衆議院

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第二〇八回

閣第四八号

   電気通信事業法の一部を改正する法律案

 電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)の一部を次のように改正する。

 目次中「電気通信事業者」を「電気通信事業者等」に改める。

 第一条中「かんがみ」を「鑑み」に、「利用者」を「利用者等」に改める。

 第二条第五号中「第十六条第一項」の下に「(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加え、同条に次の一号を加える。

 七 利用者 次のイ又はロに掲げる者をいう。

  イ 電気通信事業者又は第百六十四条第一項第三号に掲げる電気通信事業(以下「第三号事業」という。)を営む者との間に電気通信役務の提供を受ける契約を締結する者その他これに準ずる者として総務省令で定める者

  ロ 電気通信事業者又は第三号事業を営む者から電気通信役務(これらの者が営む電気通信事業に係るものに限る。)の提供を受ける者(イに掲げる者を除く。)

 第七条中「ものとして総務省令で定める」を「次に掲げる」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 電話に係る電気通信役務であつて総務省令で定めるもの(以下「第一号基礎的電気通信役務」という。)

 二 高速度データ伝送電気通信役務(その一端が利用者の電気通信設備と接続される伝送路設備及びこれと一体として設置される電気通信設備であつて、符号、音響又は影像を高速度で送信し、及び受信することが可能なもの(専らインターネットへの接続を可能とする電気通信役務を提供するために設置される電気通信設備として総務省令で定めるものを除く。)を用いて他人の通信を媒介する電気通信役務をいう。第百十条の五第一項において同じ。)であつて総務省令で定めるもの(以下「第二号基礎的電気通信役務」という。)

 第十二条の二第四項第二号ロ中「第三十三条第一項の総務省令で定める区域ごとに、」及び「(電気通信事業者との間に電気通信役務の提供を受ける契約を締結する者をいう。以下同じ。)」を削り、「当該区域内」を「その伝送路設備が設置される都道府県の区域内」に改め、「占める」の下に「割合として第三十三条第一項の総務省令で定める方法により算定した」を加え、「当該区域において」を削り、「これと一体として」を「当該伝送路設備を用いる電気通信役務を提供するために」に改め、同号ニ中「この号」を「このニ」に改める。

 第十三条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。第百八十六条第一号を除き、以下同じ。)」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 第九条の登録を受けた者が第百六十四条第一項第三号の規定により新たに指定をされた場合において、当該指定により第十条第一項第三号の事項に変更が生じたときにおける前項の規定の適用については、同項中「を変更しようとするときは」とあるのは、「に変更が生じたときは、第百六十四条第一項第三号の規定により新たに指定をされた日から一月以内に」とする。

 第十六条第一項第四号中「第四十四条第一項の」を「第四十四条第一項に規定する」に改め、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。第百八十五条第一号を除き、以下同じ。)」に、「同項第一号」を「第一項第一号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 電気通信事業者以外の者が第百六十四条第一項第三号の規定により新たに指定をされた場合における前項の規定の適用については、同項中「その旨」とあるのは、「第百六十四条第一項第三号の規定により新たに指定をされた日から一月以内に、その旨」とする。

 第十六条に次の一項を加える。

6 第一項の届出をした者が第百六十四条第一項第三号の規定により新たに指定をされた場合において、当該指定により第一項第三号の事項に変更が生じたときにおける第四項の規定の適用については、同項中「を変更しようとするときは」とあるのは、「に変更が生じたときは、第百六十四条第一項第三号の規定により新たに指定をされた日から一月以内に」とする。

 第二章第三節の節名中「電気通信事業者」を「電気通信事業者等」に改める。

 第十九条の見出し中「契約約款」を「届出契約約款」に改め、同条第一項中「除く」の下に「。第三項及び第二十五条第二項において同じ」を加え、同条第二項中「届け出た契約約款」の下に「(以下「届出契約約款」という。)」を、「ときは、」の下に「当該届出をした」を加え、「提供する当該」を「提供する」に、「当該契約約款」を「当該届出契約約款」に改め、同条第三項中「第一項の規定により契約約款で定めるべき料金その他の提供条件については、同項の規定により届け出た契約約款」を「次の各号のいずれかに該当する場合を除き、届出契約約款に定める料金その他の提供条件」に改め、同項ただし書を削り、同項に次の各号を加える。

 一 次項の規定により届出契約約款に定める当該基礎的電気通信役務の料金を減免する場合

 二 当該基礎的電気通信役務(第二号基礎的電気通信役務に限る。)の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある場合

 第十九条第四項中「第一項の規定により届け出た契約約款」を「届出契約約款」に改める。

 第二十条第一項中「第二十五条第二項」を「第二十五条第三項」に改め、同条第二項中「含む」の下に「。次項、次条第二項及び第百八十八条第二号において同じ」を加え、同条第三項中「(次項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を削り、「ときは、」の下に「当該届出をした」を加え、「提供する当該」を「提供する」に改め、同条第四項中「する。」」を「する」」に、「。」とする」を「」とする」に改め、同条第五項中「当該指定電気通信役務の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同項ただし書を削り、同項に次の各号を加える。

 一 次項の規定により保障契約約款に定める当該指定電気通信役務の料金を減免する場合

 二 当該指定電気通信役務の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある場合

 第二十一条第二項中「電気通信事業者は、」の下に「その提供する」を加え、「(同条第四項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を削り、同条第五項中「第十九条第一項の規定により届け出た契約約款」を「届出契約約款」に改める。

 第二十三条の見出し中「契約約款」を「届出契約約款」に改め、同条第一項中「第十九条第一項又は第二十条第一項(同条第四項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)の規定により届け出た契約約款」を「届出契約約款若しくは保障契約約款」に改める。

