衆議院

メインへスキップ



第二〇八回

衆第四八号

   政治資金規正法及び租税特別措置法の一部を改正する法律案

 (政治資金規正法の一部改正)

第一条 政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)の一部を次のように改正する。

  第九条第一項第一号中「すべて」を「全て」に改め、同号ロ中「第二十二条の六第二項」を「第二十二条の五第二項」に、「、当該」を「並びに当該」に改め、「並びに当該寄附をした者が第二十二条の五第一項本文に規定する者であつて同項ただし書に規定するものであるときはその旨」を削り、同号ニ中「第二十二条の六第二項」を「第二十二条の五第二項」に改め、同項第二号中「すべて」を「全て」に改める。

  第十二条第一項第一号中「すべて」を「全て」に改め、同号ロ中「、当該」を「並びに当該」に改め、「並びに当該寄附をした者が第二十二条の五第一項本文に規定する者であつて同項ただし書に規定するものであるときはその旨」を削り、同号ニ中「第二十二条の六第二項」を「第二十二条の五第二項」に改め、同項第二号中「すべて」を「全て」に改める。

  第十六条第一項中「。次項において同じ。」を削り、同条第二項を削る。

  第十八条の二第一項中「、第十六条第二項」を削り、同条第二項中「すべて」を「全て」に、「第十六条第一項」を「第十六条」に改める。

  第十九条の十一第二項中「第十六条第一項」を「第十六条」に、「同項」を「同条」に改める。

  第十九条の十二及び第十九条の十六第二十項中「第十六条第一項」を「第十六条」に改める。

  第二十一条の見出し中「寄附の制限」を「寄附等の禁止」に改め、同条第一項中「並びに第二十一条の三第一項及び第二項」を「及び第二十二条の六の二」に、「職員団体をいう。第三項」を「職員団体をいう。同項」に改め、「、政党及び政治資金団体以外の者に対しては」を削り、「政治活動に関する寄附」の下に「又は政治資金パーティーの対価の支払」を加え、同条第二項中「寄附」の下に「及び政治資金パーティーの対価の支払」を加え、同条第三項中「(政党及び政治資金団体に対するものを除く。)」を「又は政治資金パーティーの対価の支払」に改め、同条第四項を削る。

  第二十一条の三の見出し中「寄附」を「個人の寄附」に改め、同条第一項中「政党及び政治資金団体に対してされる」を「個人のする」に、「各号の」を「各号に掲げる」に、「掲げる額を」を「定める額を」に改め、同項各号を次のように改める。

  一 政党及び政治資金団体に対してする寄附 二千万円

  二 政党及び政治資金団体以外の者に対してする寄附 千万円

  第二十一条の三第二項及び第三項を削り、同条第四項中「第一項及び」を削り、同項を同条第二項とし、同条第五項を削る。

  第二十二条第一項中「五千万円」を「三千万円」に改める。

  第二十二条の三の前の見出し及び同条を削る。

  第二十二条の二の見出し中「寄附」を「寄附等」に改め、同条中「及び第二項若しくは第三項」を削り、「前条第一項」を「第二十二条第一項」に改め、「される寄附」の下に「又は政治資金パーティーの対価の支払」を加え、同条に次の一項を加え、同条を第二十二条の三とする。

 2 何人も、前条の規定に違反してされる政治資金パーティーの対価の支払を受けてはならない。

  第二十二条の次に次の一条を加える。

  (一の政治資金パーティーに係る対価の支払の制限)

 第二十二条の二 何人も、一の政治資金パーティーにつき、百五十万円を超えて、政治資金パーティーの対価の支払をしてはならない。

  第二十二条の四を削る。

  第二十二条の五に見出しとして「(外国人等からの寄附等の受領の禁止)」を付し、同条第一項中「保有していたもの」の下に「。次項において同じ。」を加え、同項ただし書中「すべて」を「全て」に改め、同条第二項を次のように改め、同条を第二十二条の四とする。

 2 外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である団体その他の組織がする政治資金パーティーの対価の支払についても、前項と同様とする。

