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第二〇四回

閣第一二号

   日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案

 (日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律の一部改正)

第一条 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律(平成十年法律第百三十六号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項第一号中「附則第七条」を「附則第九条」に改め、同項第三号中「附則第十条」を「附則第十二条」に改める。

  第七条中「附則第十一条」を「附則第十三条」に改める。

  第十三条第三項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

 3 機構は、当分の間、機構法第十三条及び前二項に規定する業務のほか、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構に対し、本州と四国を連絡する鉄道施設であって国土交通大臣が定めるものの改修に必要な資金に充てるための資金の交付を行うことができる。

  第二十一条第一項中「(以下「特例業務」という。)」を削り、「特例業務と」を「当該業務と」に、「特例業務の」を「当該業務の」に改める。

  第二十六条中「特例業務」を「第十三条第一項及び第二項に規定する業務」に改める。

  第二十七条の見出しを「(特例業務勘定等)」に改め、同条第一項中「特例業務に」を「第十三条第一項から第三項までに規定する業務(以下「特例業務」という。)に」に改め、同条に次の一項を加える。

 4 機構は、機構法第十七条第一項及び第一項の規定にかかわらず、旧事業団法附則第九条第二項第一号に規定する鉄道施設の改修に要する費用に充てるため、国土交通大臣の承認を受けた金額を特例業務勘定から建設勘定(機構法第十七条第二項に規定する建設勘定をいう。附則第八条において同じ。)に繰り入れることができる。

  第二十八条第一項中「及び第二項」を「から第三項まで」に、「第十三条第三項」を「第十三条第四項」に、「第十三条並びに」を「第十三条及び」に改め、同条に次の一項を加える。

 3 前条第四項の規定による繰入れが行われる場合には、機構法第二十五条第二号中「又は第二項」とあるのは「若しくは第二項又は日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律(以下「債務等処理法」という。)第二十七条第四項」と、機構法第三十一条第一号中「この法律」とあるのは「この法律又は債務等処理法」とする。

  附則第四条第一項中「並びに第十三条第一項及び第二項に規定する業務」を「及び特例業務」に改め、同項第一号中「北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社の」を「旅客会社(旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項に規定する旅客会社をいう。以下同じ。)の」に、「北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社が」を「当該旅客会社が」に改め、同項第三号中「北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社」を「旅客会社」に改める。

  附則第五条の見出しを「(機構の行う会社等への助成金の交付等の業務)」に改め、同条第一項を次のように改める。

   機構は、令和十三年三月三十一日までの間、機構法第十三条に規定する業務並びに特例業務及び前条第一項に規定する業務のほか、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律第一条第三項に規定する会社(以下「会社」という。)の経営基盤の強化を図るため、次の業務を行うことができる。

  一 会社及び鉄道施設等(鉄道事業法(昭和六十一年法律第九十二号)第二条第一項に規定する鉄道事業の用に供する施設、設備又は車両をいう。以下この号において同じ。)を旅客会社に貸し付ける者に対し、老朽化した鉄道施設等の更新その他の鉄道施設等の整備に必要な資金に充てるための助成金の交付を行うこと。

  二 会社に対し、当該会社の生産性の向上に資する施設等(施設、設備、機器、装置又はプログラム(情報処理の促進に関する法律(昭和四十五年法律第九十号)第二条第二項に規定するプログラムをいう。)をいう。)の整備(これに関する調査を含む。)及び管理に必要な資金を出資すること。

  三 会社に対し、第十三条第二項の規定による貸付金又は日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律(令和三年法律第▼▼▼号)第一条の規定による改正前の附則第五条第一項の規定による貸付金に係る債権の全部又は一部を出資すること。

  附則第五条第五項中「業務及び」を「業務並びに」に、「附則第五条第一項の」を「附則第五条第一項第一号及び第二号の」に改める。

  附則中第十一条を第十三条とし、第七条から第十条までを二条ずつ繰り下げる。

  附則第六条第一項中「(機構法第十七条第二項に規定する建設勘定をいう。以下この条において同じ。)」を削り、同条第三項中「平成三十三年三月三十一日」を「令和十三年三月三十一日」に改め、同条を附則第八条とし、附則第五条の次に次の二条を加える。

  (機構の行う利子補給金の支給の業務)

 第六条 機構は、機構法第十三条に規定する業務並びに特例業務並びに附則第四条第一項及び前条第一項に規定する業務のほか、国土交通大臣が指定する金融機関が行う会社の経営基盤の強化に必要な資金の貸付け(令和三年四月一日から令和十三年三月三十一日までの間に締結した契約に基づくものに限る。)について、当該金融機関に対し、利子補給金を支給することができる。