 第二十四条第一号中イを削り、ロをイとし、ハをロとする。

 第二十五条第一項中「基礎的電気通信役務」を「第一号基礎的電気通信役務」に改め、「おける」の下に「当該」を加え、同条第二項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 第二号基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者は、当該第二号基礎的電気通信役務の提供の相手方と料金その他の提供条件について別段の合意がある場合を除き、正当な理由がなければ、その業務区域における届出契約約款に定める料金その他の提供条件による当該第二号基礎的電気通信役務の提供を拒んではならない。

 第二十六条の二第一項中「及び次条」を「並びに次条第一項及び第五項」に改める。

 第二十六条の三第一項中「第二十七条の二第一号」を「第二十七条の二(第一号に係る部分に限る。以下この項において同じ。)」に、「同号」を「第二十七条の二」に改め、同条第三項及び第四項中「利用者」を「当該契約の解除をした者」に改める。

 第二十七条の三第二項第一号中「次号」の下に「、第二十七条の十二」を、「第二十九条第二項」の下に「、第三十九条の三第二項」を、「第七十三条の四」の下に「、第百二十一条第二項」を加える。

 第二十七条の四の次に次の八条を加える。

 (特定利用者情報を適正に取り扱うべき電気通信事業者の指定)

第二十七条の五 総務大臣は、総務省令で定めるところにより、内容、利用者の範囲及び利用状況を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が大きいものとして総務省令で定める電気通信役務を提供する電気通信事業者を、特定利用者情報(当該電気通信役務に関して取得する利用者に関する情報であつて次に掲げるものをいう。以下同じ。)を適正に取り扱うべき電気通信事業者として指定することができる。

 一 通信の秘密に該当する情報

 二 利用者(第二条第七号イに掲げる者に限る。)を識別することができる情報であつて総務省令で定めるもの(前号に掲げるものを除く。)

 (情報取扱規程)

第二十七条の六 前条の規定により指定された電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、特定利用者情報の適正な取扱いを確保するため、次に掲げる事項に関する規程(以下「情報取扱規程」という。)を定め、当該指定の日から三月以内に、総務大臣に届け出なければならない。

 一 特定利用者情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該特定利用者情報の安全管理に関する事項

 二 特定利用者情報の取扱いを第三者に委託する場合における当該委託を受けた者に対する監督に関する事項

 三 第二十七条の八第一項に規定する情報取扱方針の策定及び公表に関する事項

 四 第二十七条の九の規定による評価に関する事項

 五 その他総務省令で定める事項

2 前条の規定により指定された電気通信事業者は、情報取扱規程を変更したときは、遅滞なく、変更した事項を総務大臣に届け出なければならない。

 (情報取扱規程の変更命令等)

第二十七条の七 総務大臣は、特定利用者情報の適正な取扱いを確保するため必要があると認めるときは、第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者に対し、当該電気通信事業者が前条各項の規定により届け出た情報取扱規程を変更すべきことを命ずることができる。

2 総務大臣は、第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者が情報取扱規程を遵守していないと認めるときは、当該電気通信事業者に対し、利用者の利益を保護するために必要な限度において、情報取扱規程を遵守すべきことを命ずることができる。

 (情報取扱方針)

第二十七条の八 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、特定利用者情報の取扱いの透明性を確保するため、次に掲げる事項に関する方針(次項及び次条第二項において「情報取扱方針」という。)を定め、当該指定の日から三月以内に、公表しなければならない。

 一 取得する特定利用者情報の内容に関する事項

 二 特定利用者情報の利用の目的及び方法に関する事項

 三 特定利用者情報の安全管理の方法に関する事項

 四 利用者からの苦情又は相談に応ずる営業所、事務所その他の事業場の連絡先に関する事項

 五 その他総務省令で定める事項

2 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、情報取扱方針を変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 (特定利用者情報の取扱状況の評価等)

第二十七条の九 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、毎事業年度、特定利用者情報の取扱いの状況について評価を実施しなければならない。

2 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、前項の規定による評価の結果に基づき、必要があると認めるときは、情報取扱規程又は情報取扱方針を変更しなければならない。

 (特定利用者情報統括管理者)

第二十七条の十 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、第二十七条の六第一項各号に掲げる事項に関する業務を統括管理させるため、当該指定の日から三月以内に、事業運営上の重要な決定に参画する管理的地位にあり、かつ、利用者に関する情報の取扱いに関する一定の実務の経験その他の総務省令で定める要件を備える者のうちから、総務省令で定めるところにより、特定利用者情報統括管理者を選任しなければならない。

2 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、特定利用者情報統括管理者を選任し、又は解任したときは、総務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を総務大臣に届け出なければならない。

 (特定利用者情報統括管理者等の義務)

第二十七条の十一 特定利用者情報統括管理者は、誠実にその職務を行わなければならない。

2 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者は、利用者の利益の保護に関し、特定利用者情報統括管理者のその職務を行う上での意見を尊重しなければならない。

 (情報送信指令通信に係る通知等)

第二十七条の十二 電気通信事業者又は第三号事業を営む者(内容、利用者の範囲及び利用状況を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が少なくないものとして総務省令で定める電気通信役務を提供する者に限る。)は、その利用者に対し電気通信役務を提供する際に、当該利用者の電気通信設備を送信先とする情報送信指令通信(利用者の電気通信設備が有する情報送信機能(利用者の電気通信設備に記録された当該利用者に関する情報を当該利用者以外の者の電気通信設備に送信する機能をいう。以下この条において同じ。)を起動する指令を与える電気通信の送信をいう。以下この条において同じ。)を行おうとするときは、総務省令で定めるところにより、あらかじめ、当該情報送信指令通信が起動させる情報送信機能により送信されることとなる当該利用者に関する情報の内容、当該情報の送信先となる電気通信設備その他の総務省令で定める事項を当該利用者に通知し、又は当該利用者が容易に知り得る状態に置かなければならない。ただし、当該情報が次に掲げるものである場合は、この限りでない。

