件の特例)
第二十二条 合衆国保険期間及び厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、厚生年金保険の被保険者でない間に死亡した場合(当該死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)は、厚生年金保険法第五十八条の規定の適用については、同条第一項第一号に該当するものとみなす。ただし、その者の死亡を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者があるときは、この限りでない。
2 合衆国保険期間及び厚生年金保険の被保険者期間を有する者が、厚生年金保険の被保険者でない間に特例初診日がある傷病により当該特例初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した場合(その者が厚生年金保険法第五十八条第一項第一号に該当する場合及び前項本文に規定する場合を除く。)は、同条の規定の適用については、同条第一項第二号に該当するものとみなす。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
第二款 保険給付等の額の計算等に関する特例
(老齢厚生年金の加給等の額の計算の特例)
第二十三条 第十九条の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等のうち次に掲げるものの額は、当該厚生年金保険法による保険給付等の額に関する規定であって政令で定めるものにかかわらず、当該規定による厚生年金保険法による保険給付等の額に期間比率を乗じて得た額(同条に規定する加算の要件に関する規定であって政令で定めるもののうち二以上に該当するときは、一の加算の要件に関する規定に該当するものとしてそれぞれ計算した額のうち最も高いもの)とする。
一 老齢厚生年金の加給
二 遺族厚生年金の中高齢寡婦加算
三 遺族厚生年金の経過的寡婦加算
2 前項の期間比率は、同項各号に掲げる厚生年金保険法による保険給付等の受給権者又は当該厚生年金保険法による保険給付等の支給事由となった死亡に係る者の厚生年金保険の被保険者期間であって政令で定めるものの月数を、当該厚生年金保険法による保険給付等の受給資格要件又は加算の資格要件たる期間であって政令で定めるものの月数で除して得た率とする。
3 第十九条の規定により支給する老齢厚生年金の加給の額については、当該老齢厚生年金の加給の受給権を有する者がその権利を取得した月以後における厚生年金保険の被保険者であった期間は、その計算の基礎としない。
4 厚生年金保険の被保険者であって、第十九条の規定により支給する老齢厚生年金の加給の受給権を有する者が、その厚生年金保険の被保険者の資格を喪失し、かつ、厚生年金保険の被保険者となることなくして、厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した日から起算して一月を経過したときは、前項の規定にかかわらず、その厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した月前における厚生年金保険の被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の加給の額の計算の基礎とするものとし、その厚生年金保険の被保険者の資格を喪失した日から起算して一月を経過した日の属する月から、当該老齢厚生年金の加給の額を改定する。
5 厚生年金保険法附則第十三条の四第三項の規定による老齢厚生年金の受給権を有し、かつ、同条第七項の規定により読み替えられた同法第四十四条第一項の規定及び第十九条の規定により支給する老齢厚生年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の属する月前における厚生年金保険の被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の加給の額の計算の基礎とするものとし、六十五歳に達した日の属する月の翌月から、当該老齢厚生年金の加給の額を改定する。
(障害厚生年金の額の計算の特例)
第二十四条 第二十条第一項又は第二十一条第一項の規定により支給する障害厚生年金(以下この条及び次条において「特例による障害厚生年金」という。)の厚生年金保険法第五十条第一項又は第二項の規定による額は、これらの規定にかかわらず、これらの規定による額に按分率を乗じて得た額とする。ただし、第四項第一号に掲げる期間の月数が三百月以上である場合は、この限りでない。
2 特例による障害厚生年金の厚生年金保険法第五十条第三項の規定による額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による額に按分率を乗じて得た額とする。
3 特例による障害厚生年金に厚生年金保険法第五十条の二第一項の規定により加算する加給年金額に相当する部分(第五項において「障害厚生年金の配偶者加給」という。)の額は、同条第二項の規定にかかわらず、同項の規定による額に按分率を乗じて得た額とする。
4 前三項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による障害厚生年金の受給権者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日以後の期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間その他政令で定める期間を除く。)
三 当該特例による障害厚生年金の受給権者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
5 特例による障害厚生年金に係る障害厚生年金の配偶者加給の額は、その額が厚生年金保険法第四十八条第二項の規定によりその受給権が消滅した障害厚生年金に係る障害厚生年金の配偶者加給の額より低いときは、第三項の規定にかかわらず、従前の障害厚生年金に係る障害厚生年金の配偶者加給の額に相当する額とする。
6 第一項から第三項までの規定の適用を受けようとする者の被用者年金被保険者等であった期間のうち、共済組合の組合員又は私学共済制度の加入者であった期間については、当該共済組合等の確認を受けたところによる。
(遺族厚生年金の額の計算の特例)
第二十五条 第二十条第二項又は第二十二条の規定により支給する遺族厚生年金(特例による障害厚生年金の受給権者が死亡したことにより支給する遺族厚生年金を含む。以下この条において「特例による遺族厚生年金」という。)の厚生年金保険法第六十条の規定による額は、同条の規定にかかわらず、同条の規定による額に按分率を乗じて得た額とする。ただし、第三項第一号に掲げる期間の月数が三百月以上である場合は、この限りでない。
2 特例による遺族厚生年金に加算する遺族厚生年金の中高齢寡婦加算又は遺族厚生年金の経過的寡婦加算の額は、厚生年金保険法第六十二条第一項又は昭和六十年国民年金等改正法附則第七十三条第一項の規定にかかわらず、これらの規定により加算する額に按分率を乗じて得た額とする。
3 前二項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による遺族厚生年金の支給事由となった死亡に係る者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日から当該特例による遺族厚生年金の支給事由となった死亡に係る者の死亡した日の翌日の属する月の前月までの期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間を除く。)
三 当該特例による遺族厚生年金の支給事由となった死亡に係る者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
4 第十五条の規定は昭和六十年国民年金等改正法附則第七十四条第一項の規定により特例による遺族厚生年金に加算する額について、第十五条第一項及び第二項の規定は昭和六十年国民年金等改正法附則第七十四条第二項の規定により特例による遺族厚生年金に加算する額について準用する。
5 前条第六項の規定は、第一項又は第二項の場合について準用する。
(老齢厚生年金の加給等の支給停止の特例)
第二十六条 老齢厚生年金又は障害厚生年金の受給権者の配偶者がこの法律の規定により支給する老齢、退職又は障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができる場合における当該配偶者について加算する額に相当する部分の支給の停止に関し必要な事項は、政令で定める。
(他の特例法の規定の適用を受ける厚生年金保険法による保険給付等の額)
第二十七条 この法律の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等の額は、他の特例法の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等(この法律の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等と同一の支給事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する厚生年金保険法による保険給付等の額に相当する額とする。
第三節 不服申立てに関する特例
第二十八条 第三十四条第六項(第三十五条第五項において準用する場合を含む。)、第四十六条第六項(第四十七条第五項において準用する場合を含む。)又は第五十九条第六項(第六十条第五項において準用する場合を含む。)の規定による厚生年金保険の被保険者期間の確認に関する処分について不服がある者は、厚生年金保険法の定めるところにより、社会保険審査官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に対して再審査請求をすることができる。
2 第二十四条第六項(第二十五条第五項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の場合において、厚生年金保険の被保険者期間以外の被用者年金被保険者等であった期間に係る第二十四条第六項の規定による確認の処分についての不服を、当該期間に基づく厚生年金保険法による保険給付等に関する処分の不服の理由とすることができない。
第七章 国家公務員共済組合法関係
第一節 国家公務員共済組合法の適用範囲に関する特例
第二十九条 国家公務員共済組合法(以下この章において「国共済法」という。)の規定は、国共済法第二条第一項第一号に規定する職員(国共済法第百二十五条及び第百二十六条第二項の規定により当該職員とみなされる者を含む。)のうち、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受ける者には、適用しない。ただし、政令で定める者に対する国共済法の短期給付に関する規定の適用については、この限りでない。
第二節 長期給付等に関する特例
第一款 長期給付等の支給要件等に関する特例
(合衆国保険期間を有する者に係る退職共済年金等の支給要件等の特例)
第三十条 合衆国保険期間及び国家公務員共済組合(国共済法第三条第一項に規定する国家公務員共済組合をいう。以下同じ。)の組合員期間(以下「国共済組合員期間」という。)を有し、かつ、国共済法による長期給付又は国共済法による長期給付に加算する金額に相当する部分(以下「国共済法による長期給付等」という。)のうち次に掲げるものの支給要件又は加算の要件に関する規定であって政令で定めるもの(以下この項において「支給要件等に関する規定」という。)に規定する国共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間を満たさない者について、当該支給要件等に関する規定(その者が当該支給要件等に関する規定に規定する国共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間を満たさないものに限る。)を適用する場合においては、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを国共済組合員期間その他の期間であって政令で定めるものに算入する。
一 退職共済年金
二 遺族共済年金
三 国共済法第七十八条第一項の規定により退職共済年金に加算する加給年金額に相当する部分(以下「国共済法の退職共済年金の加給」という。)
四 国共済法第九十条の規定により遺族共済年金に加算する金額に相当する部分(以下「国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算」という。)
五 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百五号。以下「昭和六十年国共済改正法」という。)附則第二十八条第一項の規定により遺族共済年金に加算する金額に相当する部分(以下「国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算」という。)
2 前項の規定により国共済法による退職共済年金の受給資格要件である期間を満たすこととなる者については、国共済法附則第十三条の十第一項の規定は、適用しない。
(国家公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日のある傷病による障害に係る障害共済年金の支給要件等の特例)
第三十一条 国家公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において国共済組合員期間を有するものは、国共済法第八十一条第一項、第三項又は第五項の規定の適用については、当該特例初診日において国家公務員共済組合の組合員であったものとみなす。ただし、その者が、当該障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの受給権を有する場合については、この限りでない。
2 国家公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者は、国共済法第八十四条第二項又は第八十七条第四項ただし書の規定の適用については、当該特例初診日において国家公務員共済組合の組合員であったものとみなす。
(国家公務員共済組合の組合員でない間の死亡に係る遺族共済年金の支給要件の特例)
第三十二条 合衆国保険期間及び国共済組合員期間を有する者が、国家公務員共済組合の組合員でない間に死亡した場合(当該死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)は、国共済法第八十八条の規定の適用については、同条第一項第一号に該当するものとみなす。ただし、その者の死亡を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者があるときは、この限りでない。
2 合衆国保険期間及び国共済組合員期間を有する者が、国家公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日がある傷病により当該特例初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した場合(その者が国共済法第八十八条第一項第一号に該当する場合及び前項本文に規定する場合を除く。)は、同条の規定の適用については、同条第一項第二号に該当するものとみなす。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
第二款 長期給付等の額の計算等に関する特例
(国共済法の退職共済年金の加給等の額の計算の特例)
第三十三条 第三十条第一項の規定により支給する国共済法による長期給付等のうち次に掲げるものの額は、当該国共済法による長期給付等の額に関する規定であって政令で定めるものにかかわらず、当該規定による国共済法による長期給付等の額に期間比率を乗じて得た額とする。
一 国共済法の退職共済年金の加給
二 国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算
三 国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算
