第一七六回
閣第一号
郵政改革法案
目次
第一章 総則(第一条−第四条)
第二章 郵政改革の基本方針(第五条−第十六条)
第三章 郵政改革推進委員会(第十七条−第二十五条)
第四章 日本郵政株式会社
第一節 日本郵政株式会社等の再編成(第二十六条−第二十九条)
第二節 業務の開始に関する特例(第三十条−第四十六条)
第三節 業務等に関する特例(第四十七条−第五十三条)
第五章 郵便貯金銀行(第五十四条−第五十八条)
第六章 郵便保険会社(第五十九条−第六十一条)
第七章 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(第六十二条)
第八章 関連銀行(第六十三条−第六十五条)
第九章 関連保険会社(第六十六条−第六十八条)
第十章 雑則(第六十九条・第七十条)
第十一章 罰則(第七十一条−第七十五条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、郵政改革(郵政民営化により郵政事業の実施主体が日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金銀行、郵便保険会社及び独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構(以下「機構」という。)に分割されるとともに日本郵政株式会社がその保有する郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の全部を処分するものとされたこと等の結果、郵政事業の経営基盤が脆(ぜい)弱となり、その役務を郵便局で一体的に利用することが困難となるとともにあまねく全国において公平に利用できることについての懸念が生じている事態に対処して、郵政事業の経営形態を見直し、郵政事業に係る基本的な役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに将来にわたりあまねく全国において公平に利用できることを確保するための郵政事業の抜本的な改革をいう。以下同じ。)について、その基本的な理念及び方針並びに国等の責務を定めるとともに、郵政事業の実施主体の再編成、当該再編成後の実施主体に関して講ずる措置その他郵政改革の実施に必要な事項を定めることにより、これを総合的に推進することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 郵政民営化 郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)第一条に規定する郵政民営化をいう。
二 郵政事業 法律の規定により、郵便局において行うものとされ、及び郵便局を活用して行うことができるものとされる事業をいう。
三 郵便貯金銀行 銀行業を営ませるために郵政民営化法第九十五条の定めるところに従い日本郵政株式会社が設立した株式会社をいう。
四 郵便保険会社 生命保険業を営ませるために郵政民営化法第百二十七条の定めるところに従い日本郵政株式会社が設立した株式会社をいう。
(基本理念)
第三条 郵政改革は、郵政事業が国民生活及び国民経済並びに地域社会において果たしてきた役割を踏まえ、郵政事業の経営の自主性、同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性並びに地域経済の健全な発展及び民間の経済活力の向上への寄与を旨とするとともに、郵政事業における労働環境の整備及び郵政事業と地域経済との連携に配慮しつつ、公共サービス基本法(平成二十一年法律第四十号)第三条の基本理念にのっとり、国民の権利として郵政事業に係る基本的な役務を利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに将来にわたりあまねく全国において公平に利用できることを確保し、並びに長年にわたり国民共有の財産として築き上げられた郵便局ネットワークの活用その他の郵政事業の公益性及び地域性が十分に発揮されるようにするための措置を講じ、もって国民生活の安定向上及び国民経済の健全な発展並びに豊かで住みよい地域社会の実現に寄与することを基本として行われるものとする。
(国等の責務)
第四条 国は、前条の基本理念にのっとり、郵政改革に関する施策を総合的に策定し、及び確実かつ円滑に実施する責務を有する。
2 郵政事業の実施主体は、前条の基本理念にのっとり、郵政改革に関する施策が確実かつ円滑に実施されるよう必要な取組を行う責務を有する。
第二章 郵政改革の基本方針
(日本郵政株式会社等の再編成)
第五条 日本郵政株式会社は、平成二十四年四月一日に、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社の業務並びに権利及び義務を合併により承継するものとする。
(日本郵政株式会社の議決権の政府保有)
第六条 政府は、常時、日本郵政株式会社の総株主の議決権の三分の一を超える議決権を保有するものとする。
(銀行及び生命保険会社の議決権の日本郵政株式会社による保有)
第七条 日本郵政株式会社は、常時、郵政事業に係る基本的な役務を提供するための契約を締結した銀行(銀行法(昭和五十六年法律第五十九号)第二条第一項に規定する銀行をいう。以下同じ。)及び生命保険会社(保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第三項に規定する生命保険会社をいう。第三十八条において同じ。)の総株主の議決権の三分の一を超える議決権を、それぞれ保有するものとする。
(郵政事業に係る基本的な役務の確保)
第八条 日本郵政株式会社は、郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務が利用者本位の簡便な方法により郵便局で一体的に利用できるようにするとともに将来にわたりあまねく全国において公平に利用できることが確保されるよう、郵便局ネットワークを維持するものとする。
(郵便局における旧郵便貯金及び旧簡易生命保険の取扱い)
第九条 機構が日本郵政公社から承継した郵便貯金及び簡易生命保険は、確実に郵便局において取り扱われるものとする。
(郵便局ネットワークの活用)
第十条 郵便局ネットワークは、地方公共団体から委託された特定の業務を取り扱うことができるものとすること等により、地域住民の利便の増進に資する業務を行うための拠点として活用されるものとする。
(経営の自主性の尊重)
第十一条 この法律又は関係法律の規定に基づく郵政事業の実施主体に対する政府の関与の実行は、当該実施主体に課される義務の内容に照らして必要最小限のものとする。
(競争条件の公平性)
第十二条 郵政事業は、同種の業務を行う事業者の事業環境に与える影響を踏まえ、当該事業者との競争条件の公平性に配慮して行われるものとする。
(郵政事業の地域経済の健全な発展等への寄与)
第十三条 郵政事業は、中小企業の振興その他の地域経済の健全な発展及び民間の経済活力の向上に寄与するよう配慮して行われるものとする。
(小規模な郵便局に対する検査及び監督)
第十四条 政府は、小規模な郵便局において行われる業務に関する検査及び監督について、第八条の規定の趣旨を尊重し、当該郵便局の業務の円滑な遂行に配慮して行うものとする。