 一 当該電気通信役務において送信する符号、音響又は影像を当該利用者の電気通信設備の映像面に適正に表示するために必要な情報その他の利用者が電気通信役務を利用する際に送信をすることが必要なものとして総務省令で定める情報

 二 当該電気通信事業者又は第三号事業を営む者が当該利用者に対し当該電気通信役務を提供した際に当該利用者の電気通信設備に送信した識別符号(電気通信事業者又は第三号事業を営む者が、電気通信役務の提供に際し、利用者を他の者と区別して識別するために用いる文字、番号、記号その他の符号をいう。)であつて、当該情報送信指令通信が起動させる情報送信機能により当該電気通信事業者又は第三号事業を営む者の電気通信設備を送信先として送信されることとなるもの

 三 当該情報送信指令通信が起動させる情報送信機能により送信先の電気通信設備に送信されることについて当該利用者が同意している情報

 四 当該情報送信指令通信が次のいずれにも該当する場合には、当該利用者がイに規定する措置の適用を求めていない情報

  イ 利用者の求めに応じて次のいずれかに掲げる行為を停止する措置を講じていること。

   (1) 当該情報送信指令通信が起動させる情報送信機能により行われる利用者に関する情報の送信

   (2) 当該情報送信指令通信が起動させる情報送信機能により送信された利用者に関する情報の利用

  ロ イに規定する措置、当該措置に係る利用者の求めを受け付ける方法その他の総務省令で定める事項について利用者が容易に知り得る状態に置いていること。

 第二十八条中「第八条第二項の規定により電気通信業務の一部を停止したとき、又は電気通信業務に関し通信の秘密の漏えいその他総務省令で定める重大な事故が生じたときは」を「次に掲げる場合には」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 第八条第二項の規定により電気通信業務の一部を停止したとき。

 二 電気通信業務に関し次に掲げる事故が生じたとき。

  イ 通信の秘密の漏えい

  ロ 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者にあつては、特定利用者情報(同条第二号に掲げる情報であつて総務省令で定めるものに限る。)の漏えい

  ハ その他総務省令で定める重大な事故

 第二十八条に次の一項を加える。

2 電気通信事業者は、前項第二号イからハまでに掲げる事故が生ずるおそれがあると認められる事態として総務省令で定めるものが生じたと認めたときは、その旨をその理由又は原因とともに、遅滞なく、総務大臣に報告しなければならない。

 第二十九条第一項第四号中「基礎的電気通信役務」の下に「(届出契約約款に定める料金その他の提供条件により提供されるものに限る。)」を加え、同条第二項第一号中「又は第二十七条の四」を「、第二十七条の四又は第二十七条の十二」に改め、同項に次の二号を加える。

 三 第二十七条の五の規定により指定された電気通信事業者が第二十七条の八又は第二十七条の九の規定に違反したとき 当該電気通信事業者

 四 第三号事業を営む者が第二十七条の十二の規定に違反したとき 当該第三号事業を営む者

 第三十三条第一項中「、全国の区域を分けて電気通信役務の利用状況及び都道府県の区域を勘案して総務省令で定める区域ごとに」を削り、「当該区域内」を「その伝送路設備が設置される都道府県の区域内」に改め、「占める」の下に「割合として総務省令で定める方法により算定した」を加え、「当該区域において」を削り、「これと一体として」を「当該伝送路設備を用いる電気通信役務を提供するために」に改め、同条第八項中「ときは、」の下に「当該届出をした」を加え、同条第九項中「受け」を「受け、」に改め、同条第十項中「のその」を「によりその」に改め、同条第十三項中「より、」の下に「当該」を加え、同条第十五項中「その電気通信設備と」の下に「当該」を加え、同条第十六項及び第十七項中「する。」」を「する」」に、「。」とする」を「」とする」に改める。

 第三十八条の二に次の三項を加える。

2 特定卸電気通信役務(第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務のうち、電気通信事業者間の適正な競争関係に及ぼす影響が少ないものとして総務省令で定めるもの以外のものをいう。以下同じ。)を提供する電気通信事業者は、正当な理由がなければ、その業務区域における当該特定卸電気通信役務の提供を拒んではならない。

3 特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者は、当該特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結の申入れを受けた場合において、当該特定卸電気通信役務に関し、当該申入れをした電気通信事業者の負担すべき金額その他の提供の条件について提示をする時までに、当該申入れをした電気通信事業者から、当該提示と併せて当該金額の算定方法その他特定卸電気通信役務の提供に関する契約の締結に関する協議の円滑化に資する事項として総務省令で定める事項を提示するよう求められたときは、正当な理由がなければ、これを拒んではならない。

4 総務大臣は、特定卸電気通信役務を提供する電気通信事業者が前項の規定に違反したときは、当該電気通信事業者に対し、公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる。

 第三十九条中「第三十五条第三項から」を「第三十五条第一項及び第三項から」に、「及び第三十八条第一項」を「並びに第三十八条第一項」に、「第三十五条第三項及び第四項」を「第三十五条第一項中「当該他の電気通信事業者が設置する電気通信回線設備と当該電気通信事業者の電気通信設備との接続」とあるのは「第三十八条の二第二項に規定する特定卸電気通信役務の提供」と、同項並びに同条第三項及び第四項並びに第三十八条第一項中「協定」とあるのは「契約」と、第三十五条第一項中「第三十二条各号に掲げる場合に該当する」とあるのは「同項に規定する正当な理由がある」と、同項及び同条第三項ただし書中「第百五十五条第一項」とあるのは「第百五十六条第二項において準用する第百五十五条第一項」と、同項及び同条第四項」に改め、「及び第四項並びに第三十八条第一項中「協定」とあるのは「契約」と、第三十五条第三項」を削り、「電気通信事業者」を「卸電気通信役務を提供する電気通信事業者」に改め、「、「第百五十五条第一項」とあるのは「第百五十六条第二項において準用する第百五十五条第一項」と」、「第一項又は」及び「第三十九条において準用する」を削り、「、第三十八条第一項中」の下に「「電気通信設備又は電気通信設備設置用工作物(電気通信事業者が電気通信設備を設置するために使用する建物その他の工作物をいう。以下同じ。)の共用」とあるのは「次条第二項に規定する特定卸電気通信役務以外の卸電気通信役務の提供」と、」を加える。