2 前項の期間比率は、同項各号に掲げる国共済法による長期給付等の受給権者又は当該国共済法による長期給付等の給付事由となった死亡に係る者の国共済組合員期間であって政令で定めるものの月数を、当該国共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間であって政令で定めるものの月数で除して得た率とする。
3 第三十条第一項の規定により支給する国共済法の退職共済年金の加給の額については、当該国共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者がその権利を取得した日の翌日の属する月以後における国共済組合員期間は、その算定の基礎としない。
4 国家公務員共済組合の組合員であって、第三十条第一項の規定により支給する国共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が退職(国共済法第二条第一項第四号に規定する退職をいう。)したとき(当該退職した日の翌日から起算して一月を経過するまでの間に再び国家公務員共済組合の組合員の資格を取得したときを除く。)は、前項の規定にかかわらず、当該退職した日の翌日の属する月の前月までの国共済組合員期間を算定の基礎として、当該国共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
5 国共済法附則第十二条の六の二第三項の規定による退職共済年金の受給権を有し、かつ、同条第八項の規定により読み替えられた国共済法第七十八条第一項の規定及び第三十条第一項の規定により支給する国共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の翌日の属する月の前月までの国共済組合員期間を算定の基礎として、当該国共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
(国共済法の障害共済年金の額の計算の特例)
第三十四条 第三十一条第一項の規定により支給する障害共済年金(以下この条及び次条において「特例による障害共済年金」という。)の国共済法第八十二条第一項(後段を除く。)の規定による金額は、同項の規定にかかわらず、同項第一号の規定による金額(第四項第一号に掲げる期間の月数が三百月未満であるときは、当該金額に按分率を乗じて得た金額)とする。
2 特例による障害共済年金の国共済法第八十二条第一項第一号に掲げる金額の同項後段の規定による金額は、同項後段の規定にかかわらず、同項後段の規定による金額に按分率を乗じて得た金額とする。
3 特例による障害共済年金に国共済法第八十三条第一項の規定により加算する加給年金額に相当する部分(第五項において「国共済法の障害共済年金の配偶者加給」という。)の額は、同条第三項の規定にかかわらず、同項の規定による金額に按分率を乗じて得た金額とする。
4 前三項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による障害共済年金の受給権者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日以後の期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間その他政令で定める期間を除く。)
三 当該特例による障害共済年金の受給権者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
5 特例による障害共済年金に係る国共済法の障害共済年金の配偶者加給の額は、その額が国共済法第八十五条第四項の規定によりその受給権が消滅した国共済法による障害共済年金に係る国共済法の障害共済年金の配偶者加給の額より低いときは、第三項の規定にかかわらず、従前の国共済法による障害共済年金に係る国共済法の障害共済年金の配偶者加給の額に相当する額とする。
6 第一項から第三項までの規定の適用を受けようとする者の被用者年金被保険者等であった期間のうち国共済組合員期間以外の期間については、社会保険庁長官(当該国共済組合員期間以外の期間が私学共済制度の加入者であった期間であるときは、日本私立学校振興・共済事業団)の確認を受けたところによる。
(国共済法の遺族共済年金の額の計算の特例)
第三十五条 第三十二条の規定により支給する遺族共済年金(特例による障害共済年金の受給権者が死亡したことにより支給する遺族共済年金を含む。以下この条において「特例による遺族共済年金」という。)の国共済法第八十九条第一項第一号の規定による金額は、同号の規定にかかわらず、同号イの規定による金額(第三項第一号に掲げる期間の月数が三百月未満であるときは、当該金額に按分率を乗じて得た金額)とする。
2 特例による遺族共済年金に加算する国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額は、国共済法第九十条又は昭和六十年国共済改正法附則第二十八条第一項の規定にかかわらず、これらの規定により加算する金額に、按分率を乗じて得た金額とする。
3 前二項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日から当該特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の死亡した日の翌日の属する月の前月までの期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間を除く。)
三 当該特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
4 第十五条の規定は昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第一項の規定により特例による遺族共済年金に加算する額について、第十五条第一項及び第二項の規定は昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第二項の規定により特例による遺族共済年金に加算する額について準用する。
5 前条第六項の規定は、第一項又は第二項の場合について準用する。
(国共済法の退職共済年金の加給等の支給停止の特例)
第三十六条 国共済法による退職共済年金又は障害共済年金の受給権者の配偶者がこの法律の規定により支給する退職、老齢又は障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものを受けることができる場合における当該配偶者について加算する金額に相当する部分の支給の停止に関し必要な事項は、政令で定める。
(他の特例法の規定の適用を受ける国共済法による長期給付等の額)
第三十七条 この法律の規定により支給する国共済法による長期給付等の額は、他の特例法の規定により支給する国共済法による長期給付等(この法律の規定により支給する国共済法による長期給付等と同一の給付事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する国共済法による長期給付等の額に相当する額とする。
第三節 不服申立てに関する特例等
(国共済法の規定による審査請求の特例)
第三十八条 第十二条第四項、第二十四条第六項(第二十五条第五項において準用する場合を含む。)又は第五十九条第六項(第六十条第五項において準用する場合を含む。)の規定による国共済組合員期間の確認に関する処分について不服がある者は、国共済法の定めるところにより、国家公務員共済組合審査会に対して審査請求をすることができる。
2 第三十四条第六項(第三十五条第五項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の場合において、国共済組合員期間以外の期間に係る第三十四条第六項の規定による確認の処分についての不服を、当該期間に基づく国共済法による長期給付等に関する処分についての不服の理由とすることができない。
(国共済法の規定による審査請求の手続の特例)
第三十九条 国共済法第百三条第一項の規定による審査請求は、同項の規定によるほか、合衆国年金等法令の規定により同種の請求を受理することとされている合衆国実施機関を経由してすることができる。
2 前項の場合における国共済法第百三条第二項の規定による審査請求の期間の計算については、その経由した合衆国実施機関に審査請求書を提出し、又は行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)第十五条第一項及び第二項に規定する事項を口頭で陳述した時に審査請求があったものとみなす。
(財務大臣の権限)
第四十条 財務大臣は、協定及びこの法律の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国家公務員共済組合又は国家公務員共済組合連合会に対して、その業務に関し、監督上必要な命令をすることができる。
第八章 地方公務員等共済組合法関係
第一節 地方公務員等共済組合法の適用範囲に関する特例
第四十一条 地方公務員等共済組合法(以下この章において「地共済法」という。)の規定は、地共済法第二条第一項第一号に規定する職員(地共済法第百四十一条第一項及び第二項、第百四十一条の二、第百四十二条第一項並びに第百四十四条の三第一項の規定により当該職員とみなされる者を含む。)及び地共済法第百四十条第一項に規定する公庫等職員(同条第二項に規定する継続長期組合員の資格を有する者に限る。)のうち、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受ける者には、適用しない。ただし、政令で定める者に対する地共済法の短期給付に関する規定の適用については、この限りでない。
第二節 長期給付等に関する特例
第一款 長期給付等の支給要件等に関する特例
(合衆国保険期間を有する者に係る退職共済年金等の支給要件等の特例)
第四十二条 合衆国保険期間及び地方公務員共済組合(地共済法第三条第一項に規定する地方公務員共済組合をいう。以下同じ。)の組合員期間(以下「地共済組合員期間」という。)を有し、かつ、地共済法による長期給付又は地共済法による長期給付に加算する金額に相当する部分(以下「地共済法による長期給付等」という。)のうち次に掲げるものの支給要件又は加算の要件に関する規定であって政令で定めるもの(以下この項において「支給要件等に関する規定」という。)に規定する地共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間を満たさない者について、当該支給要件等に関する規定(その者が当該支給要件等に関する規定に規定する地共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間を満たさないものに限る。)を適用する場合においては、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを地共済組合員期間その他の期間であって政令で定めるものに算入する。
一 退職共済年金
二 遺族共済年金
三 地共済法第八十条第一項の規定により退職共済年金に加算する加給年金額に相当する部分(以下「地共済法の退職共済年金の加給」という。)
四 地共済法第九十九条の三の規定により遺族共済年金に加算する金額に相当する部分(以下「地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算」という。)
五 地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和六十年法律第百八号。以下「昭和六十年地共済改正法」という。)附則第二十九条第一項の規定により遺族共済年金に加算する額に相当する部分(以下「地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算」という。)
2 前項の規定により地共済法による退職共済年金の受給資格要件である期間を満たすこととなる者については、地共済法附則第二十八条の十三第一項の規定は、適用しない。
(地方公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日のある傷病による障害に係る障害共済年金の支給要件等の特例)
第四十三条 地方公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において地共済組合員期間を有するものは、地共済法第八十四条第一項、第八十五条第一項又は第八十六条第一項の規定の適用については、当該特例初診日において地方公務員共済組合の組合員であったものとみなす。ただし、その者が、当該障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの受給権を有する場合については、この限りでない。
2 地方公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者は、地共済法第八十九条第二項又は第九十二条第五項ただし書の規定の適用については、当該特例初診日において地方公務員共済組合の組合員であったものとみなす。
(地方公務員共済組合の組合員でない間の死亡に係る遺族共済年金の支給要件の特例)
第四十四条 合衆国保険期間及び地共済組合員期間を有する者が、地方公務員共済組合の組合員でない間に死亡した場合(当該死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)は、地共済法第九十九条の規定の適用については、同条第一項第一号に該当するものとみなす。ただし、その者の死亡を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者があるときは、この限りでない。
2 合衆国保険期間及び地共済組合員期間を有する者が、地方公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日がある傷病により当該特例初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した場合(その者が地共済法第九十九条第一項第一号に該当する場合及び前項本文に規定する場合を除く。)は、同条の規定の適用については、同条第一項第二号に該当するものとみなす。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
第二款 長期給付等の額の計算等に関する特例
(地共済法の退職共済年金の加給等の額の計算の特例)
第四十五条 第四十二条第一項の規定により支給する地共済法による長期給付等のうち次に掲げるものの額は、当該地共済法による長期給付等の額に関する規定であって政令で定めるものにかかわらず、当該規定による地共済法による長期給付等の額に期間比率を乗じて得た金額とする。
一 地共済法の退職共済年金の加給
二 地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算
三 地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算
2 前項の期間比率は、同項各号に掲げる地共済法による長期給付等の受給権者又は当該地共済法による長期給付等の給付事由となった死亡に係る者の地共済組合員期間であって政令で定めるものの月数を、当該地共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間であって政令で定めるものの月数で除して得た率とする。
3 第四十二条第一項の規定により支給する地共済法の退職共済年金の加給の額については、当該地共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者がその権利を取得した日の翌日の属する月以後における地共済組合員期間は、その算定の基礎としない。
4 地方公務員共済組合の組合員であって、第四十二条第一項の規定により支給する地共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が退職(地共済法第二条第一項第四号に規定する退職をいう。)したとき(当該退職した日の翌日から起算して一月を経過するまでの間に再び地方公務員共済組合の組合員の資格を取得したときを除く。)は、前項の規定にかかわらず、当該退職した日の翌日の属する月の前月までの地共済組合員期間を算定の基礎として、当該地共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