(情報の公表)
第十五条 日本郵政株式会社は、郵政事業についての国民の理解を得るため、その経営の状況に関する情報を公表するものとする。
(独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構の解散についての検討)
第十六条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、機構が日本郵政公社から承継した郵便貯金及び簡易生命保険に係る債務の減少の状況その他の状況を勘案し、機構の解散について検討を加え、その結果に基づいて所要の法制上の措置その他の措置を講ずるものとする。
第三章 郵政改革推進委員会
(設置)
第十七条 内閣府に、郵政改革推進委員会(以下「委員会」という。)を置く。
(所掌事務等)
第十八条 委員会は、次に掲げる事務をつかさどる。
一 内閣総理大臣及び総務大臣の諮問に応じ、次に掲げる事項を調査審議すること。
イ 第六十四条第一項第一号(第五十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定による勧告の要否及び内容に関する判断に必要な基準
ロ 第六十七条第一項第一号(第六十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定による勧告の要否及び内容に関する判断に必要な基準
ハ イに掲げる基準のほか、関連銀行(日本郵政株式会社法(平成二十二年法律第▼▼▼号。以下「新日本郵政株式会社法」という。)第二条第一項に規定する関連銀行をいう。以下同じ。)及びその子会社(銀行法第二条第八項に規定する子会社をいう。第三十三条第二項、第三十五条、第三十六条、第四十七条から第四十九条まで、第五十八条第一項及び第八章において同じ。)の業務に係る政策に関する重要事項
ニ ロに掲げる基準のほか、関連保険会社(新日本郵政株式会社法第二条第二項に規定する関連保険会社をいう。以下同じ。)及びその子会社(保険業法第二条第十二項に規定する子会社をいう。第三十九条第二項、第四十一条、第五十条、第五十一条、第六十一条第一項及び第九章において同じ。)の業務に係る政策に関する重要事項
二 第六十四条第二項(第五十八条第二項において準用する場合を含む。)及び第六十七条第二項(第六十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
2 委員会は、前項第一号の規定により調査審議したときは、その結果を公表しなければならない。
(組織)
第十九条 委員会は、委員十人をもって組織する。
(委員)
第二十条 委員は、優れた識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が任命する。
2 委員は、非常勤とする。
(委員の任期)
第二十一条 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
2 委員は、再任されることができる。
3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。
(委員長)
第二十二条 委員会に委員長を置き、委員の互選によってこれを定める。
2 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
3 委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
(資料の提出その他の協力の要請)
第二十三条 委員会は、その所掌事務を遂行するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長並びに日本郵政株式会社、関連銀行及び関連保険会社の代表者に対して、資料の提出、意見の表明、説明その他必要な協力を求めることができる。
2 委員会は、その所掌事務を遂行するため特に必要があると認めるときは、前項に規定する者以外の者に対しても、必要な協力を依頼することができる。
(設置期限等)
第二十四条 委員会は、次の各号に掲げる日のいずれか遅い日(次項において「郵政改革に係る特定日」という。)まで置かれるものとする。
一 イ及びロのいずれにも該当することとなった日(第六十五条において「関連銀行に係る特定日」という。)
イ 政府が保有する日本郵政株式会社の議決権の総株主の議決権に対する割合が百分の五十以下であること。
ロ 日本郵政株式会社が保有する関連銀行である郵便貯金銀行の議決権の総株主の議決権に対する割合が百分の五十以下であること又は郵便貯金銀行が関連銀行でないこと。
二 イ及びロのいずれにも該当することとなった日(第六十八条において「関連保険会社に係る特定日」という。)
イ 政府が保有する日本郵政株式会社の議決権の総株主の議決権に対する割合が百分の五十以下であること。
ロ 日本郵政株式会社が保有する関連保険会社である郵便保険会社の議決権の総株主の議決権に対する割合が百分の五十以下であること又は郵便保険会社が関連保険会社でないこと。
2 郵政改革に係る特定日において委員会の委員である者の任期は、第二十一条第一項の規定にかかわらず、その日に満了する。
(政令への委任)
第二十五条 この章に定めるもののほか、委員会に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 日本郵政株式会社
第一節 日本郵政株式会社等の再編成
(日本郵政株式会社、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社の合併)
第二十六条 日本郵政株式会社、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社は、次に定めるところにより、合併をするものとする。
一 日本郵政株式会社を吸収合併存続会社(会社法(平成十七年法律第八十六号)第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社をいう。)とし、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社を吸収合併消滅会社(同項第一号に規定する吸収合併消滅会社をいう。)とすること。
二 平成二十四年四月一日を効力発生日(会社法第七百四十九条第一項第六号に規定する効力発生日をいう。)とすること。
(実施計画)
第二十七条 日本郵政株式会社、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社は、内閣総理大臣、総務大臣及び国土交通大臣が定める期間内に、前条の規定による合併に関する実施計画(以下「実施計画」という。)を内閣府令・総務省令・国土交通省令で定めるところにより、共同して作成し、内閣総理大臣、総務大臣及び国土交通大臣の認可を受けなければならない。
2 実施計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。
一 貨物利用運送事業法(平成元年法律第八十二号)第二十九条第二項の認可の申請に必要な事項