 第三十九条の二第三号中「第三十八条の二」を「第三十八条の二第一項」に改める。

 第四十一条第三項中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に、「基礎的電気通信役務」を「第一号基礎的電気通信役務」に改める。

 第四十二条第五項中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に改める。

 第七十三条の二第一項第五号中「前各号に掲げるもののほか、」を「その他」に改め、同条第二項に次のただし書を加える。

  ただし、総務省令で定める軽微な変更については、この限りでない。

 第百七条第一号中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に、「基礎的電気通信役務」を「第一号基礎的電気通信役務」に改め、同条第二号中「前号」を「前二号」に改め、同号を同条第三号とし、同条第一号の次に次の一号を加える。

 二 第百十条の三第一項の規定により指定された第二種適格電気通信事業者に対し、その全ての担当支援区域(同条第二項に規定する担当支援区域をいい、第二号基礎的電気通信役務(総務省令で定める規模を超える電気通信回線設備を設置して提供するものに限る。)を継続して提供している期間が総務省令で定める期間を超えるものに限る。以下この号において同じ。)における第二号基礎的電気通信役務の提供に要する費用の額が当該全ての担当支援区域における第二号基礎的電気通信役務の提供により生ずる収益の額を上回ると見込まれる場合において、当該上回ると見込まれる額の費用の一部に充てるための交付金(第百十条の二第一項に規定する一般支援区域に係る交付金にあつては、当該交付金の額を算定する年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下この節において同じ。)の前年度の第二号基礎的電気通信役務の提供に要した費用の額が当該前年度の第二号基礎的電気通信役務の提供により生じた収益の額を上回る当該第二種適格電気通信事業者に対して当該上回る額を限度として交付するものに限る。)を交付すること。

 第百八条の見出し中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に改め、同条第一項中「、基礎的電気通信役務」を「、第一号基礎的電気通信役務」に、「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に改め、同項各号及び同条第二項中「基礎的電気通信役務」を「第一号基礎的電気通信役務」に改め、同条第三項及び第四項中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に改め、同条第五項中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に、「指定の」を「規定による指定の」に改める。

 第百九条の見出し中「交付金」を「第一種交付金」に改め、同条第一項中「(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下この節において同じ。)」を削り、「この節において単に「交付金」を「「第一種交付金」に、「交付金の」を「第一種交付金の」に改め、同条第二項中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に、「交付金の額を算定する」を「第一種交付金の額の算定をする」に、「前年度」を「当該算定の前年度」に、「の指定」を「の規定による指定」に、「基礎的電気通信役務」を「第一号基礎的電気通信役務」に改め、同条第四項中「交付金」を「第一種交付金」に改める。

 第百十条の見出し中「負担金」を「第一種負担金」に改め、同条第一項中「支援業務」を「第百七条第一号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。第百十二条第一項において同じ。)」に改め、同項ただし書中「当該事業」を「当該電気通信事業」に、「この節において単に「負担金」を「「第一種負担金」に改め、同項第一号中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に、「指定」を「規定による指定」に、「基礎的電気通信役務」を「第一号基礎的電気通信役務」に改め、同条第二項から第八項までの規定中「負担金」を「第一種負担金」に改める。

 第百十条の次に次の四条を加える。

 (第二号基礎的電気通信役務一般支援区域等の指定)

第百十条の二 総務大臣は、支援機関の指定をしたときは、総務省令で定めるところにより、全国を総務省令で定める地域の単位に分けた区域(以下この項及び次項において「単位区域」という。)のうち次の各号のいずれにも該当するもの(同項各号のいずれにも該当するものを除く。)を第二号基礎的電気通信役務一般支援区域(以下「一般支援区域」という。)として指定することができる。

 一 当該単位区域において第二号基礎的電気通信役務を提供するために通常要すると見込まれる費用の額から当該単位区域において第二号基礎的電気通信役務の提供により通常生ずると見込まれる収益の額を減じた額として総務省令で定める方法により算定した額が零を上回ること。

 二 当該単位区域において現に第二号基礎的電気通信役務(総務省令で定める規模を超える電気通信回線設備を設置して提供するものに限る。)を提供している電気通信事業者(当該単位区域において当該第二号基礎的電気通信役務を継続して提供している期間が総務省令で定める期間を超える者に限る。)の数が一以下であること。

2 総務大臣は、支援機関の指定をしたときは、総務省令で定めるところにより、単位区域のうち次の各号のいずれにも該当するものを第二号基礎的電気通信役務特別支援区域(以下「特別支援区域」という。)として指定することができる。

 一 次のいずれかに該当すること。

  イ 前項第一号の総務省令で定める方法により算定した額が零を上回る場合において、当該上回る額が第二号基礎的電気通信役務の提供を確保することが著しく困難であると見込まれる額として総務省令で定める額以上であること。

  ロ 当該単位区域の地理的条件その他の総務省令で定める事項が第二号基礎的電気通信役務の提供を確保することが著しく困難であると見込まれる場合として総務省令で定める場合に該当すること。

 二 前項第二号に該当すること。

3 総務大臣は、一般支援区域が第一項各号のいずれかに該当しなくなつたとき、又は特別支援区域が前項各号のいずれかに該当しなくなつたときは、総務省令で定めるところにより、その指定を解除するものとする。

4 総務大臣は、一般支援区域若しくは特別支援区域の指定をしたとき、又は当該指定を解除したときは、遅滞なく、その旨を支援機関に通知するとともに、これを公表するものとする。

 (第二種適格電気通信事業者の指定)