5 地共済法附則第二十四条の二第三項の規定による退職共済年金の受給権を有し、かつ、同条第八項の規定により読み替えられた地共済法第八十条第一項の規定及び第四十二条第一項の規定により支給する地共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の翌日の属する月の前月までの地共済組合員期間を算定の基礎として、当該地共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
(地共済法の障害共済年金の額の計算の特例)
第四十六条 第四十三条第一項の規定により支給する障害共済年金(以下この条及び次条において「特例による障害共済年金」という。)の地共済法第八十七条第一項の規定による金額は、同項の規定にかかわらず、同項第一号の規定による金額(第四項第一号に掲げる期間の月数が三百月未満であるときは、当該金額に按分率を乗じて得た金額)とする。
2 特例による障害共済年金の地共済法第八十七条第一項第一号に掲げる金額の同条第三項の規定による金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による金額に按分率を乗じて得た金額とする。
3 特例による障害共済年金に地共済法第八十八条第一項の規定により加算する加給年金額に相当する部分(第五項において「地共済法の障害共済年金の配偶者加給」という。)の額は、同条第三項の規定にかかわらず、同項の規定による金額に按分率を乗じて得た金額とする。
4 前三項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による障害共済年金の受給権者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日以後の期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間その他政令で定める期間を除く。)
三 当該特例による障害共済年金の受給権者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
5 特例による障害共済年金に係る地共済法の障害共済年金の配偶者加給の額は、その額が地共済法第九十条第五項の規定によりその受給権が消滅した地共済法による障害共済年金に係る地共済法の障害共済年金の配偶者加給の額より低いときは、第三項の規定にかかわらず、従前の地共済法による障害共済年金に係る地共済法の障害共済年金の配偶者加給の額に相当する額とする。
6 第一項から第三項までの規定の適用を受けようとする者の被用者年金被保険者等であった期間のうち地共済組合員期間以外の期間については、社会保険庁長官(当該地共済組合員期間以外の期間が私学共済制度の加入者であった期間であるときは、日本私立学校振興・共済事業団)の確認を受けたところによる。
(地共済法の遺族共済年金の額の計算の特例)
第四十七条 第四十四条の規定により支給する遺族共済年金(特例による障害共済年金の受給権者が死亡したことにより支給する遺族共済年金を含む。以下この条において「特例による遺族共済年金」という。)の地共済法第九十九条の二第一項第一号の規定による金額は、同号の規定にかかわらず、同号イの規定による金額(第三項第一号に掲げる期間の月数が三百月未満であるときは、当該金額に按分率を乗じて得た金額)とする。
2 特例による遺族共済年金に加算する地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額は、地共済法第九十九条の三又は昭和六十年地共済改正法附則第二十九条第一項の規定にかかわらず、これらの規定により加算する金額に、按分率を乗じて得た金額とする。
3 前二項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日から当該特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の死亡した日の翌日の属する月の前月までの期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間を除く。)
三 当該特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
4 第十五条の規定は昭和六十年地共済改正法附則第三十条第一項の規定により特例による遺族共済年金に加算する額について、第十五条第一項及び第二項の規定は昭和六十年地共済改正法附則第三十条第二項の規定により特例による遺族共済年金に加算する額について準用する。
5 前条第六項の規定は、第一項又は第二項の場合について準用する。
(地共済法の退職共済年金の加給等の支給停止の特例)
第四十八条 地共済法による退職共済年金又は障害共済年金の受給権者の配偶者がこの法律の規定により支給する退職、老齢又は障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものを受けることができる場合における当該配偶者について加算する金額に相当する部分の支給の停止に関し必要な事項は、政令で定める。
(他の特例法の規定の適用を受ける地共済法による長期給付等の額)
第四十九条 この法律の規定により支給する地共済法による長期給付等の額は、他の特例法の規定により支給する地共済法による長期給付等(この法律の規定により支給する地共済法による長期給付等と同一の給付事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する地共済法による長期給付等の額に相当する額とする。
第三節 不服申立てに関する特例等
(地共済法の規定による審査請求の特例)
第五十条 第十二条第四項、第二十四条第六項(第二十五条第五項において準用する場合を含む。)又は第五十九条第六項(第六十条第五項において準用する場合を含む。)の規定による地共済組合員期間の確認に関する処分について不服がある者は、地共済法の定めるところにより、地方公務員共済組合審査会に対して審査請求をすることができる。
2 第四十六条第六項(第四十七条第五項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の場合において、地共済組合員期間以外の期間に係る第四十六条第六項の規定による確認の処分についての不服を、当該期間に基づく地共済法による長期給付等に関する処分についての不服の理由とすることができない。
(地共済法の規定による審査請求の手続の特例)
第五十一条 地共済法第百十七条第一項の規定による審査請求は、同項の規定によるほか、合衆国年金等法令の規定により同種の請求を受理することとされている合衆国実施機関を経由してすることができる。
2 前項の場合における地共済法第百十七条第二項の規定による審査請求の期間の計算については、その経由した合衆国実施機関に審査請求書を提出し、又は行政不服審査法第十五条第一項及び第二項に規定する事項を口頭で陳述した時に審査請求があったものとみなす。
(主務大臣の権限)
第五十二条 地共済法第百四十四条の二十九第一項に規定する主務大臣は、協定及びこの法律の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、同項に定めるところにより地方公務員共済組合又は地方公務員共済組合連合会に対して、その業務に関し、監督上必要な命令をすることができる。
(地方公務員共済組合連合会の事業)
第五十三条 地方公務員共済組合連合会は、地共済法第三十八条の二に規定する事業のほか、協定に基づく連絡機関としての事業を行うものとする。
第九章 私立学校教職員共済法関係
第一節 私立学校教職員共済法の適用範囲に関する特例
第五十四条 私立学校教職員共済法(以下この章において「私学共済法」という。)の規定は、私学共済法第十四条第一項に規定する教職員等のうち、次の各号のいずれかに掲げるものには、適用しない。ただし、第一号に掲げる者であって政令で定める要件に該当するものに対する私学共済法の短期給付に関する規定の適用については、この限りでない。
一 日本国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(第三号に掲げる者を除く。)
二 アメリカ合衆国の領域内において就労する者であって、協定第四条の規定により合衆国費用負担法令の規定の適用を受けるもの(次号に掲げる者を除く。)
三 第四条第一項の規定により船員保険の被保険者としないこととされた者
2 前項ただし書の規定により私学共済法の短期給付に関する規定の適用を受ける者の私学共済法による掛金の標準給与の月額及び標準賞与の額に対する割合は、政令で定める範囲内において、共済規程(私学共済法第四条第一項に規定する共済規程をいう。)で定める。
第二節 長期給付等に関する特例
第一款 長期給付等の支給要件等に関する特例
(合衆国保険期間を有する者に係る退職共済年金等の支給要件等の特例)
第五十五条 合衆国保険期間及び私学共済法第十七条第一項に規定する加入者期間(以下「私学共済加入者期間」という。)を有し、かつ、私学共済法による長期給付又は私学共済法による長期給付に加算する金額に相当する部分(以下「私学共済法による長期給付等」という。)のうち次に掲げるものの支給要件又は加算の要件に関する規定であって政令で定めるもの(以下この項において「支給要件等に関する規定」という。)に規定する私学共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間を満たさない者について、当該支給要件等に関する規定(その者が当該支給要件等に関する規定に規定する私学共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間を満たさないものに限る。)を適用する場合においては、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを私学共済加入者期間その他の期間であって政令で定めるものに算入する。
一 退職共済年金
二 遺族共済年金
三 私学共済法第二十五条において準用する国家公務員共済組合法(以下この章において「準用国共済法」という。)第七十八条第一項の規定により退職共済年金に加算する加給年金額に相当する部分(以下「私学共済法の退職共済年金の加給」という。)
四 準用国共済法第九十条の規定により遺族共済年金に加算する金額に相当する部分(以下「私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算」という。)
五 私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十八条第一項の規定により遺族共済年金に加算する金額に相当する部分(以下「私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算」という。)
2 前項の規定により私学共済法による退職共済年金の受給資格要件である期間を満たすこととなる者については、準用国共済法附則第十三条の十第一項の規定は、適用しない。
(私学共済制度の加入者でない間に特例初診日のある傷病による障害に係る障害共済年金の支給要件等の特例)
第五十六条 私学共済制度の加入者でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において私学共済加入者期間を有するものは、準用国共済法第八十一条第一項、第三項又は第五項の規定の適用については、当該特例初診日において私学共済制度の加入者であったものとみなす。ただし、その者が、当該障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの受給権を有する場合については、この限りでない。
2 私学共済制度の加入者でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者は、準用国共済法第八十四条第二項又は第八十七条第四項ただし書の規定の適用については、当該特例初診日において私学共済制度の加入者であったものとみなす。
(私学共済制度の加入者でない間の死亡に係る遺族共済年金の支給要件の特例)
第五十七条 合衆国保険期間及び私学共済加入者期間を有する者が、私学共済制度の加入者でない間に死亡した場合(当該死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)は、準用国共済法第八十八条の規定の適用については、同条第一項第一号に該当するものとみなす。ただし、その者の死亡を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者があるときは、この限りでない。
2 合衆国保険期間及び私学共済加入者期間を有する者が、私学共済制度の加入者でない間に特例初診日がある傷病により当該特例初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した場合(その者が準用国共済法第八十八条第一項第一号に該当する場合及び前項本文に規定する場合を除く。)は、同条の規定の適用については、同条第一項第二号に該当するものとみなす。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
第二款 長期給付等の額の計算等に関する特例
(私学共済法の退職共済年金の加給等の額の計算の特例)
第五十八条 第五十五条第一項の規定により支給する私学共済法による長期給付等のうち次に掲げるものの額は、当該私学共済法による長期給付等の額に関する規定であって政令で定めるものにかかわらず、当該規定による私学共済法による長期給付等の額に期間比率を乗じて得た額とする。
一 私学共済法の退職共済年金の加給
二 私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算
三 私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算
2 前項の期間比率は、同項各号に掲げる私学共済法による長期給付等の受給権者又は当該私学共済法による長期給付等の給付事由となった死亡に係る者の私学共済加入者期間であって政令で定めるものの月数を、当該私学共済法による長期給付等の受給資格要件又は加算の資格要件である期間であって政令で定めるものの月数で除して得た率とする。
3 第五十五条第一項の規定により支給する私学共済法の退職共済年金の加給の額については、当該私学共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者がその権利を取得した日の翌日の属する月以後における私学共済加入者期間は、その算定の基礎としない。
4 私学共済制度の加入者であって、第五十五条第一項の規定により支給する私学共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が退職(準用国共済法第二条第一項第四号に規定する退職をいう。以下この項において同じ。)したとき(当該退職した日の翌日から起算して一月を経過するまでの間に再び私学共済制度の加入者の資格を取得したときを除く。)は、前項の規定にかかわらず、当該退職した日の翌日の属する月の前月までの私学共済加入者期間を算定の基礎として、当該私学共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
5 準用国共済法附則第十二条の六の二第三項の規定による退職共済年金の受給権を有し、かつ、同条第八項の規定により読み替えられた準用国共済法第七十八条第一項の規定及び第五十五条第一項の規定により支給する私学共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の翌日の属する月の前月までの私学共済加入者期間を算定の基礎として、当該私学共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
(私学共済法の障害共済年金の額の計算の特例)
第五十九条 第五十六条第一項の規定により支給する障害共済年金(以下この条及び次条において「特例による障害共済年金」という。)の準用国共済法第八十二条第一項(後段を除く。)の規定による金額は、同項の規定にかかわらず、同項第一号の規定による金額(第四項第一号に掲げる期間の月数が三百月未満であるときは、当該金額に按分率を乗じて得た金額)とする。