  第二十二条の六に見出しとして「(本人の名義以外の名義等による寄附等の制限)」を付し、同条第一項中「政治活動に関する寄附」の下に「又は政治資金パーティーの対価の支払」を加え、同条第三項中「寄附」の下に「又は政治資金パーティーの対価の支払」を加え、同条を第二十二条の五とし、第二十二条の六の二を第二十二条の六とし、同条の次に次の一条を加える。

  (雇用関係の不当利用等による寄附等の制限)

 第二十二条の六の二 会社、労働組合、職員団体その他の団体は、その役職員又は構成員に対し、雇用その他の関係を不当に利用して、又は政治団体の会費の額に相当する額の金銭を支払うことを約束して、政治団体の構成員となることを勧誘し、かつ、当該政治団体をして、政治活動に関する寄附又は政治資金パーティーの対価の支払をさせてはならない。

  第二十二条の七の見出し中「寄附のあつせん」を「寄附のあつせん等」に改め、同条第一項中「係る寄附のあつせん」の下に「又は政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」を、「当該寄附のあつせん」の下に「又は対価の支払のあつせん」を加え、同条第二項中「寄附のあつせん」の下に「又は政治資金パーティーの対価の支払のあつせん」を、「、寄附」の下に「又は対価の支払」を、「当該寄附」の下に「又は対価として支払われる金銭等」を加える。

  第二十二条の八の見出し中「関する制限」を「係る告知」に改め、同条第一項を削り、同条第二項を同条第一項とし、同条第三項及び第四項を削り、同条第五項中「第二項」を「前項」に改め、同項を同条第二項とする。

  第二十四条中「一に」を「いずれかに」に、「違反行為」を「各号に定める行為」に、「禁錮」を「禁錮」に改め、同条第四号及び第五号中「第十六条第一項」を「第十六条」に改める。

  第二十六条中「一に」を「いずれかに」に、「違反行為」を「各号に定める行為」に、「禁錮」を「禁錮」に改め、同条第一号中「及び第二項若しくは第三項」を削り、「寄附」の下に「又は対価の支払」を加え、同条第二号中「寄附」の下に「又は対価の支払」を加え、同条第三号中「第二十二条の二」を「第二十二条の三第一項」に改め、「寄附」の下に「又は対価の支払」を加える。

  第二十六条の二中「一に」を「いずれかに」に、「禁錮」を「禁錮」に改め、同条第一号及び第二号を次のように改める。

  一 国から補助金、負担金、利子補給金その他の給付金(試験研究、調査又は災害復旧に係るものその他性質上利益を伴わないもの及び政党助成法(平成六年法律第五号)第三条第一項の規定による政党交付金(同法第二十七条第一項の規定による特定交付金を含む。)を除く。第三号において同じ。)の交付の決定(利子補給金に係る契約の承諾の決定を含む。同号において同じ。)を受けた会社その他の法人(以下この条において「国からの給付金交付法人」という。)であつて、当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間に第二十一条第一項の規定に違反して政治活動に関する寄附又は政治資金パーティーの対価の支払(地方公共団体の議会の議員若しくは長に係る公職の候補者、これらの者に係る資金管理団体又はこれらの者に係る第三条第一項第二号若しくは第三号ロの規定に該当する政治団体に対してする政治活動に関する寄附及び政治資金パーティーの対価の支払を除く。以下この条において「国政関連寄附等」という。)をしたものの役職員としてこれらの行為をした者

  二 国から資本金、基本金その他これらに準ずるものの全部又は一部の出資又は拠出を受けている会社その他の法人(以下この条において「国出資法人」という。)であつて、第二十一条第一項の規定に違反して国政関連寄附等をしたものの役職員としてその行為をした者

  第二十六条の二第五号及び第六号を削り、同条第四号中「第二十二条の六第一項」を「第二十二条の五第一項」に改め、「寄附」の下に「又は対価の支払」を加え、「当該違反行為」を「これらの行為」に改め、同号を同条第十号とし、同条第三号中「第二十二条の三第六項、第二十二条の五第一項又は第二十二条の六第三項」を「第二十二条の四又は第二十二条の五第三項」に改め、「寄附」の下に「又は対価の支払」を加え、「当該違反行為」を「これらの行為」に改め、同号を同条第九号とし、同条第二号の次に次の六号を加える。