第百十条の三 総務大臣は、支援機関及び支援区域(一般支援区域及び特別支援区域をいう。以下この条において同じ。)の指定をしたときは、第二号基礎的電気通信役務を提供する電気通信事業者であつて、次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、第二種適格電気通信事業者として指定することができる。

 一 総務省令で定めるところにより、申請に係る第二号基礎的電気通信役務の提供の業務に関する収支の状況その他総務省令で定める事項を公表していること。

 二 申請に係る第二号基礎的電気通信役務に係る業務区域の範囲が一以上の支援区域(次のいずれにも該当するものに限る。次項において同じ。)の全部を含むこと。

  イ 当該支援区域について他の第二種適格電気通信事業者が次項に規定する担当支援区域の指定をされていないこと。

  ロ 当該支援区域において申請に係る第二号基礎的電気通信役務を提供するために設置する電気通信回線設備の規模が第百七条第二号の総務省令で定める規模を超えること。

2 前項の規定により総務大臣が第二種適格電気通信事業者を指定するときは、併せて、その申請に係る第二号基礎的電気通信役務に係る業務区域の範囲に含まれる支援区域を、当該支援区域ごとに、当該第二種適格電気通信事業者に係る支援区域(以下この条及び次条第三項において「担当支援区域」という。)として指定しなければならない。当該業務区域の範囲に新たな支援区域が含まれることとなつたときも、同様とする。

3 総務大臣は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める担当支援区域の指定を解除するものとする。

 一 担当支援区域に係る支援区域の指定を解除したとき 当該解除に係る担当支援区域

 二 第二種適格電気通信事業者がその担当支援区域について次のイ又はロに該当することとなつたとき 当該イ又はロに定める当該担当支援区域

  イ 当該担当支援区域の全部又は一部がその提供する第二号基礎的電気通信役務に係る業務区域の範囲に含まれないこととなつたとき 当該範囲に含まれないこととなつた当該担当支援区域

  ロ 当該担当支援区域が第一項第二号ロに該当しないこととなつたとき 当該同号ロに該当しないこととなつた当該担当支援区域

 三 第六項の規定により第二種適格電気通信事業者の指定の取消しをしたとき 当該第二種適格電気通信事業者の全ての担当支援区域

4 総務大臣は、第一項の規定による第二種適格電気通信事業者の指定及び第二項前段の規定による当該第二種適格電気通信事業者に係る担当支援区域の指定をしたときは、遅滞なく、その旨を支援機関及び当該第二種適格電気通信事業者に通知するとともに、これを公表するものとする。同項後段の規定による担当支援区域の指定、前項の規定による担当支援区域の指定の解除又は第六項の規定による第二種適格電気通信事業者の指定の取消しをしたときも、同様とする。

5 第十七条第一項の規定による電気通信事業者の地位の承継があつた場合において、当該電気通信事業者が第二種適格電気通信事業者であつたときは、当該電気通信事業者の地位を承継した電気通信事業者は、第二種適格電気通信事業者の地位を承継するものとする。

6 総務大臣は、第二種適格電気通信事業者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は第二種適格電気通信事業者から第一項の規定による指定の取消しの申請があつたときは、その指定を取り消すことができる。

 一 次条第三項又は第四項の規定に違反したとき。

 二 第一項各号のいずれかに適合しなくなつたと認められるとき。

 (第二種交付金の交付)

第百十条の四 支援機関は、年度ごとに、総務省令で定める方法により第百七条第二号の交付金(以下「第二種交付金」という。)の額を算定し、当該第二種交付金の額及び交付方法について総務大臣の認可を受けなければならない。

2 前項の認可の申請は、一般支援区域又は特別支援区域の区分ごとに第二種交付金の額の内訳を明らかにした書類を添えてしなければならない。

3 第二種適格電気通信事業者は、総務省令で定めるところにより、第二種交付金の額の算定をするための資料として、その担当支援区域ごとに、当該算定の前年度における第二号基礎的電気通信役務の提供に要した原価及び第二号基礎的電気通信役務の提供により生じた収益の額その他総務省令で定める事項を支援機関に届け出なければならない。

4 前項の原価は、能率的な経営の下における適正な原価を算定するものとして総務省令で定める方法により算定し、同項の収益は、標準的な料金を設定するとしたならば通常生ずる収益を算定するものとして総務省令で定める方法により算定しなければならない。

5 支援機関は、第一項の認可を受けたときは、総務省令で定めるところにより、第二種交付金の額を公表しなければならない。

 (第二種負担金の徴収)

第百十条の五 支援機関は、年度ごとに、第百七条第二号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。第百十二条第一項において同じ。)に要する費用の全部又は一部に充てるため、高速度データ伝送電気通信役務(総務省令で定めるものを除く。)を提供する電気通信事業者であつて、その事業の規模が政令で定める基準を超えるもの(以下この項において「高速度データ伝送役務提供事業者」という。)から、負担金を徴収することができる。ただし、高速度データ伝送役務提供事業者の前年度における電気通信役務の提供により生じた収益の額(その者が、前年度又はその年度(次項において準用する第百十条第三項の規定による通知を受けるまでの間に限る。)において、他の高速度データ伝送役務提供事業者について合併、分割(電気通信事業の全部を承継させるものに限る。)若しくは相続があつた場合における合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人、分割により当該電気通信事業の全部を承継した法人若しくは相続人又は他の高速度データ伝送役務提供事業者から電気通信事業の全部を譲り受けた者であるときは、合併により消滅した法人、分割をした法人若しくは被相続人又は当該電気通信事業を譲り渡した高速度データ伝送役務提供事業者の前年度における電気通信役務の提供により生じた収益の額を含む。)として総務省令で定める方法により算定した額に対する当該負担金(以下「第二種負担金」という。)の額の割合は、政令で定める割合を超えてはならない。