2 特例による障害共済年金の準用国共済法第八十二条第一項第一号に掲げる金額の同項後段の規定による金額は、同項後段の規定にかかわらず、同項後段の規定による金額に按分率を乗じて得た金額とする。
3 特例による障害共済年金に準用国共済法第八十三条第一項の規定により加算する加給年金額に相当する部分(第五項において「私学共済法の障害共済年金の配偶者加給」という。)の額は、同条第三項の規定にかかわらず、同項の規定による金額に按分率を乗じて得た金額とする。
4 前三項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による障害共済年金の受給権者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日以後の期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間その他政令で定める期間を除く。)
三 当該特例による障害共済年金の受給権者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
5 特例による障害共済年金に係る私学共済法の障害共済年金の配偶者加給の額は、その額が準用国共済法第八十五条第四項の規定によりその受給権が消滅した私学共済法による障害共済年金に係る私学共済法の障害共済年金の配偶者加給の額より低いときは、第三項の規定にかかわらず、従前の私学共済法による障害共済年金に係る私学共済法の障害共済年金の配偶者加給の額に相当する額とする。
6 第一項から第三項までの規定の適用を受けようとする者の被用者年金被保険者等であった期間のうち私学共済加入者期間以外の期間については、社会保険庁長官(当該私学共済加入者期間以外の期間が共済組合の組合員であった期間であるときは、当該共済組合)の確認を受けたところによる。
(私学共済法の遺族共済年金の額の計算の特例)
第六十条 第五十七条の規定により支給する遺族共済年金(特例による障害共済年金の受給権者が死亡したことにより支給する遺族共済年金を含む。以下この条において「特例による遺族共済年金」という。)の準用国共済法第八十九条第一項第一号の規定による金額は、同号の規定にかかわらず、同号イの規定による金額(第三項第一号に掲げる期間の月数が三百月未満であるときは、当該金額に按分率を乗じて得た金額)とする。
2 特例による遺族共済年金に加算する私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額は、準用国共済法第九十条又は私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十八条第一項の規定にかかわらず、これらの規定により加算する金額に、按分率を乗じて得た金額とする。
3 前二項の按分率は、第一号に掲げる期間の月数を同号から第三号までに掲げる期間の月数を合算した月数(第一項の場合にあっては、当該合算した月数が三百月を超えるときは、三百月)で除して得た率とする。
一 特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の被用者年金被保険者等であった期間であって政令で定めるものを合算したもの
二 昭和三十六年四月一日から当該特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の死亡した日の翌日の属する月の前月までの期間(前号に掲げる期間並びに二十歳に達した日の属する月の前月までの期間及び六十歳に達した日の属する月以後の期間を除く。)
三 当該特例による遺族共済年金の給付事由となった死亡に係る者の合衆国保険期間であって政令で定めるもの
4 第十五条の規定は私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第一項の規定により特例による遺族共済年金に加算する額について、第十五条第一項及び第二項の規定は私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第二項の規定により特例による遺族共済年金に加算する額について準用する。
5 前条第六項の規定は、第一項又は第二項の場合について準用する。
(私学共済法の退職共済年金の加給等の支給停止の特例)
第六十一条 私学共済法による退職共済年金又は障害共済年金の受給権者の配偶者がこの法律の規定により支給する退職、老齢又は障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものを受けることができる場合における当該配偶者について加算する金額に相当する部分の支給の停止に関し必要な事項は、政令で定める。
(他の特例法の規定の適用を受ける私学共済法による長期給付等の額)
第六十二条 この法律の規定により支給する私学共済法による長期給付等の額は、他の特例法の規定により支給する私学共済法による長期給付等(この法律の規定により支給する私学共済法による長期給付等と同一の給付事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する私学共済法による長期給付等の額に相当する額とする。
第三節 不服申立てに関する特例等
(私学共済法の規定による審査請求の特例)
第六十三条 第十二条第四項、第二十四条第六項(第二十五条第五項において準用する場合を含む。)、第三十四条第六項(第三十五条第五項において準用する場合を含む。)又は第四十六条第六項(第四十七条第五項において準用する場合を含む。)の規定による私学共済加入者期間の確認に関する処分について不服がある者は、私学共済法の定めるところにより、日本私立学校振興・共済事業団の共済審査会に対して審査請求をすることができる。
2 第五十九条第六項(第六十条第五項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の場合において、私学共済加入者期間以外の期間に係る第五十九条第六項の規定による確認に関する処分についての不服を、当該期間に基づく私学共済法による長期給付等に関する処分についての不服の理由とすることができない。
(私学共済法の規定による審査請求の手続の特例)
第六十四条 私学共済法第三十六条第一項の規定による審査請求は、同項の規定によるほか、合衆国年金等法令の規定により同種の請求を受理することとされている合衆国実施機関を経由してすることができる。
2 前項の場合における私学共済法第三十六条第二項の規定による審査請求の期間の計算については、その経由した合衆国実施機関に審査請求書を提出し、又は行政不服審査法第十五条第一項及び第二項に規定する事項を口頭で陳述した時に審査請求があったものとみなす。
(文部科学大臣の権限)
第六十五条 文部科学大臣は、協定及びこの法律を施行するため必要があると認めるときは、日本私立学校振興・共済事業団に対して、その業務に関し、監督上必要な命令をすることができる。
第十章 被用者年金各法の規定による給付に係る調整
(老齢給付の加給の支給の調整)
第六十六条 第十九条、第三十条第一項、第四十二条第一項又は第五十五条第一項の規定により、同時に二以上の老齢厚生年金の加給、国共済法の退職共済年金の加給、地共済法の退職共済年金の加給又は私学共済法の退職共済年金の加給(以下この条において「老齢給付の加給」という。)の支給を受けることができる者については、国家公務員共済組合法第七十九条第四項(私立学校教職員共済法第二十五条において準用する場合を含む。)及び地方公務員等共済組合法第八十一条第五項の規定にかかわらず、その額が最も高い一の老齢給付の加給を支給し、その間、他の老齢給付の加給の支給を停止する。この場合において、当該最も高い老齢給付の加給が二以上あるときは、共済年金各法の定めるところにより、その一の老齢給付の加給を支給し、その間、他の老齢給付の加給の支給を停止する。
(二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有する者に係る障害厚生年金等の支給要件の特例)
第六十七条 被用者年金被保険者等でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有するもの(当該特例初診日において、当該傷病以外の傷病による障害を支給事由とする被用者年金各法による年金たる給付の受給権を有する者に限る。)は、当該年金たる給付に係る被用者年金被保険者等であった期間のみを有するものとみなして、第二十一条第一項、第三十一条第一項、第四十三条第一項又は第五十六条第一項の規定を適用する。
2 被用者年金被保険者等でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有するもの(当該障害認定日がその一の期間中にある障害に係る者に限るものとし、前項の規定により同一の障害を支給事由とする被用者年金各法による年金たる給付の受給権を有するに至った者を除く。)は、当該一の期間のみを有するものとみなして、第二十一条第一項、第三十一条第一項、第四十三条第一項又は第五十六条第一項の規定を適用する。
3 被用者年金被保険者等でない間に特例初診日のある傷病による障害を有する者であって、当該障害に係る障害認定日において二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有するもの(前二項の規定により同一の障害を支給事由とする被用者年金各法による年金たる給付の受給権を有するに至った者を除く。)は、当該障害認定日前の直近の被用者年金被保険者等の資格を喪失した日の前日における被用者年金被保険者等であった期間のみを有するものとみなして、第二十一条第一項、第三十一条第一項、第四十三条第一項又は第五十六条第一項の規定を適用する。ただし、その者が当該障害を支給事由とする被用者年金各法による年金たる給付の受給権を有するに至らなかった場合にあっては、その者を当該資格を喪失した日前の直近の資格を喪失した日の前日における被用者年金被保険者等であった期間のみを有する者とみなして、これらの規定を適用するものとし、これによっても当該年金たる給付の受給権を有するに至らなかった場合にあっても、同様とする。
(二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有する者に係る遺族厚生年金等の支給要件の特例)
第六十八条 被用者年金被保険者等でない間に死亡した者(当該死亡した者の死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)又は被用者年金被保険者等でない間に特例初診日がある傷病により当該特例初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した者であって、当該死亡した日において二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有するものは、当該死亡した日前の直近の被用者年金被保険者等の資格を喪失した日の前日における被用者年金被保険者等であった期間のみを有するものとみなして、第二十二条、第三十二条、第四十四条又は第五十七条の規定を適用する。ただし、その者の死亡を支給事由とする被用者年金各法による年金たる給付の受給権を有するに至る者がない場合にあっては、当該死亡した者を当該資格を喪失した日前の直近の資格を喪失した日の前日における被用者年金被保険者等であった期間のみを有する者とみなして、これらの規定を適用するものとし、これによっても当該年金たる給付の受給権を有するに至る者がない場合にあっても、同様とする。
(遺族給付の中高齢寡婦加算等の支給の調整)
第六十九条 第十九条、第三十条第一項、第四十二条第一項又は第五十五条第一項の規定により、同時に同一の死亡を支給事由とする二以上の遺族厚生年金の中高齢寡婦加算、国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算、地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算(以下この項において「遺族給付の中高齢寡婦加算」という。)の支給を受けることができる者は、国家公務員共済組合法第九十三条第二項(私立学校教職員共済法第二十五条において準用する場合を含む。)及び地方公務員等共済組合法第九十九条の六第二項の規定にかかわらず、その額が最も高い一の遺族給付の中高齢寡婦加算を支給し、その間、他の遺族給付の中高齢寡婦加算の支給を停止する。この場合において、当該最も高い遺族給付の中高齢寡婦加算が二以上あるときは、共済年金各法の定めるところにより、その一の遺族給付の中高齢寡婦加算を支給し、その間、他の遺族給付の中高齢寡婦加算の支給を停止する。
2 第十九条、第三十条第一項、第四十二条第一項又は第五十五条第一項の規定により、同時に同一の死亡を支給事由とする二以上の遺族厚生年金の経過的寡婦加算、国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算、地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算(以下この項において「遺族給付の経過的寡婦加算」という。)の支給を受けることができる者は、昭和六十年国共済改正法附則第二十八条第四項(私立学校教職員共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる場合を含む。)及び昭和六十年地共済改正法附則第二十九条第四項の規定にかかわらず、その額が最も高い一の遺族給付の経過的寡婦加算を支給し、その間、他の遺族給付の経過的寡婦加算の支給を停止する。この場合において、当該最も高い遺族給付の経過的寡婦加算が二以上あるときは、共済年金各法の定めるところにより、その一の遺族給付の経過的寡婦加算を支給し、その間、他の遺族給付の経過的寡婦加算の支給を停止する。
第十一章 雑則
(国民年金法又は厚生年金保険法の規定による審査請求等の手続の特例)
第七十条 次に掲げる規定による審査請求又は再審査請求は、社会保険審査官及び社会保険審査会法(昭和二十八年法律第二百六号)第五条第二項(同法第三十二条第四項において準用する場合を含む。)の規定によるほか、合衆国年金等法令の規定により同種の請求を受理することとされている合衆国実施機関を経由してすることができる。
一 国民年金法第百一条第一項
二 国民年金法附則第九条の三の二第五項
三 厚生年金保険法第九十条第一項
四 厚生年金保険法第九十一条
五 厚生年金保険法附則第二十九条第五項
2 前項の場合における社会保険審査官及び社会保険審査会法第四条若しくは第三十二条第二項の規定による審査請求の期間又は同条第一項の規定による再審査請求の期間の計算については、その経由した合衆国実施機関に審査請求書若しくは再審査請求書を提出し、又は口頭で陳述した時に、審査請求又は再審査請求があったものとみなす。
(合衆国年金等法令による申請等)
第七十一条 合衆国年金等法令の規定により支給される年金たる給付その他の給付(第七十三条において「合衆国年金」という。)の申請その他合衆国年金等法令において合衆国実施機関に対して行うこととされている申請又は申告(以下この項において「合衆国年金等法令による申請等」という。)を行おうとする者は、当該合衆国年金等法令による申請等に係る文書を日本国実施機関(社会保険庁長官、国家公務員共済組合連合会又は共済組合等(国家公務員共済組合を除く。)に限る。)に提出することができる。この場合において、当該日本国実施機関が当該文書を受理したときは、遅滞なく、当該文書を合衆国実施機関に送付するものとする。
2 合衆国年金等法令において合衆国実施機関に申し立てることとされている不服申立てを行おうとする者は、社会保険審査官若しくは社会保険審査会、国家公務員共済組合審査会、地方公務員共済組合審査会又は日本私立学校振興・共済事業団の共済審査会(以下この項において「審査機関」という。)にその旨の文書を提出することができる。この場合において、当該審査機関が当該文書を受理したときは、遅滞なく、当該文書を合衆国実施機関に送付するものとする。
(情報の提供等)
第七十二条 日本国実施機関又は社会保険審査官若しくは社会保険審査会(次項において「日本側保有機関」という。)は、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法、国民年金法又は被用者年金各法(以下この項において「日本側適用法令」という。)の被保険者若しくは被保険者であった者、組合員若しくは組合員であった者、加入者若しくは加入者であった者又は国民年金法若しくは被用者年金各法(第七十六条において「公的年金各法」という。)による年金たる給付の受給権者に関する情報であってこの法律、日本側適用法令その他関係法令の実施のために自らが保有するもの(以下この項において「保有情報」という。)を、保有情報の本人又はその遺族の権利義務に係る協定の規定の実施に必要な限度において、協定第一条1(e)に規定する合衆国の権限のある当局又は合衆国実施機関(次項において「合衆国側保有機関」という。)に対して提供することができる。