二 貨物自動車運送事業法(平成元年法律第八十三号)第三十条第二項の認可の申請に必要な事項
三 銀行法第五十二条の三十六第一項の許可の申請に必要な事項
四 銀行法第五十二条の十七第一項の認可の申請に必要な事項
五 第四十七条後段、第四十八条後段及び第四十九条第一項後段の規定の例による届出に必要な事項
六 新日本郵政株式会社法第九条の規定の例による届出に必要な事項
七 保険業法第二百七十六条の登録の申請に必要な事項
八 保険業法第二百七十一条の十八第一項の認可の申請に必要な事項
九 第五十条後段及び第五十一条後段の規定の例による届出に必要な事項
十 金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第六十六条の登録の申請に必要な事項
十一 新日本郵政株式会社法第五条第四項の規定の例による届出に必要な事項
十二 新日本郵政株式会社法第七条第二項の規定の例による届出に必要な事項
十三 前各号に掲げるもののほか、前条の規定による合併の適正かつ円滑な実施に関する事項
3 内閣総理大臣、総務大臣及び国土交通大臣は、第一項の認可の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 日本郵政株式会社が貨物利用運送事業法第二十二条各号に掲げる者に該当しないこと。
二 貨物利用運送事業法第二十三条各号に掲げる基準
三 日本郵政株式会社が貨物自動車運送事業法第五条第二号又は第四号に掲げる者に該当しないこと。
四 貨物自動車運送事業法第六条各号に掲げる基準
五 銀行法第五十二条の三十八第一項各号に掲げる基準
六 銀行法第五十二条の十八第一項各号に掲げる基準
七 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において、次のイ及びロに掲げる契約を日本郵政株式会社が当該イ及びロに定める者を相手方として締結しているものであること。
イ 新日本郵政株式会社法第二条第一項に規定する銀行窓口業務契約 郵便貯金銀行
ロ 新日本郵政株式会社法第二条第二項に規定する保険窓口業務契約 郵便保険会社
八 日本郵政株式会社が保険業法第二百七十九条第一項第三号、第四号、第六号、第七号、第九号又は第十一号に掲げる者に該当しないこと。
九 保険業法第二百七十一条の十九第一項各号に掲げる基準
十 日本郵政株式会社が金融商品取引法第六十六条の四第二号から第六号までに掲げる者に該当しないこと。
十一 施行日において、郵便局(新日本郵政株式会社法第二条第三項に規定する郵便局をいい、郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号。第五十三条第一項において「整備法」という。)第六条の規定による改正後の郵便窓口業務等の委託に関する法律(昭和二十四年法律第二百十三号。第四十六条において「郵便窓口業務等委託法」という。)第七条第二項に規定する施設を含む。)を新日本郵政株式会社法第七条第一項の規定に適合して設置することとしていること。
十二 前各号に掲げるもののほか、前条の規定による合併が適正かつ円滑に実施されるための基準として内閣府令・総務省令・国土交通省令で定める基準
4 日本郵政株式会社、郵便事業株式会社及び郵便局株式会社は、実施計画を変更しようとするときは、内閣総理大臣、総務大臣及び国土交通大臣の認可を受けなければならない。
5 第三項の規定は、前項の認可について準用する。
6 内閣総理大臣、総務大臣及び国土交通大臣は、第一項又は第四項の認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。
(日本郵政株式会社等に対する命令)
第二十八条 前二条の規定を施行するため特に必要があると認めるときは、内閣総理大臣、総務大臣及び国土交通大臣は、日本郵政株式会社、郵便事業株式会社又は郵便局株式会社に対し、その必要の限度において命令をすることができる。
(登録免許税に係る課税の特例)
第二十九条 第二十六条の規定による合併に伴い日本郵政株式会社が受ける登記又は登録で施行日以後一年以内に受けるものについては、登録免許税を課さない。
第二節 業務の開始に関する特例
(第二種貨物利用運送事業者たる法人の合併の認可に関する特例)
第三十条 日本郵政株式会社は、第二十七条第一項の認可(同条第四項の認可があったときは、同項の認可。以下「実施計画の認可」という。)を受けたときは、施行日において、第二十六条の規定による合併について、貨物利用運送事業法第二十九条第二項の認可を受けたものとみなす。
(一般貨物自動車運送事業者たる法人の合併の認可に関する特例)
第三十一条 日本郵政株式会社は、実施計画の認可を受けたときは、施行日において、第二十六条の規定による合併について、貨物自動車運送事業法第三十条第二項の認可を受けたものとみなす。
(銀行代理業の許可に関する特例)
第三十二条 日本郵政株式会社は、実施計画の認可を受けたときは、施行日において、この法律の施行の際現に郵便局株式会社の所属銀行(銀行法第二条第十六項に規定する所属銀行をいう。以下同じ。)である銀行を所属銀行として銀行法第五十二条の三十六第一項の許可を受けたものとみなす。
2 前項の許可は、銀行代理業(銀行法第二条第十四項に規定する銀行代理業をいう。以下同じ。)であって日本郵政株式会社が施行日以後引き続いて行う業務として第二十七条第一項の認可を受けた実施計画(同条第四項の認可があったときは、変更後の実施計画。以下「合併計画」という。)において定められたもの以外の銀行代理業及びこれに付随する業務を行おうとするときは、内閣総理大臣の承認を受けなければならない旨の条件が付されたものとする。
3 前項の条件は、銀行法第五十二条の三十八第二項の規定により付された条件とみなす。
4 第一項の場合における銀行法の規定の適用については、同法第五十二条の四十二第四項中「第五十二条の三十六第一項の許可の申請書に申請者が銀行代理業及び銀行代理業に付随する業務以外の業務を営む旨の記載がある場合において、当該申請者が当該許可を受けたときには」とあるのは、「日本郵政株式会社が郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)の施行の日以後引き続いて行う業務として同法第三十二条第二項に規定する合併計画において定められたもののうちに銀行代理業及び銀行代理業に付随する業務以外の業務がある場合においては」とする。
(銀行持株会社の認可に関する特例)
第三十三条 日本郵政株式会社は、実施計画の認可を受けたときは、施行日において、銀行法第五十二条の十七第一項の認可を受けたものとみなす。
2 前項の認可は、日本郵政株式会社が、郵便貯金銀行を子会社とする銀行持株会社(銀行法第二条第十三項に規定する銀行持株会社をいう。以下同じ。)である場合には、同法第五十二条の十第一号に掲げる基準に適合しなければならない旨の条件が付されたものとする。
3 前項の条件は、銀行法第五十四条第一項の規定により付された条件とみなす。
(銀行法の特例に係る届出に関する特例)
第三十四条 日本郵政株式会社は、施行日において、施行日以後引き続いて行う業務として合併計画において定められたもののうち、第四十七条後段に規定する他の業務について、同条後段の規定による届出をしたものとみなす。