2 第百十条第二項から第八項までの規定は、第二種負担金について準用する。この場合において、同条第三項中「接続電気通信事業者等」とあるのは「高速度データ伝送役務提供事業者(第百十条の五第一項に規定する高速度データ伝送役務提供事業者をいう。以下この条において同じ。)」と、同条第四項から第八項までの規定中「接続電気通信事業者等」とあるのは「高速度データ伝送役務提供事業者」と読み替えるものとする。

 第百十二条を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  支援機関は、第百七条第一号に掲げる業務に係る経理と同条第二号に掲げる業務に係る経理とを区分して整理しなければならない。

 第百十三条第二項中「交付金」を「第一種交付金及び第二種交付金」に、「負担金」を「第一種負担金及び第二種負担金」に改める。

 第百十六条第二項の表第八十四条第一項の項下欄中「第百十六条第一項において準用する」を削り、同表第八十四条第二項第一号の項下欄中「第百九条第一項」を「この款の規定又は第百九条第一項」に、「、第百十二条」を「(第百十条の五第二項において準用する場合を含む。)、第百十条の四第一項若しくは第五項、第百十二条」に改め、「の規定又は第百十六条第一項において準用するこの款」を削る。

 第百十六条の二第一項第一号中「情報通信ネットワーク又は電磁的方式で作られた記録に係る記録媒体を通じた電子計算機に対する攻撃のうち、送信先の電気通信設備の機能に障害を与える電気通信の送信(当該電気通信の送信を行う指令を与える電気通信の送信を含む。次項第一号イにおいて同じ。)により行われるものをいう。同項」を「次のイ又はロに掲げる行為をいう。次項」に改め、同号に次のように加える。

  イ 情報通信ネットワーク又は電磁的方式で作られた記録に係る記録媒体を通じた電子計算機に対する攻撃のうち、送信先の電気通信設備の機能に障害を与える電気通信の送信(当該電気通信の送信を行う指令を与える電気通信の送信を含む。)により行われるもの(ロ及び次項第一号において「設備攻撃」という。)

  ロ 設備攻撃の送信先となる電気通信設備の探査のうち、電気通信事業者がその業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴(以下単に「通信履歴」という。)の電磁的記録により、設備攻撃に先立つて行われる当該探査を目的とする電気通信の送信(当該電気通信の送信を行う指令を与える電気通信の送信を含む。)であることを合理的に特定できるものとして総務省令で定める電気通信の送信により行われるもの(次項第一号イ(2)及びロ(2)において「攻撃先設備探査」という。)

 第百十六条の二第二項第一号イ中「技術的条件」の下に「(ロにおいて単に「技術的条件」という。)」を加え、「電気通信事業者がその業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴(以下単に「通信履歴」という。)の電磁的記録により送信元の電気通信設備が送信先の電気通信設備の機能に障害を与える電気通信の送信の送信元であることを合理的に特定できるもの」を「次の(1)又は(2)に掲げる行為」に改め、同号イに次のように加える。

   (1) 設備攻撃(電気通信事業者がその業務上記録している通信履歴の電磁的記録により送信元の電気通信設備が前項第一号イに規定する電気通信の送信の送信元であることを合理的に特定できるものに限る。ロ(2)において同じ。)

   (2) 攻撃先設備探査(電気通信事業者がその業務上記録している通信履歴の電磁的記録により送信元の電気通信設備が前項第一号ロの総務省令で定める電気通信の送信の送信元であることを合理的に特定できるものに限る。ロ(2)において同じ。)

 第百十六条の二第二項第一号ロ中「の送信先」を「(イ(1)又は(2)に掲げる行為のうち技術的条件においてその利用者の電気通信設備が行うことを禁止する旨を定めているものに限る。以下このロ((2)を除く。)及び次号ロにおいて同じ。)の送信先」に改め、同号ロ(2)中「(イ」を「(当該送信型対電気通信設備サイバー攻撃が、設備攻撃である場合にはイ((1)に係る部分に限る。)に該当するものに限り、攻撃先設備探査である場合にはイ((2)に係る部分に限る。)」に改める。

 第百十九条第三号中「若しくは第三項」を「、第四項(同条第六項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)若しくは第五項」に改める。

 第百五十六条第一項中「第百五十四条第一項及び第六項並びに前条第一項」を「第百五十四条第一項ただし書及び第六項並びに前条第一項ただし書」に改め、同条第二項中「第百五十四条第一項及び第六項並びに前条第一項」を「第百五十四条第一項ただし書及び第六項並びに前条第一項ただし書」に、「第三十八条第一項」を「第三十五条第一項若しくは第三十八条第一項」に改める。

 第百五十七条の二第一項中「第百六十四条第一項第三号に掲げる電気通信事業(以下「第三号事業」という。)」を「第三号事業」に改め、同項ただし書中「第三項」を「同項」に改める。

 第百六十条第一号中「共用に関する裁定」の下に「、第三十九条において準用する第三十五条第一項の規定による特定卸電気通信役務の提供に関する命令」を、「準用する第三十八条第一項の規定による」の下に「特定卸電気通信役務以外の」を加え、同条第二号中「よる契約約款」を「よる届出契約約款」に改め、「勧告」の下に「、第三十八条の二第四項の規定による業務の改善命令」を加える。

 第百六十一条第一項中「第二十一条第四項」の下に「、第二十七条の七」を、「第三十五条第一項」の下に「(第三十九条において準用する場合を含む。)」を、「含む。)」の下に「、第三十八条の二第四項」を加える。

 第百六十四条第一項第三号中「ドメイン名電気通信役務」を「次に掲げる電気通信役務(ロ及びハに掲げる電気通信役務にあつては、当該電気通信役務を提供する者として総務大臣が総務省令で定めるところにより指定する者により提供されるものに限る。)」に改め、同号に次のように加える。