 2 機構は、前項に規定する業務を行おうとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。

 3 第一項に規定する業務に関する経理は、第二十七条第一項の規定にかかわらず、特例業務勘定において行うものとする。

 4 国土交通大臣は、第二項の規定による認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。

 5 第一項の規定により同項に規定する業務が行われる場合には、機構法第十九条第一項第一号中「業務」とあるのは「業務並びに日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律(以下「債務等処理法」という。)附則第六条第一項に規定する業務」と、機構法第三十一条第一号中「この法律」とあるのは「この法律又は債務等処理法」と、同条第二号中「第十三条」とあるのは「第十三条及び債務等処理法附則第六条第一項」とする。

  (機構の行う会社の土地の取得等の業務)

 第七条 機構は、機構法第十三条に規定する業務並びに特例業務並びに附則第四条第一項及び第五条第一項並びに前条第一項に規定する業務のほか、次の業務を行うことができる。

  一 令和十三年三月三十一日までの間、会社の所有する土地のうち日本国有鉄道改革法第二十二条の規定により承継されたものであって、当該会社の事業の用に供されていないものの取得を行うこと。

  二 当分の間、前号の規定により取得した土地の処分を行うこと。

  三 当分の間、前号の業務を効果的に推進するため同号の土地に係る宅地の造成及びこれに関連する施設の整備並びに当該宅地及び施設の管理及び譲渡を行うこと。

 2 機構は、前項第一号の業務を行おうとするときは、国土交通大臣の認可を受けなければならない。

 3 第一項に規定する業務に関する経理は、第二十七条第一項の規定にかかわらず、特例業務勘定において行うものとする。

 4 国土交通大臣は、第二項の規定による認可をしようとするときは、財務大臣に協議しなければならない。

 5 第一項の規定により同項に規定する業務が行われる場合には、第十四条中「という。)」とあるのは「という。)並びに附則第七条第一項第二号及び第三号の業務」と、「、資産処分業務」とあるのは「、資産処分業務並びに同項第二号及び第三号の業務」と、第二十九条中「場合」とあるのは「場合及び附則第七条第五項の規定により読み替えて適用する場合」と、通則法第三十条第二項第六号中「供しようとするとき」とあるのは「供しようとするとき(日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律(平成十年法律第百三十六号。以下「債務等処理法」という。)附則第七条第一項の規定により同項第二号及び第三号の業務を行う場合を除く。)」と、通則法第四十八条ただし書中「供するとき」とあるのは「供するとき並びに債務等処理法附則第七条第一項の規定により同項第二号及び第三号の業務を行う場合」と、機構法第十条第一項第四号中「販売」とあるのは「販売、土地の売買」と、機構法第十九条第一項第一号中「業務」とあるのは「業務並びに日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律(以下「債務等処理法」という。)附則第七条第一項に規定する業務」と、機構法第三十一条第一号中「この法律」とあるのは「この法律又は債務等処理法」と、同条第二号中「第十三条」とあるのは「第十三条及び債務等処理法附則第七条第一項」とする。

 (旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律の一部改正)

第二条 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。

  第五条第一項中「第十五条」を「第十六条」に、「第二十条第二号」を「第二十一条第二号」に改める。

  第十二条第三項ただし書及び第四項中「会社」を「旅客会社」に改める。

  第二十一条を第二十二条とする。

  第二十条第八号中「第十三条第二項」を「第十四条第二項」に改め、同条を第二十一条とする。

  第十九条中「第十四条第一項」を「第十五条第一項」に改め、同条を第二十条とする。

  第十八条第一項中「第十六条第一項」を「第十七条第一項」に改め、同条を第十九条とし、第十七条を第十八条とする。

  第十六条の前の見出しを削り、同条第一項中「賄賂」を「賄賂」に改め、同条を第十七条とし、同条の前に見出しとして「(罰則)」を付する。

  第十五条を第十六条とし、第十四条を第十五条とし、第十三条を第十四条とし、第十二条の次に次の一条を加える。

  (旅客会社による関係地方公共団体への協力)

 第十三条 旅客会社は、関係地方公共団体が当該旅客会社の営む鉄道事業に係る路線の利用の促進又は利用者の利便の向上に関する事業であつて当該旅客会社の経営基盤の強化に資するものを実施するときは、これに協力しなければならない。

  附則第十三条の見出しを「(旅客会社による特別債券の引受け)」に改め、同条第一項中「北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社」を「旅客会社」に改め、「平成十年法律第百三十六号」の下に「。以下「債務等処理法」という。」を加え、同条第二項中「北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社」を「旅客会社」に改め、同条の次に次の二条を加える。