第三十五条 日本郵政株式会社は、施行日において、その子会社として合併計画において定められたものについて、第四十八条後段の規定による届出をしたものとみなす。
第三十六条 日本郵政株式会社は、施行日において、日本郵政株式会社がその子会社と合算して基準議決権数(第四十九条第一項に規定する基準議決権数をいう。)を超えて保有する国内の会社として合併計画において定められたものについて、同項後段の規定による届出をしたものとみなす。
(銀行窓口業務契約及び保険窓口業務契約に係る届出に関する特例)
第三十七条 日本郵政株式会社は、施行日において、新日本郵政株式会社法第九条の規定の例による届出に必要な事項として合併計画において定められたものについて、同条の規定による届出をしたものとみなす。
(生命保険募集人の登録に関する特例)
第三十八条 日本郵政株式会社は、実施計画の認可を受けたときは、施行日において、この法律の施行の際現に郵便局株式会社の所属保険会社等(保険業法第二条第二十四項に規定する所属保険会社等をいう。以下同じ。)である生命保険会社及び外国生命保険会社等(同条第八項に規定する外国生命保険会社等をいう。)を所属保険会社等として保険業法第二百七十六条の登録を受けたものとみなす。
(保険持株会社の認可に関する特例)
第三十九条 日本郵政株式会社は、実施計画の認可を受けたときは、施行日において、保険業法第二百七十一条の十八第一項の認可を受けたものとみなす。
2 前項の認可は、日本郵政株式会社が、郵便保険会社を子会社とする保険持株会社(保険業法第二条第十六項に規定する保険持株会社をいう。以下同じ。)である場合には、同法第二百七十一条の十一第一号に掲げる基準に適合しなければならない旨の条件が付されたものとする。
3 前項の条件は、保険業法第三百十条第一項の規定により付された条件とみなす。
(保険業法の特例に係る届出に関する特例)
第四十条 日本郵政株式会社は、施行日において、施行日以後引き続いて行う業務として合併計画において定められたもののうち、第五十条後段に規定する他の業務について、同条後段の規定による届出をしたものとみなす。
第四十一条 日本郵政株式会社は、施行日において、その子会社として合併計画において定められたものについて、第五十一条後段の規定による届出をしたものとみなす。
(金融商品仲介業の登録に関する特例)
第四十二条 日本郵政株式会社が施行日以後引き続いて行う業務として合併計画において定められたもののうちにこの法律の施行の際現に郵便局株式会社の所属金融商品取引業者等(金融商品取引法第六十六条の二第一項第四号に規定する所属金融商品取引業者等をいう。以下この条において同じ。)である金融商品取引業者等(金融商品取引法第三十四条に規定する金融商品取引業者等をいう。)を所属金融商品取引業者等として行う金融商品仲介業(金融商品取引法第二条第十一項に規定する金融商品仲介業をいう。)が含まれている場合においては、日本郵政株式会社は、施行日において、当該所属金融商品取引業者等を所属金融商品取引業者等として金融商品取引法第六十六条の登録を受けたものとみなす。
(損害保険代理店の登録に関する特例)
第四十三条 日本郵政株式会社が施行日以後引き続いて行う業務として合併計画において定められたもののうちにこの法律の施行の際現に郵便局株式会社の所属保険会社等である損害保険会社(保険業法第二条第四項に規定する損害保険会社をいう。)又は外国損害保険会社等(同条第九項に規定する外国損害保険会社等をいう。)を所属保険会社等として行う保険募集(同条第二十六項に規定する保険募集をいう。)が含まれている場合においては、日本郵政株式会社は、施行日において、当該所属保険会社等を所属保険会社等として保険業法第二百七十六条の登録を受けたものとみなす。
(業務に係る届出に関する新日本郵政株式会社法の特例)
第四十四条 日本郵政株式会社は、施行日において、新日本郵政株式会社法第五条第二項第三号に掲げる業務及びこれに附帯する業務並びに同条第三項に規定する業務であって、施行日以後引き続いて行う業務として合併計画において定められたものについて、同条第四項の規定による届出をしたものとみなす。
(郵便局の設置に係る届出に関する新日本郵政株式会社法の特例)
第四十五条 日本郵政株式会社は、施行日において、新日本郵政株式会社法第七条第二項各号に掲げる事項として合併計画において定められたものについて、同項の規定による届出をしたものとみなす。
(銀行代理業の変更の届出に関する特例)
第四十六条 郵便貯金銀行を所属銀行とする銀行法第五十二条の五十八第二項に規定する銀行代理業再委託者である郵便局株式会社の再委託を施行日前に受けていた同項に規定する銀行代理業再受託者であって郵便窓口業務等委託法第四条第一項に規定する受託者に該当する者は、日本郵政株式会社を代理人として、銀行法第五十二条の三十九第一項又は第二項の規定による届出(第二十六条の規定による合併に伴って変更が必要となる事項として内閣府令で定めるものに係るものに限る。)をすることができる。この場合において、同法第五十二条の三十九第一項中「その日から二週間以内に」とあるのは「郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)の施行の日から二月以内に」と、同条第二項中「あらかじめ」とあるのは「郵政改革法の施行の日から二月以内に」とする。
第三節 業務等に関する特例
(銀行法の特例)
第四十七条 日本郵政株式会社が郵便貯金銀行を子会社とする銀行持株会社である場合には、銀行法第五十二条の二十一第一項の規定は、日本郵政株式会社については、適用しない。この場合において、日本郵政株式会社は、同項に規定する他の業務を行おうとするときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第四十八条 日本郵政株式会社が郵便貯金銀行を子会社とする銀行持株会社である場合には、銀行法第五十二条の二十三及び第五十二条の二十三の二の規定は、日本郵政株式会社については、適用しない。この場合において、日本郵政株式会社は、子会社を設立しようとするとき、又は他の会社を子会社としようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第四十九条 日本郵政株式会社が郵便貯金銀行を子会社とする銀行持株会社である場合には、銀行法第五十二条の二十四の規定は、日本郵政株式会社又はその子会社については、適用しない。この場合において、日本郵政株式会社は、国内の会社(銀行並びに同法第五十二条の二十三第一項第一号から第五号まで、第十号及び第十二号に掲げる会社並びに前条後段の規定による届出に係る子会社を除く。以下この項において同じ。)の議決権(株式会社にあっては、株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法第八百七十九条第三項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この条において同じ。)については、日本郵政株式会社の子会社と合算して、その基準議決権数(当該国内の会社の総株主又は総出資者の議決権に百分の十五を乗じて得た議決権の数をいう。)を超える議決権を取得し、又は保有しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