  イ ドメイン名電気通信役務

  ロ 検索情報電気通信役務

  ハ 媒介相当電気通信役務

 第百六十四条第二項に次の二号を加える。

 四 検索情報電気通信役務 入力された検索情報(検索により求める情報をいう。以下この号において同じ。)に対応して当該検索情報が記録されたウェブページのドメイン名その他の所在に関する情報を出力する機能を有する電気通信設備を他人の通信の用に供する電気通信役務のうち、その内容、利用者の範囲及び利用状況を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が大きいものとして総務省令で定める電気通信役務

 五 媒介相当電気通信役務 その記録媒体(当該記録媒体に記録された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を記録し、又はその送信装置(当該送信装置に入力された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を入力する電気通信を不特定の者から受信し、これにより当該記録媒体に記録され、又は当該送信装置に入力された情報を不特定の者の求めに応じて送信する機能を有する電気通信設備を他人の通信の用に供する電気通信役務のうち、その内容、利用者の範囲及び利用状況を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が大きいものとして総務省令で定める電気通信役務

 第百六十四条第三項中「第百五十七条の二」を「第二十七条の十二、第二十九条第二項(第四号に係る部分に限る。)、第百五十七条の二、第百六十六条第一項、第百六十七条の二、第百八十六条(第三号中第二十九条第二項に係る部分に限る。)及び第百八十八条(第十七号中第百六十六条第一項に係る部分に限る。)」に改める。

 第百六十五条第二項ただし書中「第二十五条まで」の下に「、第二十七条の五から第二十七条の十二まで」を加える。

 第百六十六条第一項中「、電気通信事業者」の下に「、第三号事業を営む者」を、「(電気通信事業者」の下に「又は第三号事業を営む者」を加え、同条第七項中「含む」の下に「。次項において同じ」を加え、同条第八項中「(第三項及び第六項において準用する場合を含む。)」及び「(第五項及び第六項において準用する場合を含む。)」を削る。

 第百六十九条第一号中「適格電気通信事業者」を「第一種適格電気通信事業者」に、「交付金」を「第一種交付金」に、「負担金」を「第一種負担金」に改め、「徴収方法の認可」の下に「、第百十条の三第一項の規定による第二種適格電気通信事業者の指定、第百十条の四第一項の規定による第二種交付金の額及び交付方法の認可、第百十条の五第二項において準用する第百十条第二項の規定による第二種負担金の額及び徴収方法の認可」を加え、同条第二号中「第三十条第一項」を「第二十七条の五、第三十条第一項」に、「作成又は」を「作成、」に改め、「制定」の下に「又は第百六十四条第一項第三号の規定による同号ロ若しくはハに掲げる電気通信役務を提供する者の指定」を加え、同条第三号中「第百十条第一項」の下に「又は第百十条の五第一項」を加え、同条第四号中「第七条」を「第二条第七号イ、第七条各号」に、「第九条ただし書」を「第九条第一号」に、「第二十四条第一号ハ」を「第二十四条第一号ロ」に、「第三十条第一項」を「第二十七条の五、第三十条第一項」に、「第三十八条の二」を「第三十八条の二第一項から第三項まで」に、「第百八条第一項各号」を「第百七条第二号、第百八条第一項各号」に、「第百十条第一項」を「第百十条第一項ただし書」に、「第二項又は」を「第二項(第百十条の五第二項において準用する場合を含む。)、第百十条の二第一項若しくは第二項、第百十条の三第一項第一号、第百十条の四第一項、第三項若しくは第四項、第百十条の五第一項又は」に、「の規定」を「、第四号若しくは第五号の規定」に改める。

 第百七十七条中「営んだ」の下に「ときは、当該違反行為をした」を加える。

 第百八十条の二中「又は第二項」を「から第三項まで」に、「場合に」を「とき」に改める。

 第百八十一条中「該当する」の下に「場合には、当該違反行為をした」を加え、同条各号中「違反した者」を「違反したとき。」に改める。

 第百八十二条中「次の各号のいずれかに該当する」を「第七十八条第一項(第百十六条第一項において準用する場合を含む。)又は第百十六条の四の規定に違反してその職務に関し知り得た秘密を漏らした」に改め、同条各号を削り、同条に次の一項を加える。

2 第八十五条の十三第二項、第百条第二項(第百三条において準用する場合を含む。)又は第百十六条の六第二項の規定による業務の停止の命令に違反したときは、当該違反行為をした者も、前項と同様とする。

 第百八十五条中「該当する」の下に「場合には、当該違反行為をした」を加え、同条第一号中「違反して」を「よる届出をせず、若しくは虚偽の届出をして」に、「者(第九条の登録を受けるべき者を除く。)」を「とき、又は同条第二項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をしたとき。」に改め、同条第二号中「違反して」を「よる届出をせず、又は虚偽の届出をして、」に、「行つた者」を「行つたとき。」に改める。

 第百八十六条第一号中「又は」を「若しくは」に改め、「とき」の下に「、又は第十三条第二項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定に違反して変更登録を受けなかつたとき」を加え、同条第三号中「第二十一条第四項」の下に「、第二十七条の七第一項若しくは第二項」を、「第三十五条第一項」の下に「(第三十九条において準用する場合を含む。)」を、「第三十九条において準用する場合を含む。)」の下に「、第三十八条の二第四項」を加え、同条中第八号を第九号とし、第四号から第七号までを一号ずつ繰り下げ、第三号の次に次の一号を加える。

 四 第二十七条の十第一項の規定に違反して特定利用者情報統括管理者を選任しなかつたとき。

 第百八十七条中「該当する」の下に「場合には、当該違反行為をした」を加え、同条第一号中「第十六条第三項又は第四項」を「第十六条第四項」に、「せず、又は」を「しないで同条第一項第三号若しくは第四号の事項を変更し、若しくは虚偽の届出をしたとき、又は同条第五項若しくは同条第六項の規定により読み替えて適用する同条第四項の規定による届出をせず、若しくは」に、「した者」を「したとき。」に改め、同条第二号中「付した者」を「付したとき。」に改める。