2 日本側保有機関は、合衆国側保有機関から提供を受けた情報であって個人に関するものについて、行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律(昭和六十三年法律第九十五号)の規定によるほか、同法における個人に関する情報の保護の措置に準じて、個人に関する情報の安全の確保その他の必要な措置を講じなければならない。
(戸籍の無料証明)
第七十三条 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区長とする。)は、合衆国年金の受給権者に対して、当該市町村の条例で定めるところにより、合衆国年金等法令の適用を受ける者、合衆国年金等法令の適用を受けたことがある者又は合衆国年金の受給権者であって日本国の国籍を有するものの戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。
(経過措置)
第七十四条 この法律に基づき政令を制定し、又は改廃する場合においては、政令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置を定めることができる。
(実施命令)
第七十五条 この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、内閣府令・総務省令・文部科学省令、総務省令、財務省令、文部科学省令又は厚生労働省令で定める。
(政令への委任)
第七十六条 前各条に規定するもののほか、公的年金各法による年金たる給付の支給要件、加算の要件及び額の計算並びにその支給の停止及び支給の調整に関する規定を適用する場合における必要な技術的読替えその他の協定及びこの法律の実施に関し必要な事項は、政令で定める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、協定の効力発生の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
一 附則第三十八条及び第四十条の規定 公布の日(以下この条において「公布日」という。)
二 附則第四十一条の規定 国民年金法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
三 附則第四十二条の規定 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
四 附則第四十三条の規定 私立学校教職員共済法等の一部を改正する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の公布の日又は公布日のいずれか遅い日
(施行日において六十五歳を超える者の老齢基礎年金等の支給に関する経過措置)
第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、六十五歳を超える者であって第八条第一項の規定により老齢基礎年金を受ける権利を取得したものに対する国民年金法第二十八条の規定の適用については、同条第一項中「六十六歳に達する前に」とあるのは「その受給権を取得したときから起算して一年を経過する日前に」と、「六十五歳に達した」とあるのは「その受給権を取得した」とする。
2 次の各号に掲げる者に対する当該各号に定める規定の適用については、これらの規定中「六十五歳に達した日において」とあるのは「社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の施行の日において」と、「当該六十五歳」とあるのは「その者が六十五歳」とする。
一 前項に規定する者 昭和六十年国民年金等改正法附則第十四条第一項
二 施行日において、合衆国保険期間を有し、かつ、六十五歳を超える者であって老齢基礎年金の受給権を有しないもの 昭和六十年国民年金等改正法附則第十五条第一項
(施行日前の障害認定日において障害の状態にある者の障害基礎年金の支給に関する経過措置)
第三条 障害認定日が施行日前にある傷病に係る初診日において、合衆国保険期間を有する者であって次の各号のいずれかに該当したものが、当該障害認定日において、当該傷病により国民年金法第三十条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあり、かつ、保険料納付済期間(昭和六十年国民年金等改正法附則第八条第九項の規定により保険料納付済期間とみなされたものを含む。次条及び附則第五条第一項において同じ。)又は保険料免除期間を有するときは、その者に、国民年金法第三十条第一項の障害基礎年金を支給する。ただし、その者が、当該障害につき、第九条第一項、同法第三十条第一項ただし書並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第二十条第一項及び第二十一条の規定を参酌して政令で定める受給資格要件に該当しない場合は、この限りでない。
一 国民年金法第三十条第一項各号のいずれかに該当した者であること。
二 当該初診日が、国民年金の被保険者でない間にあり、かつ、合衆国納付条件に該当する者であること。
2 第十四条第一項、第二項及び第四項の規定は前項の規定により支給する障害基礎年金の国民年金法第三十三条第一項又は第二項の規定による額について、第十四条第三項、第五項及び第六項の規定は当該障害基礎年金に同法第三十三条の二第一項の規定により加算する額について準用する。
3 前二項の規定は、同一の傷病による障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの受給権を有する者については、適用しない。
4 第一項の規定による障害基礎年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(初診日が昭和六十一年四月一日前にある傷病による障害等に係る障害基礎年金の支給)
第四条 疾病にかかり、若しくは負傷した日が昭和六十一年四月一日前にある傷病又は初診日が同日前にある傷病による障害(合衆国保険期間及び保険料納付済期間又は保険料免除期間を有する者に係るものに限る。)に係るこの法律及び他の法令による障害基礎年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(施行日前の死亡に係る遺族基礎年金の支給に関する経過措置)
第五条 国民年金の被保険者又は被保険者であった者であって、合衆国保険期間及び保険料納付済期間又は保険料免除期間を有するものが、施行日前に死亡した場合であって、当該死亡した日において次の各号のいずれかに該当したときは、その者の妻又は子に、国民年金法第三十七条の遺族基礎年金を支給する。ただし、当該国民年金の被保険者又は被保険者であった者(第一号から第三号までのいずれかに該当する者に限る。)が第九条第二項、同法第三十七条ただし書並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第二十条第二項及び第二十一条の規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たさない場合又は当該妻若しくは子が当該死亡した日から施行日までの間において国民年金法第四十条に規定する遺族基礎年金の受給権の消滅事由を参酌して政令で定める事由に該当した場合は、この限りでない。
一 国民年金の被保険者であるとき。
二 国民年金の被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、六十歳以上六十五歳未満であるものであるとき。
三 国民年金の被保険者であった者であって、当該死亡した日が、国民年金の被保険者でない間にあり、かつ、合衆国納付条件に該当するものであるとき。
四 第八条第一項、国民年金法第二十六条ただし書及び附則第九条並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第十二条の規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たす者であるとき。
2 国民年金法第十八条の二、第十八条の三及び第三十七条の二の規定は、前項の場合について準用する。
3 第十五条の規定は、第一項の規定により支給する遺族基礎年金の国民年金法第三十八条、第三十九条第一項又は第三十九条の二第一項の規定による額について準用する。
4 前三項の規定は、同一の死亡を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者があるときは、適用しない。
5 第一項の規定による遺族基礎年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(昭和六十一年四月一日前の死亡等に係る遺族基礎年金の支給)
第六条 合衆国保険期間及び国民年金の被保険者期間若しくは被用者年金被保険者等であった期間を有する者が昭和六十一年四月一日前に死亡した場合又は大正十五年四月一日前に生まれた者であって政令で定めるものが施行日前に死亡した場合におけるこの法律及び他の法令による遺族基礎年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(旧国民年金法による通算老齢年金等の支給要件等の特例)
第七条 第八条第一項の規定は、昭和六十年国民年金等改正法附則第三十一条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた昭和六十年国民年金等改正法第一条の規定による改正前の国民年金法(次条において「旧国民年金法」という。)による通算老齢年金について準用する。
第八条 旧国民年金法による障害年金(当該障害年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたことにより昭和六十年国民年金等改正法附則第二十六条第一項の規定が適用されるものを除く。)を受けることができる者であって、国民年金法第三十四条第四項及び第三十六条第二項ただし書に規定するその他障害に係る初診日が合衆国納付条件に該当するものは、同法第三十四条第四項又は第三十六条第二項ただし書の規定の適用については、障害基礎年金の受給権者であって、当該初診日において同法第三十条第一項第一号に該当する者であったものとみなす。
(施行日前の障害認定日において障害の状態にある者の障害厚生年金の支給に関する経過措置)
第九条 障害認定日が施行日前にある傷病に係る初診日において、合衆国保険期間を有する者であって次の各号のいずれかに該当したものが、当該障害認定日において、当該傷病により厚生年金保険法第四十七条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあり、かつ、厚生年金保険の被保険者期間を有するときは、その者に、同条第一項の障害厚生年金を支給する。ただし、その者が、当該障害につき、第二十条第一項、同法第四十七条第一項ただし書並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第六十四条第一項及び第六十五条の規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たさない場合は、この限りでない。
一 厚生年金保険の被保険者であること。
二 当該傷病に係る初診日が、厚生年金保険の被保険者でない間にあり、かつ、合衆国納付条件に該当する者であること。
2 第二十四条第一項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害厚生年金の厚生年金保険法第五十条第一項又は第二項の規定による額について、第二十四条第二項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害厚生年金の同法第五十条第三項の規定による額について、第二十四条第三項から第六項までの規定は前項の規定により支給する障害厚生年金に同法第五十条の二第一項の規定により加算する額について準用する。
3 前二項の規定は、同一の障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの受給権を有する者については、適用しない。
4 第一項の規定による障害厚生年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(初診日が昭和六十一年四月一日前にある傷病による障害等に係る障害厚生年金の支給)
第十条 疾病にかかり、若しくは負傷した日が昭和六十一年四月一日前にある傷病又は初診日が同日前にある傷病による障害(合衆国保険期間及び厚生年金保険の被保険者期間を有する者に係るものに限る。)に係るこの法律及び他の法令による障害厚生年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(施行日前の死亡に係る遺族厚生年金の支給に関する経過措置)
第十一条 厚生年金保険の被保険者又は被保険者であった者であって合衆国保険期間を有するものが、施行日前に死亡した場合であって、当該死亡した日において次の各号のいずれかに該当したときは、その者の遺族に、厚生年金保険法第五十八条第一項の遺族厚生年金を支給する。ただし、当該厚生年金保険の被保険者又は被保険者であった者(第一号から第三号までのいずれかに該当する者に限る。)が第二十条第二項、同法第五十八条第一項ただし書並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第六十四条第二項及び第六十五条の規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たさない場合又は当該遺族が当該死亡した日から施行日までの間において厚生年金保険法第六十三条に規定する遺族厚生年金の受給権の消滅事由を参酌して政令で定める事由に該当した場合については、この限りでない。
一 厚生年金保険の被保険者(失踪の宣告を受けた厚生年金保険の被保険者であった者であって、行方不明となった当時厚生年金保険の被保険者であったものを含む。)であるとき。
二 厚生年金保険の被保険者であった者であって、当該死亡した日が、厚生年金保険の被保険者でない間にあり、かつ、合衆国納付条件に該当するものであるとき(前号に該当するときを除く。)。
三 厚生年金保険の被保険者であった者であって、厚生年金保険の被保険者であった間に初診日がある傷病又は厚生年金保険の被保険者でない間に特例初診日がある傷病により死亡し、かつ、当該初診日又は特例初診日から起算して五年を経過していないものであるとき(前二号に該当するときを除く。)。
四 第十九条、厚生年金保険法第四十二条第二号及び附則第十四条並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第五十七条の規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たす者であるとき。
2 厚生年金保険法第五十九条及び第五十九条の二並びに昭和六十年国民年金等改正法附則第七十二条第二項の規定は、前項の場合について準用する。
3 第一項の場合において、死亡した厚生年金保険の被保険者又は被保険者であった者が同項第一号から第三号までのいずれかに該当し、かつ、同項第四号にも該当するときは、その遺族が遺族厚生年金の請求をしたときに別段の申出をした場合を除き、同項第一号から第三号までのいずれかのみに該当し、同項第四号には該当しないものとみなす。
4 第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族厚生年金は厚生年金保険法第五十八条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族厚生年金と、第一項第四号に該当することにより支給する遺族厚生年金は同条第一項第四号に該当することにより支給する遺族厚生年金とみなす。