  (旅客会社の基金に係る資産からの貸付け)

 第十四条 旅客会社は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構から、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法(平成十四年法律第百八十号)附則第十一条第一項第六号の規定による長期借入金の借入れの申込みを受けたときは、基金に係る資産のうち国土交通省令で定めるものから貸付けを行うものとする。

  (会社法の特例)

 第十五条 会社は、債務等処理法附則第五条第一項第二号及び第三号の規定による出資を受けるため株式を発行するときは、会社法第四百四十五条第二項の規定にかかわらず、当該出資された額の二分の一を超える額を資本金として計上しないことができる。この場合において、同条第一項中「この法律」とあるのは、「この法律又は旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)」とする。

 (独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法の一部改正)

第三条 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法(平成十四年法律第百八十号)の一部を次のように改正する。

  第十七条に次の二項を加える。

 7 機構は、第一項の規定にかかわらず、全国新幹線鉄道整備法第四条第一項に規定する建設線の全部又は一部の区間の営業の開始により当該建設線に係る同法第六条第一項に規定する営業主体がその全部又は一部を廃止しようとする鉄道事業に係る路線の全部又は一部の区間において新たに他の者が鉄道事業を開始しようとする場合において、当該建設線に係る建設工事の工期が遅延したことに起因して生じた事態に対処するため、第十三条第一項第九号に掲げる業務として当該他の者に対する地域公共交通の活性化及び再生に関する法律第二十九条の二第一項第一号の規定による出資を行うときは、当該出資に要する費用に相当する金額を建設勘定から第一項第三号に掲げる業務に係る勘定に繰り入れるものとする。

 8 機構は、第一項の規定にかかわらず、前項の出資に基づいて取得した株式の全部又は一部を処分したときは、当該株式の処分により生じた収入の額(当該株式の取得に要した費用の額を超える額がある場合には、その額を除く。)に相当する金額を第一項第三号に掲げる業務に係る勘定から建設勘定に繰り入れるものとする。

  附則第十一条第一項中第六号を第八号とし、第五号の次に次の二号を加える。

  六 附則第三条第十一項の規定による繰入れに必要な費用に充てるとともにその利子に係る収入による旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項に規定する旅客会社の経営の安定を図るため、当該旅客会社から長期借入金を借り入れること。

  七 前号の規定による長期借入金の償還及び当該長期借入金に係る利子の支払を行うこと。

  附則第十一条第二項第一号中「及び第二項」を「から第三項まで並びに附則第七条第一項第二号及び第三号」に改め、同項第三号中「附則第四条第一項第二号」の下に「及び第六条第一項」を加え、同項第四号中「令和三年三月三十一日」を「令和十三年三月三十一日」に改め、「附則第五条第一項」の下に「及び第七条第一項第一号」を加え、同条中第十項を第十一項とし、同条第九項中「及び第五号の業務並びに」を「から第七号までの業務及び」に改め、「から第四号まで」の下に「及び第七号」を加え、「附則第十一条第九項」を「附則第十一条第十項」に改め、同項を同条第十項とし、同条第八項の次に次の一項を加える。

 9 第一項第六号の規定による長期借入金の利率、償還期間及び償還方法は、旅客会社の経営状況、市場金利の動向その他の事情を勘案して国土交通大臣が定める。

  附則第十三条中第二号を第三号とし、第一号の次に次の一号を加える。

  二 附則第十一条第九項の規定により同項の長期借入金の利率、償還期間及び償還方法を定めようとするとき。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、令和三年四月一日から施行する。ただし、附則第三条及び第五条第二項の規定については、公布の日から施行する。

 (罰則に関する経過措置)

第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要となる経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (検討)

第四条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定について、その施行の状況等を勘案しつつ検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (外国船舶製造事業者による船舶の不当廉価建造契約の防止に関する法律の一部改正)

第五条 外国船舶製造事業者による船舶の不当廉価建造契約の防止に関する法律(平成八年法律第七十一号。次項において「不当廉価建造契約防止法」という。)の一部を次のように改正する。

  附則第二条のうち独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法附則第十一条第九項の改正規定中「附則第十一条第九項」を「附則第十一条第十項」に改める。

2 不当廉価建造契約防止法の施行の日がこの法律の施行の日前である場合には、前項の規定は、適用しない。


     理 由

 北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社並びに日本貨物鉄道株式会社の経営基盤の強化を図るため、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の業務について、これらの会社に対する助成金の交付に係る業務の期限の延長及び出資に係る業務の追加等のこれらの会社への支援措置を拡充すること等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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