 第百八十八条第一号中「第二十六条の四第二項」の下に「、第二十七条の六第一項若しくは第二項、第二十七条の十第二項」を加え、「第三十八条の二」を「第三十八条の二第一項」に改め、「第六項」の下に「(同条第七項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を、「第四十四条第一項」の下に「(同条第四項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加え、同条第二号中「第二十条第一項」を「第十九条第一項(第二号基礎的電気通信役務に係る部分に限る。)又は第二十条第一項」に改め、同条第六号中「第二十八条」を「第二十八条第一項」に改める。

 第百九十条第二号中「第百八十二条第二号」を「第百八十二条第二項」に改める。

 第百九十二条第一号中「第九十条第二項」の下に「(第百十六条第一項において準用する場合を含む。)」を加える。

 第百九十三条第一号中「第十三条第四項、第十六条第二項」を「第十三条第五項、第十六条第三項」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。

 一 次条及び附則第五条の規定 公布の日

 二 第七十三条の二の改正規定 公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日

 (準備行為)

第二条 総務大臣は、この法律の施行の日(以下この条及び次条において「施行日」という。)前においても、この法律による改正後の電気通信事業法(以下この条及び次条において「新法」という。)第二条第七号イ、第七条第二号、第二十七条の五、第三十三条第一項、第三十八条の二第二項若しくは第三項、第百七条第二号、第百十条の二第一項若しくは第二項、第百十条の三第一項第一号、第百十条の四第一項、第三項若しくは第四項若しくは第百十条の五第一項、同条第二項において準用する新法第百十条第二項若しくは新法第百六十四条第二項第四号若しくは第五号の規定による総務省令の制定若しくは改廃又は新法第百十条の五第一項の規定による政令の制定若しくは改廃のために、この法律による改正前の電気通信事業法(次項及び次条第三項において「旧法」という。)第百六十九条の政令で定める審議会等に諮問することができる。

2 基礎的電気通信役務支援機関(旧法第百六条に規定する基礎的電気通信役務支援機関をいう。第四項において同じ。)は、施行日前においても、新法第百十六条第一項において準用する新法第七十九条第一項の規定の例により、支援業務規程(新法第百七条第二号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)の実施に関する事項に係る部分に限る。)について、同項の認可の申請をすることができる。

3 総務大臣は、前項の規定による認可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第百十六条第一項において準用する新法第七十九条第一項の規定の例により、その認可をすることができる。この場合において、その認可を受けた支援業務規程は、施行日において、同項の規定による認可を受けたものとみなす。

4 基礎的電気通信役務支援機関は、施行日前においても、新法第百十六条第一項において準用する新法第八十条第一項の規定の例により、事業計画及び収支予算(新法第百七条第二号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に係る部分に限る。)について、同項の認可の申請をすることができる。

5 総務大臣は、前項の規定による認可の申請があった場合には、施行日前においても、新法第百十六条第一項において準用する新法第八十条第一項の規定の例により、その認可をすることができる。この場合において、その認可を受けた事業計画及び収支予算は、施行日において、同項の規定による認可を受けたものとみなす。

 (経過措置)

第三条 この法律の施行の際現に新法第七条第二号に規定する第二号基礎的電気通信役務を提供している電気通信事業者が施行日以後最初に新法第十九条第一項の規定により総務大臣に届け出るべき契約約款については、同項中「その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする」とあるのは、「電気通信事業法の一部を改正する法律(令和四年法律第▼▼▼号)の施行の日から六月以内に、総務大臣に届け出なければならない」とする。

2 前項の場合において、新法第十九条第二項中「前項」とあるのは、「前項(電気通信事業法の一部を改正する法律(令和四年法律第▼▼▼号)附則第三条第一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下同じ。)」とする。

3 施行日前に終了した事業年度に係る旧法第二十四条(第一号イに係る部分に限る。)の規定による会計の整理については、なお従前の例による。

 (罰則の適用に関する経過措置)

第四条 この法律の施行前にした行為及び前条第三項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (その他の経過措置の政令への委任)

第五条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 (検討)

第六条 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (電波法の一部改正)

第七条 電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。

  第二十七条の十六第六項第五号ハ及び第七十六条第七項第二号中「第十三条第三項」を「第十三条第四項」に改める。

 (登録免許税法の一部改正)

第八条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第五十一号()中「変更登録等)」の下に「(同条第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加える。

 (住民基本台帳法の一部改正)

第九条 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)の一部を次のように改正する。

  別表第一の二十四の項中「第十三条第四項」を「第十三条第五項」に改める。

 (国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部改正)

第十条 国立研究開発法人情報通信研究機構法(平成十一年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  附則第八条第四項第三号中「若しくは第五号、第十二条の二第四項第二号ロ」を「、第五号若しくは第七号」に改める。

 (電子委任状の普及の促進に関する法律の一部改正)

第十一条 電子委任状の普及の促進に関する法律(平成二十九年法律第六十四号)の一部を次のように改正する。

  第五条第二項第三号ハ中「第十三条第四項」を「第十三条第五項」に改め、同号ホ中「第十六条第二項」を「第十六条第三項」に改め、同号ヘ中「第十六条第三項」を「第十六条第四項」に改める。

  第十条第一項中「同条第四項」を「同条第五項」に、「第十六条第一項から第三項まで」を「第十六条第一項、第三項若しくは第四項」に改め、同条第二項中「同条第四項」を「同条第五項」に、「第十六条第二項」を「第十六条第三項」に、「第三項」を「第四項」に改める。


     理 由

 電気通信役務の利用者の利益の保護等を図るため、一定の高速度データ伝送電気通信役務を基礎的電気通信役務に位置付ける等高速度データ伝送電気通信役務の提供に関する制度の整備を行うとともに、電気通信役務の利用者に関する情報の適正な取扱いに関する制度の整備を行うほか、第一種指定電気通信設備又は第二種指定電気通信設備を用いる卸電気通信役務を提供する電気通信事業者の当該卸電気通信役務の提供義務等の創設等を行う必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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