5 第一項の規定により支給する遺族厚生年金の額について、厚生年金保険法第六十二条第一項の規定を適用する場合においては、同項中「その権利を取得した当時」とあるのは、「当該遺族厚生年金の支給事由となつた死亡に係る死亡の日において」とする。
6 第一項の規定により支給する遺族厚生年金の額について、昭和六十年国民年金等改正法附則第七十三条第一項の規定を適用する場合においては、同項中「妻であつた者に限る」とあるのは、「妻であつた者であつて、当該厚生年金保険の被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時三十五歳以上であつたものに限る」とする。
7 第十九条(第一号から第五号までを除く。)の規定は、第一項第四号に該当することにより遺族厚生年金の支給を受けることができる者であって、厚生年金保険法第六十二条第一項に規定する遺族厚生年金の中高齢寡婦加算の加算の資格要件又は昭和六十年国民年金等改正法附則第七十三条第一項に規定する遺族厚生年金の経過的寡婦加算の加算の資格要件たる期間を満たさないものについて準用する。
8 次の各号に掲げる額については、それぞれ当該各号に定める規定を準用する。
一 第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族厚生年金の厚生年金保険法第六十条の規定による額 第二十五条第一項、第三項及び第五項
二 第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族厚生年金に加算する遺族厚生年金の中高齢寡婦加算又は遺族厚生年金の経過的寡婦加算の額 第二十五条第二項、第三項及び第五項
三 第一項第四号に該当することにより支給する遺族厚生年金に加算する遺族厚生年金の中高齢寡婦加算又は遺族厚生年金の経過的寡婦加算の額 第二十三条第一項及び第二項
四 第一項の規定により支給する遺族厚生年金に昭和六十年国民年金等改正法附則第七十四条第一項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条
五 第一項の規定により支給する遺族厚生年金に昭和六十年国民年金等改正法附則第七十四条第二項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条第一項及び第二項
9 前各項の規定は、同一の死亡を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者がある場合については、適用しない。
10 第一項の規定による遺族厚生年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(昭和六十一年四月一日前の死亡等に係る遺族厚生年金の支給)
第十二条 合衆国保険期間及び厚生年金保険の被保険者期間を有する者が昭和六十一年四月一日前に死亡した場合又は同日前に発した傷病により当該傷病に係る初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した者その他の政令で定める者が施行日前に死亡した場合における遺族厚生年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(旧厚生年金保険法による保険給付の支給要件等の特例)
第十三条 第十九条の規定は、昭和六十年国民年金等改正法第三条の規定による改正前の厚生年金保険法(以下この条及び次条において「旧厚生年金保険法」という。)による次に掲げる保険給付について準用する。
一 昭和六十年国民年金等改正法附則第六十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧厚生年金保険法による老齢年金(次項において「旧厚生年金保険法による老齢年金」という。)
二 昭和六十年国民年金等改正法附則第六十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧厚生年金保険法による通算老齢年金
三 昭和六十年国民年金等改正法附則第六十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧厚生年金保険法による特例老齢年金
2 前項の規定により支給する旧厚生年金保険法による老齢年金(旧厚生年金保険法第三十四条第一項第一号に掲げる額に相当する部分又は旧厚生年金保険法第四十三条第一項の規定により加算する加給年金額に相当する部分に限る。)の額については、第二十三条第一項及び第二項の規定を参酌して政令で定めるところによる。
第十四条 旧厚生年金保険法による障害年金(その権利を取得した当時から引き続き旧厚生年金保険法別表第一に定める一級又は二級に該当しない程度の障害の状態にある受給権者に係るものを除く。)を受けることができる者であって、厚生年金保険法第五十二条第四項及び第五十四条第二項ただし書に規定するその他障害に係る傷病の初診日が合衆国納付条件に該当するものは、同法第五十二条第四項及び第五十四条第二項ただし書の規定の適用については、障害厚生年金の受給権者であって、当該初診日において厚生年金保険の被保険者であったものとみなす。
(施行日前の障害認定日において障害の状態にある者の国共済法による障害共済年金の支給に関する経過措置)
第十五条 障害認定日が施行日前にある傷病に係る特例初診日が国家公務員共済組合の組合員でない間にある者が、当該障害認定日において、国共済組合員期間を有し、かつ、当該傷病により国家公務員共済組合法(以下この条から附則第十九条までにおいて「国共済法」という。)第八十一条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者に、同条第一項の障害共済年金を支給する。
2 第三十四条第一項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害共済年金の国共済法第八十二条第一項(後段を除く。)の規定による金額について、第三十四条第二項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害共済年金の国共済法第八十二条第一項第一号に掲げる金額の同項後段の規定による金額について、第三十四条第三項から第六項までの規定は前項の規定により支給する障害共済年金に国共済法第八十三条第一項の規定により加算する金額について準用する。
3 前二項の規定は、同一の障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの受給権を有する者については、適用しない。
4 第一項の規定による障害共済年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(初診日が昭和六十一年四月一日前にある傷病による障害等に係る国共済法による障害共済年金の支給)
第十六条 病気にかかり、若しくは負傷した日が昭和六十一年四月一日前にある傷病又は初診日が同日前にある傷病による障害(合衆国保険期間及び国共済組合員期間を有する者に係るものに限る。)に係るこの法律及び他の法令による国共済法による障害共済年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(施行日前の死亡に係る国共済法による遺族共済年金の支給に関する経過措置)
第十七条 国家公務員共済組合の組合員であった者であって合衆国保険期間を有するものが、施行日前に死亡した場合であって、当該死亡した日において次の各号のいずれかに該当したとき(当該死亡した日において国家公務員共済組合の組合員であった場合を除く。)は、その者の遺族に、国共済法第八十八条第一項の遺族共済年金を支給する。ただし、当該遺族が当該死亡した日から施行日までの間において国共済法第九十三条の二に規定する遺族共済年金の受給権の消滅事由を参酌して政令で定める事由に該当した場合については、この限りでない。
一 当該死亡した日が合衆国納付条件に該当するとき。
二 国家公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日がある傷病により死亡し、かつ、当該死亡した日が当該特例初診日から起算して五年を経過していないとき(前号に該当するときを除く。)。
三 第三十条第一項、国共済法第八十八条第一項第四号及び昭和六十年国共済改正法附則第十四条第一項から第三項までの規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たすとき。
2 国共済法第二条第一項第三号、第二項及び第三項、第四十三条、第四十四条並びに第七十四条の五の規定は、前項の場合について準用する。
3 第一項の場合において、死亡した国家公務員共済組合の組合員であった者が同項第一号又は第二号に該当し、かつ、同項第三号にも該当するときは、その遺族が国共済法による遺族共済年金の請求をしたときに別段の申出をした場合を除き、同項第一号又は第二号のみに該当するものとし、同項第三号には該当しないものとする。
4 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金は国共済法第八十八条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族共済年金と、第一項第三号に該当することにより支給する遺族共済年金は同条第一項第四号に該当することにより支給する遺族共済年金とみなす。
5 第三十条第一項(第一号から第三号までを除く。)の規定は、第一項第三号に該当することにより遺族共済年金の支給を受けることができる者であって、国共済法第九十条に規定する国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算の加算の資格要件又は昭和六十年国共済改正法附則第二十八条第一項に規定する国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の加算の資格要件である期間を満たさないものについて準用する。
6 次の各号に掲げる額については、それぞれ当該各号に定める規定を準用する。
一 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金の国共済法第八十九条第一項第一号の規定による額 第三十五条第一項、第三項及び第五項
二 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金に加算する国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額 第三十五条第二項、第三項及び第五項
三 第一項第三号に該当することにより支給する遺族共済年金に加算する国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額 第三十三条第一項及び第二項
四 第一項の規定により支給する遺族共済年金に昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第一項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条
五 第一項の規定により支給する遺族共済年金に昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第二項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条第一項及び第二項
7 前各項の規定は、同一の死亡を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者がある場合については、適用しない。
8 第一項の規定による遺族共済年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(昭和六十一年四月一日前の死亡に係る国共済法による遺族共済年金の支給)
第十八条 合衆国保険期間及び国共済組合員期間を有する者が昭和六十一年四月一日前に死亡した場合における国共済法による遺族共済年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(国共済法の規定による審査請求の手続の特例に係る経過措置)
第十九条 国共済法の規定による処分のうち施行日前に行われたものに対する国共済法第百三条第一項の規定による審査請求については、第三十九条の規定は、適用しない。
(施行日の前日において地方公務員共済組合の組合員である者に関する経過措置)
第二十条 施行日の前日において地方公務員等共済組合法(以下この条から附則第二十五条までにおいて「地共済法」という。)の長期給付に関する規定の適用を受ける地方公務員共済組合の組合員が、第四十一条の規定によりその適用を受けない地方公務員共済組合の組合員となったときは、地共済法の長期給付に関する規定の適用については、施行日の前日に退職(地共済法第二条第一項第四号に規定する退職をいう。)をしたものとみなす。
(施行日前の障害認定日において障害の状態にある者の地共済法による障害共済年金の支給に関する経過措置)
第二十一条 障害認定日が施行日前にある傷病に係る特例初診日が地方公務員共済組合の組合員でない間にある者が、当該障害認定日において、地共済組合員期間を有し、かつ、当該傷病により地共済法第八十四条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者に、同条第一項の障害共済年金を支給する。
2 第四十六条第一項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害共済年金の地共済法第八十七条第一項の規定による金額について、第四十六条第二項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害共済年金の地共済法第八十七条第一項第一号に掲げる金額の同条第三項の規定による金額について、第四十六条第三項から第六項までの規定は前項の規定により支給する障害共済年金に地共済法第八十八条第一項の規定により加算する額について準用する。
3 前二項の規定は、同一の障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの受給権を有する者については、適用しない。
4 第一項の規定による障害共済年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(初診日が昭和六十一年四月一日前にある傷病による障害等に係る地共済法による障害共済年金の支給)
第二十二条 病気にかかり、若しくは負傷した日が昭和六十一年四月一日前にある傷病又は初診日が同日前にある傷病による障害(合衆国保険期間及び地共済組合員期間を有する者に係るものに限る。)に係るこの法律及び他の法令による地共済法による障害共済年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(施行日前の死亡に係る地共済法による遺族共済年金の支給に関する経過措置)
第二十三条 地方公務員共済組合の組合員であった者であって合衆国保険期間を有するものが、施行日前に死亡した場合であって、当該死亡した日において次の各号のいずれかに該当したとき(当該死亡した日において地方公務員共済組合の組合員であった場合を除く。)は、その者の遺族に、地共済法第九十九条第一項の遺族共済年金を支給する。ただし、当該遺族が当該死亡した日から施行日までの間において地共済法第九十九条の七に規定する遺族共済年金の受給権の消滅事由を参酌して政令で定める事由に該当した場合については、この限りでない。
一 当該死亡した日が合衆国納付条件に該当するとき。
二 地方公務員共済組合の組合員でない間に特例初診日がある傷病により死亡し、かつ、当該死亡した日が当該特例初診日から起算して五年を経過していないとき(前号に該当するときを除く。)。
三 第四十二条第一項、地共済法第九十九条第一項第四号並びに昭和六十年地共済改正法附則第十三条第一項、第三項及び第四項の規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たすとき。
2 地共済法第二条第一項第三号、第二項及び第三項、第四十五条、第四十六条並びに第七十六条の五の規定は、前項の場合について準用する。
3 第一項の場合において、死亡した地方公務員共済組合の組合員であった者が同項第一号又は第二号に該当し、かつ、同項第三号にも該当するときは、その遺族が地共済法による遺族共済年金の請求をしたときに別段の申出をした場合を除き、同項第一号又は第二号のみに該当するものとし、同項第三号には該当しないものとする。