  三 地方公共団体から補助金、負担金、利子補給金その他の給付金の交付の決定を受けた会社その他の法人(以下この条において「地方公共団体からの給付金交付法人」という。)であつて、当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間に第二十一条第一項の規定に違反して当該地方公共団体の議会の議員若しくは長に係る公職の候補者、これらの者に係る資金管理団体又はこれらの者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対する政治団体に対してする政治活動に関する寄附又は政治資金パーティーの対価の支払(以下この条において「地方政治関連寄附等」という。)をしたものの役職員としてこれらの行為をした者

  四 地方公共団体から資本金、基本金その他これらに準ずるものの全部又は一部の出資又は拠出を受けている会社その他の法人(以下この条において「地方公共団体出資法人」という。)であつて、第二十一条第一項の規定に違反して地方政治関連寄附等をしたものの役職員としてその行為をした者

  五 国からの給付金交付法人(当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間にあるものに限る。)であることを知りながら第二十一条第三項の規定に違反して当該国からの給付金交付法人に対し国政関連寄附等をすることを勧誘し若しくは要求し、又は地方公共団体からの給付金交付法人(当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間にあるものに限る。)であることを知りながら同項の規定に違反して当該地方公共団体からの給付金交付法人に対し地方政治関連寄附等をすることを勧誘し若しくは要求した者(団体にあつては、その役職員又は構成員としてこれらの行為をした者)

  六 国出資法人であることを知りながら第二十一条第三項の規定に違反して当該国出資法人に対し国政関連寄附等をすることを勧誘し若しくは要求し、又は地方公共団体出資法人であることを知りながら同項の規定に違反して当該地方公共団体出資法人に対し地方政治関連寄附等をすることを勧誘し若しくは要求した者(団体にあつては、その役職員又は構成員としてこれらの行為をした者)

  七 国からの給付金交付法人のする国政関連寄附等(当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間にするものに限る。)であること又は地方公共団体からの給付金交付法人のする地方政治関連寄附等(当該給付金の交付の決定の通知を受けた日から同日後一年を経過する日(当該給付金の交付の決定の全部の取消しがあつたときは、当該取消しの通知を受けた日)までの間にするものに限る。)であることを知りながら、第二十二条の三第一項の規定に違反してこれらの寄附又は政治資金パーティーの対価の支払を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員としてこれらの行為をした者)

  八 国出資法人のする国政関連寄附等であること又は地方公共団体出資法人のする地方政治関連寄附等であることを知りながら、第二十二条の三第一項の規定に違反してこれらの寄附又は政治資金パーティーの対価の支払を受けた者(団体にあつては、その役職員又は構成員としてこれらの行為をした者)

  第二十六条の三中「一に」を「いずれかに」に改め、「該当する者」の下に「(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該各号に定める行為をした者)」を加え、同条第一号を次のように改める。

  一 第二十二条の二の規定に違反して対価の支払をした者

  第二十六条の三第二号を削り、同条第三号中「第二十二条の八第一項」を「第二十二条の三第二項」に改め、「(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)」を削り、同号を同条第二号とし、同条第四号中「第二十二条の八第二項」を「第二十二条の八第一項」に改め、「(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)」を削り、同号を同条第三号とし、同条第五号を削る。

  第二十六条の四中「一に」を「いずれかに」に、「禁錮」を「禁錮」に改め、同条第一号中「寄附のあつせん」の下に「又は対価の支払のあつせん」を加え、「当該違反行為」を「これらの行為」に改め、同条第二号を削り、同条第三号を同条第二号とし、同条第四号中「当該違反行為」を「その行為」に改め、同号を同条第三号とする。

  第二十六条の五中「次の各号の一に該当する」を「第二十二条の七第二項の規定に違反して寄附又は対価として支払われる金銭等を集めた」に、「当該違反行為」を「これらの行為」に改め、同条各号を削る。

  第二十八条の二中「第二十六条の二第三号、第二十六条の三第二号及び第二十六条の四第三号」を「第二十六条の二第七号から第九号まで及び第二十六条の四第二号」に、「第二十二条の六第四項」を「第二十二条の五第四項」に改める。