2 銀行法第二条第十一項の規定は、前項の場合において日本郵政株式会社又はその子会社が取得し、又は保有する議決権について準用する。
(保険業法の特例)
第五十条 日本郵政株式会社が郵便保険会社を子会社とする保険持株会社である場合には、保険業法第二百七十一条の二十一第一項の規定は、日本郵政株式会社については、適用しない。この場合において、日本郵政株式会社は、同項に規定する他の業務を行おうとするときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第五十一条 日本郵政株式会社が郵便保険会社を子会社とする保険持株会社である場合には、保険業法第二百七十一条の二十二の規定は、日本郵政株式会社については、適用しない。この場合において、日本郵政株式会社は、子会社を設立しようとするとき、又は他の会社を子会社としようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
(内閣府令への委任)
第五十二条 第四十七条から前条までに規定するもののほか、これらの規定による届出に関する手続その他これらの規定を実施するために必要な事項は、内閣府令で定める。
(旧法の効力)
第五十三条 日本郵政株式会社については、整備法第一条の規定による廃止前の郵政民営化法(以下「旧法」という。)第五章第四節、第六十一条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)、第六十三条第一項、第六十四条から第六十九条まで及び第百八十五条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、再編準備期間(附則第二号に掲げる規定の施行の日(以下「第二号施行日」という。)から施行日の前日までの期間をいう。以下同じ。)中、なおその効力を有する。この場合において、旧法第六十一条第二号中「又は郵便保険会社の株式を処分するまでの間における当該株式の保有及び」とあるのは、「及び郵便保険会社が発行する株式の引受け及び保有並びに」とする。
2 前項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧法の規定の失効前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
3 日本郵政株式会社については、旧法第四十五条の規定は、なおその効力を有する。
第五章 郵便貯金銀行
(銀行業の免許に関する特例)
第五十四条 郵便貯金銀行は、第二号施行日において、銀行法第四条第一項の免許を受けたものとみなす。
(金融商品取引業務の登録に関する特例)
第五十五条 郵便貯金銀行は、第二号施行日において、金融商品取引法第三十三条の二の登録を受けたものとみなす。
2 郵便貯金銀行は、第二号施行日から二月以内に、金融商品取引法第三十三条の三第一項各号に掲げる事項を記載した書類及び同条第二項各号に掲げる書類を内閣総理大臣に提出しなければならない。
3 内閣総理大臣は、前項に規定する書類の提出があったときは、当該書類に記載された金融商品取引法第三十三条の三第一項各号に掲げる事項及び同法第三十三条の四第一項第二号に掲げる事項を金融機関登録簿に登録するものとする。
(確定拠出年金運営管理業の登録に関する特例)
第五十六条 郵便貯金銀行は、第二号施行日において、確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第八十八条第一項の登録を受けたものとみなす。
2 郵便貯金銀行は、第二号施行日から二月以内に、確定拠出年金法第八十九条第一項各号に掲げる事項を記載した書類及び同条第二項の書類を内閣総理大臣及び厚生労働大臣に提出しなければならない。
3 内閣総理大臣及び厚生労働大臣は、前項に規定する書類の提出があったときは、当該書類に記載された確定拠出年金法第八十九条第一項各号に掲げる事項及び同法第九十条第一項第二号に掲げる事項を確定拠出年金運営管理機関登録簿に登録するものとする。
(旧法の効力)
第五十七条 郵便貯金銀行については、旧法第百七条から第百九条まで、第百十条第一項から第五項まで、第百十一条(第五項を除く。)、第百十七条、第百十八条、第百十九条(第二項を除く。)、第百二十一条第一項及び第二項、第百二十四条、第百二十五条並びに第百八十五条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、再編準備期間中、なおその効力を有する。この場合において、旧法第百七条第一号イ中「他の金融機関等との間の競争関係に影響を及ぼす事情、郵便貯金銀行の経営状況その他の事情」とあるのは「郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第三条の基本理念にのっとり、同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び郵便貯金銀行の経営状況」と、旧法第百十条第五項及び第百十一条第四項中「次に掲げる事情を考慮し、郵便貯金銀行と他の金融機関等との間の適正な競争関係」とあるのは「郵政改革法第三条の基本理念に照らして、同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性」とする。
2 前項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧法の規定の失効前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
3 郵便貯金銀行については、旧法第百一条第一項(銀行法第八条第一項の規定に係るものに限る。)、第百二十二条第一項、第百七十五条第二項並びに第百七十九条第六項及び第十六項の規定は、なおその効力を有する。この場合において、次の表の上欄に掲げる旧法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第百二十二条第一項第一号イ |
第百六十二条第一項第二号ニ |
郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)第一条の規定による廃止前の郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号。ロにおいて「旧法」という。)第百六十二条第一項第二号ニ |
第百二十二条第一項第一号ロ |
第百六十二条第一項第二号ニ |
旧法第百六十二条第一項第二号ニ |
第百七十九条第六項 |
郵便貯金銀行 |
郵便貯金銀行(郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第二条第三号に規定する郵便貯金銀行をいう。第十六項において同じ。) |
|
事業年度 |
事業年度(法人税法第十三条及び第十四条に規定する事業年度をいう。) |
|
法人税法 |
同法 |
第百七十九条第十六項 |