4 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金は地共済法第九十九条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族共済年金と、第一項第三号に該当することにより支給する遺族共済年金は同条第一項第四号に該当することにより支給する遺族共済年金とみなす。
5 第四十二条第一項(第一号から第三号までを除く。)の規定は、第一項第三号に該当することにより遺族共済年金の支給を受けることができる者であって、地共済法第九十九条の三に規定する地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算の加算の資格要件又は昭和六十年地共済改正法附則第二十九条第一項に規定する地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の加算の資格要件である期間を満たさないものについて準用する。
6 次の各号に掲げる額については、それぞれ当該各号に定める規定を準用する。
一 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金の地共済法第九十九条の二第一項第一号の規定による額 第四十七条第一項、第三項及び第五項
二 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金に加算する地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額 第四十七条第二項、第三項及び第五項
三 第一項第三号に該当することにより支給する遺族共済年金に加算する地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額 第四十五条第一項及び第二項
四 第一項の規定により支給する遺族共済年金に昭和六十年地共済改正法附則第三十条第一項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条
五 第一項の規定により支給する遺族共済年金に昭和六十年地共済改正法附則第三十条第二項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条第一項及び第二項
7 前各項の規定は、同一の死亡を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者がある場合については、適用しない。
8 第一項の規定による遺族共済年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(昭和六十一年四月一日前の死亡に係る地共済法による遺族共済年金の支給)
第二十四条 合衆国保険期間及び地共済組合員期間を有する者が昭和六十一年四月一日前に死亡した場合における地共済法による遺族共済年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(地共済法の規定による審査請求の手続の特例に係る経過措置)
第二十五条 地共済法の規定による処分のうち施行日前に行われたものに対する地共済法第百十七条第一項の規定による審査請求については、第五十一条の規定は、適用しない。
(施行日の前日において私学共済制度の加入者である者に関する経過措置)
第二十六条 施行日の前日において私立学校教職員共済法(以下この条から附則第三十一条までにおいて「私学共済法」という。)の長期給付に関する規定の適用を受ける私学共済制度の加入者が、第五十四条第一項の規定によりその適用を受けない私学共済制度の加入者となったときは、私学共済法の長期給付に関する規定の適用については、施行日の前日に退職(私学共済法第二十五条において準用する国家公務員共済組合法(次条及び附則第二十九条において「準用国共済法」という。)第二条第一項第四号に規定する退職をいう。)をしたものとみなす。
(施行日前の障害認定日において障害の状態にある者の私学共済法による障害共済年金の支給に関する経過措置)
第二十七条 障害認定日が施行日前にある傷病に係る特例初診日が私学共済制度の加入者でない間にある者が、当該障害認定日において、私学共済加入者期間を有し、かつ、当該傷病により準用国共済法第八十一条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者に、同条第一項の障害共済年金を支給する。
2 第五十九条第一項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害共済年金の準用国共済法第八十二条第一項(後段を除く。)の規定による金額について、第五十九条第二項、第四項及び第六項の規定は前項の規定により支給する障害共済年金の準用国共済法第八十二条第一項第一号に掲げる金額の同項後段の規定による金額について、第五十九条第三項から第六項までの規定は前項の規定により支給する障害共済年金に準用国共済法第八十三条第一項の規定により加算する金額について準用する。
3 前二項の規定は、同一の障害を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの受給権を有する者については、適用しない。
4 第一項の規定による障害共済年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(初診日が昭和六十一年四月一日前にある傷病による障害等に係る私学共済法による障害共済年金の支給)
第二十八条 病気にかかり、若しくは負傷した日が昭和六十一年四月一日前にある傷病又は初診日が同日前にある傷病による障害(合衆国保険期間及び私学共済加入者期間を有する者に係るものに限る。)に係るこの法律及び他の法令による私学共済法による障害共済年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(施行日前の死亡に係る私学共済法による遺族共済年金の支給に関する経過措置)
第二十九条 私学共済制度の加入者であった者であって合衆国保険期間を有するものが、施行日前に死亡した場合であって、当該死亡した日において次の各号のいずれかに該当したとき(当該死亡した日において私学共済制度の加入者であった場合を除く。)は、その者の遺族に、準用国共済法第八十八条第一項の遺族共済年金を支給する。ただし、当該遺族が当該死亡した日から施行日までの間において準用国共済法第九十三条の二に規定する遺族共済年金の受給権の消滅事由を参酌して政令で定める事由に該当した場合については、この限りでない。
一 当該死亡した日が合衆国納付条件に該当するとき。
二 私学共済制度の加入者でない間に特例初診日がある傷病により死亡し、かつ、当該死亡した日が当該特例初診日から起算して五年を経過していないとき(前号に該当するときを除く。)。
三 第五十五条第一項、準用国共済法第八十八条第一項第四号及び私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第十四条第一項から第三項までの規定を参酌して政令で定める受給資格要件を満たすとき。
2 準用国共済法第二条第一項第三号、第二項及び第三項、第四十三条、第四十四条並びに第七十四条の五の規定は、前項の場合について準用する。
3 第一項の場合において、死亡した私学共済制度の加入者であった者が同項第一号又は第二号に該当し、かつ、同項第三号にも該当するときは、その遺族が私学共済法による遺族共済年金の請求をしたときに別段の申出をした場合を除き、同項第一号又は第二号のみに該当するものとし、同項第三号には該当しないものとする。
4 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金は準用国共済法第八十八条第一項第一号から第三号までのいずれかに該当することにより支給する遺族共済年金と、第一項第三号に該当することにより支給する遺族共済年金は同条第一項第四号に該当することにより支給する遺族共済年金とみなす。
5 第五十五条第一項(第一号から第三号までを除く。)の規定は、第一項第三号に該当することにより遺族共済年金の支給を受けることができる者であって、準用国共済法第九十条に規定する私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算の加算の資格要件又は私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十八条第一項に規定する私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の加算の資格要件である期間を満たさないものについて準用する。
6 次の各号に掲げる額については、それぞれ当該各号に定める規定を準用する。
一 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金の準用国共済法第八十九条第一項第一号の規定による額 第六十条第一項、第三項及び第五項
二 第一項第一号又は第二号に該当することにより支給する遺族共済年金に加算する私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額 第六十条第二項、第三項及び第五項
三 第一項第三号に該当することにより支給する遺族共済年金に加算する私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の額 第五十八条第一項及び第二項
四 第一項の規定により支給する遺族共済年金に私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第一項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条
五 第一項の規定により支給する遺族共済年金に私学共済法第四十八条の二の規定によりその例によることとされる昭和六十年国共済改正法附則第二十九条第二項の規定により加算する額に相当する部分の額 第十五条第一項及び第二項
7 前各項の規定は、同一の死亡を給付事由とする年金である給付であって政令で定めるものの支給を受けることができる者がある場合については、適用しない。
8 第一項の規定による遺族共済年金の支給は、施行日の属する月の翌月から始めるものとする。
(昭和六十一年四月一日前の死亡に係る私学共済法による遺族共済年金の支給)
第三十条 合衆国保険期間及び私学共済加入者期間を有する者が昭和六十一年四月一日前に死亡した場合における私学共済法による遺族共済年金の支給要件又は額に関する規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(私学共済法の規定による審査請求の手続の特例に係る経過措置)
第三十一条 私学共済法の規定による処分のうち施行日前に行われたものに対する私学共済法第三十六条第一項の規定による審査請求については、第六十四条の規定は、適用しない。
(旧船員保険法による老齢年金等の支給要件等の特例)
第三十二条 合衆国保険期間及び昭和六十年国民年金等改正法第五条の規定による改正前の船員保険法(以下この条及び次条において「旧船員保険法」という。)による船員保険の被保険者であった期間を有し、かつ、旧船員保険法又は昭和六十年国民年金等改正法附則第百七条の規定による改正前の船員保険法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第百五号。以下この項において「旧船員保険一部改正法」という。)による保険給付のうち次に掲げるものの支給要件に関する規定であって政令で定めるもの(以下この項において「支給要件規定」という。)に規定する当該保険給付の受給資格要件たる期間を満たさない者について、当該支給要件規定(その者が当該支給要件規定に規定する旧船員保険法又は旧船員保険一部改正法による保険給付の受給資格要件たる期間を満たさないものに限る。)を適用する場合においては、その者の合衆国保険期間であって政令で定めるものを、昭和六十年国民年金等改正法附則第八十六条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた昭和六十年国民年金等改正法附則第二条第一項の規定による廃止前の通算年金通則法(昭和三十六年法律第百八十一号)による通算対象期間その他の政令で定める期間に算入する。
一 昭和六十年国民年金等改正法附則第八十六条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧船員保険法による老齢年金(第三項において「旧船員保険法による老齢年金」という。)
二 昭和六十年国民年金等改正法附則第八十六条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧船員保険法による通算老齢年金
三 昭和六十年国民年金等改正法附則第八十六条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされた旧船員保険一部改正法による特例老齢年金
2 前項の規定により支給する老齢年金(旧船員保険法第三十五条第一号に規定する額に相当する部分又は旧船員保険法第三十六条第一項の規定により加給する額に相当する部分に限る。)の額は、同号又は同項の規定にかかわらず、同号の規定による額又は同項の規定による額に期間比率を乗じて得た額とする。
3 前項の期間比率は、旧船員保険法による老齢年金の受給権者の船員保険の被保険者であった期間であって政令で定めるものの月数を、百八十で除して得た率とする。
第三十三条 旧船員保険法による障害年金のうち職務外の事由によるもの(その権利を取得した当時から引き続き旧船員保険法別表第四の下欄に定める一級又は二級に該当しない程度の障害の状態にある受給権者に係るものを除く。)を受けることができる者であって、厚生年金保険法第五十二条第四項及び第五十四条第二項ただし書に規定するその他障害に係る傷病の初診日が合衆国納付条件に該当するものは、同法第五十二条第四項及び第五十四条第二項ただし書の規定の適用については、障害厚生年金の受給権者であって、当該初診日において厚生年金保険の被保険者であったものとみなす。
(二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有する者に係る障害厚生年金等の支給要件の特例に関する経過措置)
第三十四条 被用者年金被保険者等でない間に特例初診日のある傷病による障害(当該障害に係る障害認定日が施行日前にあるものに限る。)を有する者であって、当該障害認定日において、当該障害を支給事由とする被用者年金各法による年金たる給付の受給資格要件たる障害等級に該当する程度の障害の状態にあり、かつ、二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有するものについては、第六十七条中「第二十一条第一項、第三十一条第一項、第四十三条第一項又は第五十六条第一項」とあるのは、「附則第九条、第十五条、第二十一条又は第二十七条」と読み替えて同条の規定を準用する。
(二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有する者に係る遺族厚生年金等の支給要件の特例に関する経過措置)
第三十五条 被用者年金被保険者等でない間に死亡した者(当該死亡した者の死亡した日が合衆国納付条件に該当する場合に限る。)又は被用者年金被保険者等でない間に特例初診日がある傷病により当該特例初診日から起算して五年を経過する日前に死亡した者であって、当該死亡した日において二以上の被用者年金被保険者等であった期間を有するもの(当該死亡した日が施行日前にあるものに限る。)については、第六十八条中「第二十二条、第三十二条、第四十四条又は第五十七条」とあるのは、「附則第十一条、第十七条、第二十三条又は第二十九条」と読み替えて同条の規定を準用する。
(遺族給付の中高齢寡婦加算等の支給の調整に関する経過措置)
第三十六条 第六十九条第一項の規定は、附則第十一条第一項第四号、第十七条第一項第三号、第二十三条第一項第三号又は第二十九条第一項第三号に該当することにより、同時に同一の死亡を支給事由とする二以上の遺族厚生年金の中高齢寡婦加算、国共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算、地共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の中高齢寡婦加算の支給を受けることができる者について準用する。