  第三十三条の二第一項中「地方自治法」の下に「(昭和二十二年法律第六十七号)」を加え、同項第一号中「第二十二条の六第五項(第二十二条の六の二第五項」を「第二十二条の五第五項(第二十二条の六第五項」に改める。

 (租税特別措置法の一部改正)

第二条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第四十一条の十八第一項中「又は第二号に掲げる団体」を「若しくは第二号に掲げる団体又は第三号若しくは第四号に掲げる団体のうち同法第十九条第二項に規定する資金管理団体であるもの」に、「第四号ロ」を「同号ロ」に改め、同条第二項中「又は第二号に掲げる団体」を「若しくは第二号に掲げる団体又は同項第三号若しくは第四号に掲げる団体のうち政治資金規正法第十九条第二項に規定する資金管理団体であるもの」に、「政治資金規正法」を「同法」に、「残額)を」を「残額。以下この項において「特定控除額」という。)を」に、「その超える金額の百分の三十に相当する」を「次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める」に改め、「の百分の二十五に相当する金額」の下に「(当該金額が一万円から特定控除額を控除した金額を超えない場合は、当該控除して得た金額。以下この項において同じ。)」を加え、同項に次の各号を加える。

  一 その年中に支出した政党等に対する寄附金の額の合計額が一万円以下である場合 当該政党等に対する寄附金の額の合計額から特定控除額を控除した金額

  二 その年中に支出した政党等に対する寄附金の額の合計額が一万円を超え五万円以下である場合 次に掲げる金額の合計額

   イ 一万円から特定控除額を控除した金額

   ロ 当該政党等に対する寄附金の額の合計額から一万円を控除した金額の百分の五十に相当する金額

  三 その年中に支出した政党等に対する寄附金の額の合計額が五万円を超える場合 次に掲げる金額の合計額

   イ 三万円から特定控除額を控除した金額

   ロ 当該政党等に対する寄附金の額の合計額から五万円を控除した金額の百分の三十に相当する金額

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、令和六年一月一日から施行する。

 (会計帳簿等に関する経過措置)

第二条 第一条の規定による改正後の政治資金規正法(以下この条及び附則第四条において「新政治資金規正法」という。)第九条第一項第一号ロ及び第十二条第一項第一号ロ(新政治資金規正法第十七条第一項の規定によりその例によることとされる場合を含む。)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に政治団体が受ける寄附について適用し、施行日前に政治団体が受けた寄附については、なお従前の例による。

第三条 施行日の前日までに第一条の規定による改正前の政治資金規正法第十六条第二項の規定により保存すべき期間が満了していない同項に規定する文書については、同項の規定は、なおその効力を有する。

 (政治資金パーティーの対価の支払に関する経過措置)

第四条 新政治資金規正法第二十一条の規定は、施行日以後に開催される政治資金パーティーの対価の支払で施行日以後にされるものについて適用する。

 (租税特別措置法の一部改正に伴う経過措置)

第五条 第二条の規定による改正後の租税特別措置法第四十一条の十八の規定は、令和六年分以後の所得税について適用し、令和五年分以前の所得税については、なお従前の例による。

 (罰則に関する経過措置)

第六条 施行日前にした行為及び附則第二条の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (検討)

第七条 この法律の施行後、個人のする政治活動に関する寄附の普及、拡大等の状況を勘案し、政党交付金の総額の削減について検討が行われるものとする。

 (政治資金規正法の一部を改正する法律の一部改正)

第八条 政治資金規正法の一部を改正する法律(平成六年法律第四号)の一部を次のように改正する。

  附則第九条及び第十条を次のように改める。

 第九条及び第十条 削除

 (地方自治法の一部改正)

第九条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。

  別表第一政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)の項中「第二十二条の六第五項(第二十二条の六の二第五項」を「第二十二条の五第五項(第二十二条の六第五項」に改める。


     理 由

 政治に対する国民の信頼を確立し、広く国民によって支えられる政治を実現するため、会社その他の団体の政治活動に関する寄附及び政治資金パーティーの対価の支払の全面禁止並びに個人のする政治活動に関する寄附に係る税額控除の拡充等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


   本案施行に要する費用

 本案施行による減収見込額は、平年度約百五十八億円である。

衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.