連結事業年度 |
連結事業年度(同法第十五条の二に規定する連結事業年度をいう。) |
(郵便貯金銀行の業務等の届出)
第五十八条 郵便貯金銀行は、第六十三条第一項の規定の例により、施行日前に、郵便貯金銀行及びその子会社が行う業務の内容及び方法を定め、内閣総理大臣及び総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の規定による届出については、第六十三条第二項及び第六十四条(第一項第二号を除く。)の規定を準用する。
第六章 郵便保険会社
(生命保険業免許に関する特例)
第五十九条 郵便保険会社は、第二号施行日において、保険業法第三条第四項の免許を受けたものとみなす。
(旧法の効力)
第六十条 郵便保険会社については、旧法第百三十七条、第百三十八条第一項から第四項まで、第百三十九条(第五項を除く。)、第百四十五条、第百四十六条、第百四十七条(第二項を除く。)、第百四十八条、第百五十条第一項及び第二項、第百五十二条、第百五十三条並びに第百八十五条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、再編準備期間中、なおその効力を有する。この場合において、次の表の上欄に掲げる旧法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第百三十七条第一号イ |
他の生命保険会社との間の競争関係に影響を及ぼす事情、郵便保険会社の経営状況その他の事情 |
郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第三条の基本理念にのっとり、同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び郵便保険会社の経営状況 |
第百三十七条第三号イ及び第四号イ |
他の生命保険会社との間の競争関係に影響を及ぼす事情、郵便保険会社の経営状況その他の事情 |
郵政改革法第三条の基本理念にのっとり、同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び郵便保険会社の経営状況 |
第百三十八条第四項及び第百三十九条第四項 |
次に掲げる事情を考慮し、郵便保険会社と他の生命保険会社との適正な競争関係 |
郵政改革法第三条の基本理念に照らして、同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性 |
2 前項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧法の規定の失効前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
3 郵便保険会社については、旧法第百七十九条第九項、第十一項、第十二項、第十九項、第二十一項、第二十二項及び第二十四項から第二十六項までの規定は、なおその効力を有する。この場合において、次の表の上欄に掲げる同条の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第九項 |
前項 |
郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)第一条の規定による廃止前の郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号。以下この条において「旧法」という。)第百七十九条第八項 |
|
第十八項 |
旧法第百七十九条第十八項 |
|
郵便保険会社 |
郵便保険会社(郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第二条第四号に規定する郵便保険会社をいう。以下この条において同じ。) |
|
簡易生命保険価格変動準備金の金額 |
旧法第百七十九条第八項に規定する簡易生命保険価格変動準備金の金額 |
第十一項 |
前項 |
旧法第百七十九条第十項 |
|
第二十項 |
旧法第百七十九条第二十項 |
|
再保険契約 |
再保険契約(旧法第百六十二条第一項第二号ロの再保険の契約をいう。以下この条において同じ。) |
第十二項 |
第八項 |
旧法第百七十九条第八項 |
|
第十八項 |
旧法第百七十九条第十八項 |
|
第十項 |
旧法第百七十九条第十項 |
|
第二十項 |
旧法第百七十九条第二十項 |
第十九項 |
前項 |
旧法第百七十九条第十八項 |
|
第八項 |
旧法第百七十九条第八項 |
|
簡易生命保険価格変動準備金の金額 |
旧法第百七十九条第十八項に規定する簡易生命保険価格変動準備金の金額 |
第二十一項 |
前項 |
旧法第百七十九条第二十項 |
|
第十項 |
旧法第百七十九条第十項 |
第二十二項 |
第十八項 |
旧法第百七十九条第十八項 |
|
第八項 |
旧法第百七十九条第八項 |
|
第二十項 |
旧法第百七十九条第二十項 |
|
第十項 |
旧法第百七十九条第十項 |
第二十四項 |
第百六十五条第一項 |
旧法第百六十五条第一項 |
第二十六項 |
第八項の |
旧法第百七十九条第八項の |
|
第十八項の |
旧法第百七十九条第十八項の |
|
第十項 |
旧法第百七十九条第十項 |
|
第二十項 |
旧法第百七十九条第二十項 |
4 郵便保険会社については、旧法第百四十八条の規定は、施行日以後郵便保険会社が関連保険会社でなくなるまでの間、なおその効力を有する。この場合において、同条中「次に掲げる情報」とあるのは、「第一号に掲げる情報その他の郵政改革法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第六十二条第四項の規定によりなおその効力を有するものとされる郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)第一条の規定による廃止前の郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号)第百五十八条第一項の規定を機構が遵守するために必要な情報として内閣府令・総務省令で定める情報」とする。
(郵便保険会社の業務等の届出)
第六十一条 郵便保険会社は、第六十六条第一項の規定の例により、施行日前に、郵便保険会社及びその子会社が行う業務の内容及び方法を定め、内閣総理大臣及び総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の規定による届出については、第六十六条第二項及び第六十七条(第一項第二号を除く。)の規定を準用する。
第七章 独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構
第六十二条 機構については、旧法第百五十五条(第二号を除く。)、第百五十八条第一項及び第二項並びに第百五十九条第一項及び第三項の規定は、再編準備期間中、なおその効力を有する。この場合において、旧法第百五十五条第一号中「第百六十二条第一項第二号イ」とあるのは「郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)第一条の規定による廃止前の郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号。第三号において「旧法」という。)第百六十二条第一項第二号イ」と、同条第三号中「第百六十二条第一項第二号ハ」とあるのは「旧法第百六十二条第一項第二号ハ」とする。