2 第六十九条第二項の規定は、附則第十一条第一項第四号、第十七条第一項第三号、第二十三条第一項第三号又は第二十九条第一項第三号に該当することにより、同時に同一の死亡を支給事由とする二以上の遺族厚生年金の経過的寡婦加算、国共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算、地共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算又は私学共済法の遺族共済年金の経過的寡婦加算の支給を受けることができる者について準用する。
(国民年金法又は厚生年金保険法の規定による審査請求等の手続の特例に係る経過措置)
第三十七条 国民年金法又は厚生年金保険法による処分のうち施行日前に行われたものに対する第七十条第一項各号に掲げる規定による審査請求又は再審査請求については、同項の規定は、適用しない。
(その他の経過措置の政令への委任)
第三十八条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
(社会保障に関する日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部改正)
第三十九条 社会保障に関する日本国とドイツ連邦共和国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部を次のように改正する。
目次中「第十二条」を「第十二条の二」に、「第二十二条」を「第二十二条の二」に、「第三十一条」を「第三十一条の二」に、「第四十二条」を「第四十二条の二」に、「第五十四条」を「第五十四条の二」に改める。
第三条第一項中「二十歳以上六十歳未満である」を削る。
第六条第二項中「関し、」の下に「それぞれ」を加える。
第十条第一項中「この条及び次条」を「この条、次条及び第十三条」に改める。
第十二条第一項中「次項」の下に「及び第三項」を加え、「、第三十九条第一項」を削り、同条第三項中「という。)」の下に「及び特例による遺族基礎年金に同法第三十九条第一項の規定により加算する額に相当する部分」を加える。
第二章第二節第二款中第十二条の次に次の一条を加える。
(他の特例法の規定の適用を受ける国民年金法による給付等の額)
第十二条の二 この法律の規定により支給する国民年金法による給付等(国民年金法による給付又は給付に加算する額に相当する部分をいう。以下この条において同じ。)の額は、社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)その他の政令で定める法律(以下「他の特例法」という。)の規定により支給する国民年金法による給付等(この法律の規定により支給する国民年金法による給付等と同一の支給事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する国民年金法による給付等の額に相当する額とする。
第十五条中「のうち次に掲げるもの(以下「厚生年金保険法による保険給付等」という。)」を「(以下「厚生年金保険法による保険給付等」という。)のうち次に掲げるもの」に、「この項」を「この条」に改め、同条第五号中「他の法令において準用し、又は例による」を「同法及び他の法令において準用する」に改める。
第十九条に次の一項を加える。
5 厚生年金保険法附則第十三条の四第三項の規定による老齢厚生年金の受給権を有し、かつ、同条第七項の規定により読み替えられた同法第四十四条第一項の規定及び第十五条の規定により支給する老齢厚生年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の属する月前における厚生年金保険の被保険者であった期間を当該老齢厚生年金の加給の額の計算の基礎とするものとし、六十五歳に達した日の属する月の翌月から、当該老齢厚生年金の加給の額を改定する。
第二十一条第三項中「、第二項」を「から第三項まで」に改める。
第三章第二節第二款中第二十二条の次に次の一条を加える。
(他の特例法の規定の適用を受ける厚生年金保険法による保険給付等の額)
第二十二条の二 この法律の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等の額は、他の特例法の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等(この法律の規定により支給する厚生年金保険法による保険給付等と同一の支給事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する厚生年金保険法による保険給付等の額に相当する額とする。
第二十三条第一項中「、第五十二条第四項」を「又は第五十二条第四項」に改め、「又は第六十三条第四項(第六十四条第五項において準用する場合を含む。)」を削り、同条第二項中「保険給付」の下に「等」を加える。
第二十五条第一項中「のうち次に掲げるもの(以下「国共済法による長期給付等」という。)」を「(以下「国共済法による長期給付等」という。)のうち次に掲げるもの」に改める。
第二十八条に次の一項を加える。
5 国共済法附則第十二条の六の二第三項の規定による退職共済年金の受給権を有し、かつ、同条第八項の規定により読み替えられた国共済法第七十八条第一項の規定及び第二十五条第一項の規定により支給する国共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の翌日の属する月の前月までの国共済組合員期間を算定の基礎として、当該国共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
第三十条第三項中「、第二項」を「から第三項まで」に改める。
第四章第二節第二款中第三十一条の次に次の一条を加える。
(他の特例法の規定の適用を受ける国共済法による長期給付等の額)
第三十一条の二 この法律の規定により支給する国共済法による長期給付等の額は、他の特例法の規定により支給する国共済法による長期給付等(この法律の規定により支給する国共済法による長期給付等と同一の給付事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する国共済法による長期給付等の額に相当する額とする。
第三十二条第一項中「、第四十条第四項(第四十一条第五項において準用する場合を含む。)、第五十二条第四項(第五十三条第五項において準用する場合を含む。)又は第六十三条第四項(第六十四条第五項」を「又は第五十二条第四項(第五十三条第五項」に改め、同条第二項中「長期給付」の下に「等」を加える。
第三十六条第一項中「のうち次に掲げるもの(以下「地共済法による長期給付等」という。)」を「(以下「地共済法による長期給付等」という。)のうち次に掲げるもの」に改め、同項第三号中「(他の法令において準用する場合を含む。)」を削る。
第三十九条に次の一項を加える。
5 地共済法附則第二十四条の二第三項の規定による退職共済年金の受給権を有し、かつ、同条第八項の規定により読み替えられた地共済法第八十条第一項の規定及び第三十六条第一項の規定により支給する地共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の翌日の属する月の前月までの地共済組合員期間を算定の基礎として、当該地共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
第四十一条第三項中「、第二項」を「から第三項まで」に改める。
第五章第二節第二款中第四十二条の次に次の一条を加える。
(他の特例法の規定の適用を受ける地共済法による長期給付等の額)
第四十二条の二 この法律の規定により支給する地共済法による長期給付等の額は、他の特例法の規定により支給する地共済法による長期給付等(この法律の規定により支給する地共済法による長期給付等と同一の給付事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する地共済法による長期給付等の額に相当する額とする。
第四十三条第一項中「、第二十九条第四項(第三十条第五項において準用する場合を含む。)、第五十二条第四項(第五十三条第五項において準用する場合を含む。)又は第六十三条第四項(第六十四条第五項」を「又は第五十二条第四項(第五十三条第五項」に改め、同条第二項中「長期給付」の下に「等」を加える。
第四十七条第三項中「月額」の下に「及び標準賞与の額」を加える。
第四十八条第一項中「のうち次に掲げるもの(以下「私学共済法による長期給付等」という。)」を「(以下「私学共済法による長期給付等」という。)のうち次に掲げるもの」に改める。
第五十一条に次の一項を加える。
5 準用国共済法附則第十二条の六の二第三項の規定による退職共済年金の受給権を有し、かつ、同条第八項の規定により読み替えられた準用国共済法第七十八条第一項の規定及び第四十八条第一項の規定により支給する私学共済法の退職共済年金の加給の受給権を有する者が六十五歳に達したときは、第三項の規定にかかわらず、その者の六十五歳に達した日の翌日の属する月の前月までの私学共済加入者期間を算定の基礎として、当該私学共済法の退職共済年金の加給の額を改定する。
第五十三条第三項中「、第二項」を「から第三項まで」に改める。
第六章第二節第二款中第五十四条の次に次の一条を加える。
(他の特例法の規定の適用を受ける私学共済法による長期給付等の額)
第五十四条の二 この法律の規定により支給する私学共済法による長期給付等の額は、他の特例法の規定により支給する私学共済法による長期給付等(この法律の規定により支給する私学共済法による長期給付等と同一の給付事由に基づいて支給されるものに限る。)の額より低いときは、この法律の規定にかかわらず、他の特例法の規定(二以上の他の特例法の規定に該当するときは、それぞれ計算した額のうち最も高いもの)により支給する私学共済法による長期給付等の額に相当する額とする。
第五十五条第一項中「、第四十条第四項」を「又は第四十条第四項」に改め、「又は第六十三条第四項(第六十四条第五項において準用する場合を含む。)」を削り、同条第二項中「長期給付」の下に「等」を加える。
第七十三条第二項中「第四条」の下に「若しくは第三十二条第二項」を加え、「同法第三十二条第一項若しくは第二項」を「同条第一項」に改める。
第七十五条第一項中「この項」の下に「及び第七十九条」を加える。
第七十八条中「、厚生労働省令又は農林水産省令」を「又は厚生労働省令」に改める。
附則第十一条第八項第四号、第十七条第六項第四号、第二十三条第六項第四号及び第二十九条第六項第四号中「、第二項」を「から第三項まで」に改める。
(行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の一部改正)
第四十条 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十五年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。
目次中「第二十二条」を「第二十二条の二」に改める。
第七章中第二十二条の次に次の一条を加える。
(社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部改正)
第二十二条の二 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の一部を次のように改正する。
第七十二条第二項中「行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律(昭和六十三年法律第九十五号)」を「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十八号)又は独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十九号)」に、「同法」を「これらの法律」に改める。
(国民年金法等の一部を改正する法律の一部改正)
第四十一条 国民年金法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
第四十四条の次に次の二条を加える。
(社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部改正)
第四十四条の二 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の一部を次のように改正する。
第七十条第一項第五号中「附則第二十九条第五項」を「附則第二十九条第六項」に改める。
附則第二条第一項中「達する前に」を「達する」に、「とき」を「日」に、「経過する日前に」を「経過した日(以下この条において「一年を経過した日」という。)」に、「その受給権を取得した」と」を「当該老齢基礎年金の受給権を取得した」と、「六十六歳に達した」とあるのは「一年を経過した」と、同条第二項中「六十六歳に達した」とあるのは「一年を経過した」と」に改める。
第四十四条の三 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部を次のように改正する。
第二十五条第一項中「第六十条」を「第六十条第一項及び第四項」に、「同条」を「これら」に改める。
附則第一条第一号中「第四十二条」の下に「、第四十四条の二」を加え、同条第六号中「第四十四条」の下に「、第四十四条の三」を加える。
(国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律の一部改正)
第四十二条 国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第一条第二号中「及び第三十八条」を「、第三十八条」に、「の規定」を「及び第七十九条の規定」に改め、同条第五号中「及び第七十八条」を「、第七十八条及び第八十条」に改める。
附則第七十八条の次に次の二条を加える。
(社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部改正)
第七十九条 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の一部を次のように改正する。
第二十九条中「(国共済法」の下に「第百二十四条の三、」を加える。
第六十六条中「第七十九条第四項」を「第七十九条第七項」に改める。
第八十条 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部を次のように改正する。
第三十五条第一項中「第八十九条第一項第一号の規定による金額は、同号の規定にかかわらず、同号イ」を「第八十九条第一項第一号イの規定による金額は、同号イの規定にかかわらず、同号イ(1)」に改める。
(私立学校教職員共済法等の一部を改正する法律の一部改正)
第四十三条 私立学校教職員共済法等の一部を改正する法律の一部を次のように改正する。
附則第一条第四号中「第七条」を「第八条」に改める。
附則第八条を附則第九条とし、附則第七条の次に次の一条を加える。
(社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律の一部改正)
第八条 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律(平成十六年法律第▼▼▼号)の一部を次のように改正する。
第六十条第一項中「第八十九条第一項第一号の規定による金額は、同号の規定にかかわらず、同号イ」を「第八十九条第一項第一号イの規定による金額は、同号イの規定にかかわらず、同号イ(1)」に改める。
理 由
社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定を実施するため、日本国及びアメリカ合衆国の両国において就労する者等に関する医療保険制度及び年金制度について、健康保険法、船員保険法、国民健康保険法、国民年金法、厚生年金保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法及び私立学校教職員共済法の特例その他必要な事項を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。