2 機構については、旧法第百五十五条(第二号に係る部分に限る。)、第百五十六条第二項、第百六十条及び第百七十六条の規定は、なおその効力を有する。この場合において、次の表の上欄に掲げる旧法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第百五十五条第二号 |
第百六十二条第一項第二号ロ |
郵政改革法及び日本郵政株式会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成二十二年法律第▼▼▼号)第一条の規定による廃止前の郵政民営化法(平成十七年法律第九十七号。以下「旧法」という。)第百六十二条第一項第二号ロ |
第百五十六条第二項 |
前項 |
旧法第百五十六条第一項 |
第百六十条 |
第百六十二条第一項第二号ロ |
旧法第百六十二条第一項第二号ロ |
第百七十六条 |
第百六十二条第一項第二号ニ |
旧法第百六十二条第一項第二号ニ |
第百七十六条第一号 |
第百六十二条第三項第一号 |
旧法第百六十二条第三項第一号 |
第百七十六条第二号 |
第百六十二条第三項第三号 |
旧法第百六十二条第三項第三号 |
3 機構については、旧法第百五十九条第一項の規定は、施行日以後郵便貯金銀行が関連銀行でなくなるまでの間、なおその効力を有する。この場合において、同項中「次に掲げる情報」とあるのは、「第一号及び第三号に掲げる情報その他の日本郵政株式会社法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第十条第一項の規定を郵便貯金銀行が遵守するために必要な情報として内閣府令・総務省令で定める情報」とする。
4 機構については、旧法第百五十八条第一項及び第百五十九条第三項の規定は、施行日以後郵便保険会社が関連保険会社でなくなるまでの間、なおその効力を有する。この場合において、旧法第百五十八条第一項中「次の各号に掲げる額が、当該各号に定める額」とあるのは「郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第百二号)第二条の規定による廃止前の簡易生命保険法(昭和二十四年法律第六十八号。以下この項において「旧簡易生命保険法」という。)第八条に規定する簡易生命保険の種類、旧簡易生命保険契約(旧簡易生命保険法第三条に規定する簡易生命保険契約をいう。以下同じ。)の内容その他の事情を勘案して政令で定めるところにより算定した旧簡易生命保険契約に係る保険金額、保険料の額又は年金の年額のそれぞれの合計額が、日本郵政株式会社法(平成二十二年法律第▼▼▼号)第十一条第一項の政令で定める額を勘案してそれぞれの合計額について政令で定める額」と、旧法第百五十九条第三項中「次に掲げる情報」とあるのは「第一号に掲げる情報その他の日本郵政株式会社法第十一条第一項の規定を郵便保険会社が遵守するために必要な情報として内閣府令・総務省令で定める情報」とする。
第八章 関連銀行
(届出)
第六十三条 関連銀行は、日本郵政株式会社に銀行窓口業務(新日本郵政株式会社法第二条第一項に規定する銀行窓口業務をいう。)を行わせる前に、内閣府令・総務省令で定めるところにより、当該関連銀行及びその子会社が行う業務の内容及び方法を定め、内閣総理大臣及び総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の規定により届け出た事項は、次の各号のいずれにも適合するものでなければならない。
一 関連銀行の業務のうち、銀行法第十条第一項第一号に掲げる業務(外貨預金の受入れその他の政令で定める業務に限る。)、同項第二号に掲げる業務(預金者等(同法第二条第五項に規定する預金者等をいう。以下この号において同じ。)に対する当該預金者等の預金等(同法第十二条の二第一項に規定する預金等をいう。)を担保とする資金の貸付けその他の内閣府令・総務省令で定める業務を除く。)その他第八条及び第十二条の規定の趣旨を勘案して内閣府令・総務省令で定める業務に該当するものについて、関連銀行と同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないこと。
二 関連銀行の子会社のうち、銀行法第十六条の二第一項第三号から第六号まで、第八号から第十一号まで又は第十三号に掲げる会社(主として関連銀行のために同条第二項第一号に規定する従属業務を専ら営む会社その他銀行業に付随し、又は関連する業務として内閣府令・総務省令で定める業務を専ら営む会社を除く。)に該当するものが行う業務について、関連銀行と同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないこと。
三 関連銀行が、銀行法第十六条の二第一項第一号、第二号又は第七号に掲げる会社を子会社としていないこと(担保権の実行による株式の取得その他のやむを得ない事由による場合として内閣府令・総務省令で定める場合を除く。)。
3 関連銀行及びその子会社は、第一項の規定により届け出た事項を遵守しなければならない。
(勧告等)
第六十四条 内閣総理大臣又は総務大臣は、次に掲げる事由があるときは、関連銀行に対し、必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。
一 前条第一項の規定により関連銀行が届け出た事項が同条第二項各号のいずれかに適合していないこと。
二 関連銀行又はその子会社が前条第三項の規定に違反し、又は違反するおそれがあること。
2 内閣総理大臣又は総務大臣は、前項の規定による勧告をしようとするときは、あらかじめ、委員会の意見を聴かなければならない。
3 内閣総理大臣又は総務大臣は、第一項の規定による勧告をしたときは、その旨を公表しなければならない。
4 内閣総理大臣又は総務大臣は、前条の規定の施行に必要な限度において、関連銀行に対し、その業務又は財産の状況に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
5 次の各号に掲げる大臣は、前各項の規定による権限を単独で行使したときは、速やかに、その結果を当該各号に定める大臣に通知するものとする。
一 内閣総理大臣 総務大臣
二 総務大臣 内閣総理大臣
(関連銀行に係る特定日以後の規定の不適用)
第六十五条 第十八条第一項第一号イ及びハ並びに第二号(前条第二項に係る部分に限る。)並びに前二条の規定は、関連銀行に係る特定日以後は、適用しない。
第九章 関連保険会社
(届出)
第六十六条 関連保険会社は、日本郵政株式会社に保険窓口業務(新日本郵政株式会社法第二条第二項に規定する保険窓口業務をいう。)を行わせる前に、内閣府令・総務省令で定めるところにより、当該関連保険会社及びその子会社が行う業務の内容及び方法を定め、内閣総理大臣及び総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 前項の規定により届け出た事項は、次の各号のいずれにも適合するものでなければならない。
一 関連保険会社の業務のうち、保険の種類(保険金の支払の事由が複数あるときの当該保険金の支払の事由の組合せその他政令で定める保険の種類の細目を含む。以下この号において同じ。)のうち政令で定めるもの以外の保険の種類の保険の引受け、保険料として収受した金銭その他の資産の保険契約者に対する資金の貸付けその他の内閣府令・総務省令で定める方法以外の方法による運用及び保険業法第九十七条の規定により行う業務以外の業務に該当するものについて、関連保険会社と同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないこと。
二 関連保険会社の子会社のうち、保険業法第百六条第一項第三号から第七号まで、第九号から第十二号まで又は第十四号に掲げる会社(主として関連保険会社のために同条第二項第一号に規定する従属業務を専ら営む会社その他生命保険業に付随し、又は関連する業務として内閣府令・総務省令で定める業務を専ら営む会社を除く。)に該当するものが行う業務について、関連保険会社と同種の業務を行う事業者との競争条件の公平性及び利用者への役務の適切な提供を阻害するおそれがないこと。
三 関連保険会社が、保険業法第百六条第一項第一号から第二号の二まで又は第八号に掲げる会社を子会社としていないこと(担保権の実行による株式の取得その他のやむを得ない事由による場合として内閣府令・総務省令で定める場合を除く。)。
3 関連保険会社及びその子会社は、第一項の規定により届け出た事項を遵守しなければならない。
(勧告等)
第六十七条 内閣総理大臣又は総務大臣は、次に掲げる事由があるときは、関連保険会社に対し、必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。
一 前条第一項の規定により関連保険会社が届け出た事項が同条第二項各号のいずれかに適合していないこと。
二 関連保険会社又はその子会社が前条第三項の規定に違反し、又は違反するおそれがあること。
2 内閣総理大臣又は総務大臣は、前項の規定による勧告をしようとするときは、あらかじめ、委員会の意見を聴かなければならない。
3 内閣総理大臣又は総務大臣は、第一項の規定による勧告をしたときは、その旨を公表しなければならない。
4 内閣総理大臣又は総務大臣は、前条の規定の施行に必要な限度において、関連保険会社に対し、その業務又は財産の状況に関し報告又は資料の提出を求めることができる。
5 次の各号に掲げる大臣は、前各項の規定による権限を単独で行使したときは、速やかに、その結果を当該各号に定める大臣に通知するものとする。
一 内閣総理大臣 総務大臣
二 総務大臣 内閣総理大臣
(関連保険会社に係る特定日以後の規定の不適用)
第六十八条 第十八条第一項第一号ロ及びニ並びに第二号(前条第二項に係る部分に限る。)並びに前二条の規定は、関連保険会社に係る特定日以後は、適用しない。
第十章 雑則
(権限の委任)
第六十九条 内閣総理大臣は、この法律の規定による権限(政令で定めるものを除く。)を金融庁長官に委任する。
2 金融庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
(政令への委任)
第七十条 この法律に定めるもののほか、この法律の規定によりなおその効力を有するものとされる旧法の規定の技術的読替えその他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
第十一章 罰則
第七十一条 第五十五条第二項に規定する書類を提出せず、又は同項に規定する書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして同項に規定する書類を提出した者は、一年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第七十二条 第五十六条第二項に規定する書類を提出せず、又は同項に規定する書類に記載すべき事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして同項に規定する書類を提出した者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第七十三条 第六十四条第四項(第五十八条第二項において準用する場合を含む。)又は第六十七条第四項(第六十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした場合には、その違反行為をした郵便貯金銀行、郵便保険会社、関連銀行又は関連保険会社の取締役、執行役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)、監査役又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
第七十四条 法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、その法人の業務に関し、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して当該各号に定める罰金刑を科する。
一 第七十一条 二億円以下の罰金刑
二 前二条 各本条の罰金刑
第七十五条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、関連銀行又は関連保険会社の取締役、会計参与若しくはその職務を行うべき社員、監査役、執行役又は支配人は、百万円以下の過料に処する。
一 第二十八条の規定による命令に違反したとき。
二 第四十七条後段、第四十八条後段、第四十九条第一項後段、第五十条後段又は第五十一条後段の規定による届出を行わず、又は虚偽の届出を行ったとき。
三 第六十三条第一項の規定に違反して、同項の届出を行わず、又は虚偽の届出を行ったとき。
四 第六十六条第一項の規定に違反して、同項の届出を行わず、又は虚偽の届出を行ったとき。
附 則
この法律は、平成二十四年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一章、第二章、第四章第一節、第四十六条、第十章及び第十一章の規定 この法律の公布の日
二 第五十三条、第五章(第五十八条を除く。)、第六章(第六十条第四項及び第六十一条を除く。)並びに第六十二条第一項及び第二項の規定 この法律の公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日
三 第三章、第五十八条及び第六十一条の規定 この法律の公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
理 由
郵政改革について、その基本的な理念及び方針並びに国等の責務を定めるとともに、郵政事業の実施主体の再編成、当該再編成後の実施主体に関して講ずる措置その他郵政改革の実施に必要な事項を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。